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[スティーブ・ジョブズの秘密主義:image

アップルの秘密主義といえばスティーブ・ジョブズとは切っても切り離せないと考えられがちだが、あながちそうではなかったという Ken Rosen のエピソードが Quora に載っている。

How does Apple keep secrets so well? | Quora

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すべてがオープンだった NeXT 時代

私は[Ken Rosen]6年間 NeXT にいたが、その間秘密主義については大きな変化があった。

I was at NeXT for six years. During that period, we went through a profound transition about secrecy.

初めのころはすべてが誰にとってもオープンだった。みんなの給与表のバインダーが CFO[最高財務責任者]の部屋に置いてあり、いつでも見ていいと言われた。そんなことをした者はほとんどいなかったけれど・・・。「NeXT の内部ではすべてがオープンだ。その代わり NeXT の外では何も語らない」とスティーブ・ジョブズはいった。「誰かがリークするまではこれを続ける。秘密が守れないと分かったら、すぐさま他の会社と同じやり方に戻す」と彼らしいいい方でつけ加えた。オープンさというガチョウを殺したいとは誰も思わなかった。[注]
[注]kill the goose that lays the golden eggs:金の卵を産むガチョウを持っていた男が一度にたくさんの金を手に入れようとガチョウを殺してしまったというイソップ物語から、目前の利益に目がくらんで将来の利益を犠牲にすることの意。

In the early days, everything was open to everyone. There was even a binder in the CFO’s office with everyone’s salary. We were told we could go check it out any time. Few cared to. Steve told us, “Inside NeXT, everything is open. Outside NeXT, we say nothing.” In wonderful Steve fashion, he added, “This will continue until the first leak. As soon as we prove we can’t keep a secret, we go back to being like every other company.” No one wanted to be the one to kill the open goose.

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シロウトめ

記者たちはしつこく駐車場まで追いかけまわすものだった。そんなひとりを無視したとき、歩き去る自分に向かってそいつがこういったのを覚えている。「ワオ、お前たちはジョブズがそんなに怖いんだな」と。このシロウトめ。

Reporters would stalk the parking lot outside. After blowing off one guy, I remember him trying to goad me as I walked away with the line, “Wow, he really has you guys scared, hmm?” Amateur.

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最後の審判

もちろん最後の審判の日はやって来た。たぶん NeXT 以外のひとならリークの何たるかはちゃんと心得ていたのだろうけれど・・・。スティーブが NeXT とは比べものにならないほど大きなアップルに復帰したとき、同じことをしようとはこれっぽちも考えなかった。

The day of reckoning came, of course. Maybe someone else from NeXT remembers exactly what that leak was. I’m sure Steve never considered for a moment trying the same thing when he re-entered the monumentally larger Apple.

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秘密主義と連帯感

秘密を共有したことで我々の連帯感は一層高まったのだと思う。もちろんそれが続いた間はの話だけれど・・・

I believe the shared secrecy worked as an additional bond…for as long as it lasted.

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秘密主義といっても昨今のものとはだいぶ雰囲気が異なっていたようだ。

他にも Quora ではアップルの秘密主義に関わる興味深いエピソードをいろいろ載せている。

その最たるものは前にも紹介した「Marklar:MacOS X はこうして生まれた・・・」だろう。これには「Mac 互換機の『VAIO』が生まれていたかもしれなかった」という後日譚までついている。

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10822-3262-AAPLOctober2014

[アップル本社の正面玄関:AppleInsider

今月のアップルイベントにまつわる興味深いエピソードを Daniel Eran Dilger が紹介している。

Editorial: A friendlier Apple Inc now invites media through its Infinite Loop front door | AppleInsider

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正面玄関から案内されて

今週のアップルイベントでは最新の iPad や Mac が発表されたが、招待されたメディア関係者が Town Hall に向かうのに案内されたのはいつものアップル本社裏口ではなかった。彼らは正面玄関で出迎えを受け、部外者の入れない中庭を通って案内されたのだ。

At this week’s Apple Event showing off the company’s newest iPads and Macs, invited members of the media weren’t directed around the back of Apple’s Infinite Loop campus to the Town Hall door, as usual. They were greeted at the front door and led through the private campus courtyard.

アップルとしては珍しいこの本社ミニツアーは、1990 年代後半の復活以来アップルを取り巻いていた過剰でパラノイアともいえる秘密主義を緩和しようとする試みの一環だった。

The uncharacteristic media micro-tour of Apple’s headquarters is part of a new experiment in dialing down the company’s reputation for excessive, nearly paranoid-level secrecy that it has maintained since its recovery in the late 1990s.

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開かれたアップル

メディア関係者を正面玄関から内庭を横切って案内したのは(Caffe Macs のグルメ朝食、プレゼンテーション前のバリスタを含め)、よりフレンドリーで、より開かれたアップルを象徴するジェスチャーだった。 

Inviting the media through its front door and walking them across the inner courtyard of its campus (to a gourmet spread of Caffe Macs breakfast foods and a row of attentive baristas before the presentation) was a symbolic gesture representing a friendly, more open company.

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同じような兆候はこれまでもにもあったという。守秘義務契約(NDA)を結んだ者でないと入れない WWDC に外部のオブザーバーを招いたり、メンバー限定の WWDC セッションビデオを公開して開発者がお互いに議論するのを認めたことなどだ。

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大きな力を獲得したアップル

今やアップルはマイクロソフト、HP、それにグーグル全部をひとまとめにしたより大きな存在となった。昨年はこれら全部の会社をひっくるめたのより大きい純利益を稼ぎだしている。

Apple is now like Microsoft, Intel, HP and Google put together. And last year it earned more net income than all of them put together.

これほどの地位をもってすれば、かつては不可能だったことでも出来るようになったのではないか。たとえば A8 や A8X のなどのチップ製造設備でチップメーカーとして世界最大の製造能力を保持すること、あるいはテクノギーク以外のひとをも対象とするファッション製品を売り出すこと、など、など・・・

With Apple’s current position, it now has options to do things it hasn’t been able to do before. Like reserve incredible manufacturing capacity at the world’s largest chip fab for its new A8 and A8X. Or introduce the first product from a tech company that can be sold as a fashion product to people beyond tech bloggers.

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せめてロードマップぐらいは公開しても

自社の製品サイクルに活力を与えるため、アップルが未だ秘密主義を必要としていることは分かる。しかしもう十分大きくなったのだから、ロードキル[roadkill:車にはねられて道路に転がっている動物や人の死骸]になることなど懸念せずに自社のロードマップを公開する偉大さを備えてもいいのではないか。

Apple still needs to maintain secrecy in order to drive its product cycles. But now it’s big enough to open up and achieve a new stature as company that can publish public road maps without worrying about ending up roadkill.

新しく獲得した力をアップルがどう使うのかとても興味深い。

It will be interesting to see what Apple does with its newfound power next.

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たったこれだけのことでも話題になるほどアップルの秘密主義は悪名高い。

アップル本社ビル玄関の向こうがどうなっているか、それすらもあまり知られていない。

表玄関から中庭に入るとどんな感じなのか、AppleInsider のビデオがその一端を垣間見させてくれる。

せめて大きなロードマップぐらいは明らかにして欲しいとたしかに思う・・・

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apple-loyalty-test

[忠誠度テスト?:image

アップルにはさまざまな伝説がある。

巷間流布した伝説のひとつに、採用したエンジニアの忠誠度を試すため偽プロジェクトをやらせるという話がある。

Jacqui Cheng[Ars Technica]がその真偽を追って話題になった

もちろん結論はそんなことはないというものだった。

Scott Forstall の下でプロジェクト責任者をやったことのある Don Melton も、そんなことはあり得ないと断言している。

Don Melton: “Regarding fake projects and loyalty tests“: 18 March 2013

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そんなことは聞いたこともない

そんなことがあり得ないことは自分としても確認できる。アップルで10年以上マネージャー(後に部長)をやったが、一度たりと偽プロジェクト(fake project)などやらせたことはない。それに「忠誠度テスト」(loyalty tests)だって? そんなものがあったなんて聞いたこともない。

And I can also confirm that’s the case. As a manager and then director at Apple for over 10 years, I never once assigned anyone to a fake project. And loyalty tests? I never heard of either practice there.

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なぜネットに

じゃあなぜそんなバカな話がいつまでもネット上に流布しているのか? それはアップルの仕事のやり方を — ごく基本的なことすら — 知らないひとが多すぎるからだ。

So, how do silly ideas like this stay alive? It’s because many don’t understand — even at a basic level – how Apple works.

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この3人なら

クパティーノの会社で働いてみなければそれが分からないなんてことはない。John Gruber や Jim Dalrymple、Horace Dediu といったアップルで仕事をしたことがない面々が、こんな話を信じるところなど想像もできない。

A qualification for that understanding doesn’t require employment at Cupertino. I doubt very seriously if John Gruber, Jim Dalrymple or Horace Dediu — none of whom have ever worked for Apple — fell for that original story.

この3人の名前を挙げたのは、この3人がアップルの考え方やその動きを実に的確にフォローしており、その意味ですばらしい実績を持っていると考えるからだ。もちろんこの他にもこの3人のようなひとたちはいるが、悲しいかなごまんといるメディアのほら吹き連中に比べるとその数はほんの少しだ。

I picked those three folks as examples because all of them — as far as I’m concerned — have a good track record of discerning Apple’s motives and interpreting the company’s actions. There are certainly other people out there like those three, but sadly it’s a small number compared to the legion employed as media gas bags.

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ほら吹き連中への教訓

それはともかく、以下はそんなほら吹き連中への教訓 — 彼らが本当には理解していない教訓だ。

Anyway, here’s a lesson for the gas bag army — not that they’ll really take it.

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複雑な重複を避ける

かつて自分のブログで書いたことがある

As I’ve mentioned here before:

アップルでは、組織的ではなく機能的に考えることで正統的ビジネスモデルに挑戦している。どういうことかというと、 IBM や General Motors のような大企業によく見られる縦割りで別々のビジネス組織ではなく、小さな会社のように製品別にフォーカスして組織されているということだ。そうすることで他の会社を蝕んでいる複雑な重複(complexity of duplication)を確実に回避できるのだ。

… at Apple, we defied business orthodoxy by being a functional rather than divisional organization. Meaning we were organized by product focus like a much smaller company, rather than in discrete business units like some the size of IBM or General Motors. It certainly staved off the complexity of duplication that continues to plague other companies.

このことはその投稿で書いたようなインサイダーでないと分からないスクープではない。外部のひとにとっても何年も前から自明のことだ。

This isn’t some insider scoop I gave away with that post. It’s been obvious to people on the outside for years.

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本気で重複を避ける

明らかにクパティーノでは、努力の重複(ダブり)は大きくない。iOS と OS X という2つの OS をとってみても、意味のある技術を相互にシェアし、技術が分化し過ぎないようにする。さもなくば複雑になり過ぎて、リリースの調整ができなくなる。もちろん完璧ではないが、アップルの開発者会議に出たことのあるひとなら誰でもアップルが本気でかかる重複を減らそうとしていることはよく知っている。

Clearly, duplication of effort is not big in Cupertino. Even with two operating systems — iOS and OS X — the idea is to share technologies that make sense and keep those technologies from diverging too much. Otherwise it becomes really complicated to coordinate releases. It’s not perfect, but anyone who’s attended an Apple developer conference knows the company takes reducing even that kind of duplication seriously.

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偽プロジェクト

だから偽プロジェクトという考えは実にバカげている。それは努力の重複という試みですらない。まったく余分な仕事なのだ。アップルのように効率に注力する会社がどうしてそんなことで時間と人材を浪費するだろうか?

Which makes the idea of fake projects so ludicrous. That’s not even duplicated effort. That’s completely superfluous work. When you have a focus on efficiency like Apple, why would you waste time and resources doing that?

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本気でアップルに入りたい

アップルは非常に厳しい採用基準を持っていることで知られている。就職志願者たちはインタビューをパスし、仕事のオファーを受け、最終的に採用に同意する — 彼らはみな本気でアップルに入りたいと考えているのだ。

Apple is also known for having very high standards when it comes to hiring. And it’s clear that those candidates who make it through the interview process, are offered a job, and finally accept employment — well, those folks really want to be at Apple.

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守秘義務

またアップルは、製品が正式発表されるまでの間は、何の仕事に従事しているか秘密にしておくことでもよく知られている。従業員に対しては少ないながら非常にハッキリとしたルールがある。それは採用された最初の日、あるいは特定のプロジェクトについて後日明かされたときに説明される。そのプロジェクトについて、誰に何を話していいかということを説明されるのだ。このルールを守らなければどうなるか誰にもハッキリしている。これは他の技術企業が持つルールと比べてもさほど異なるワケではない。それだって誰でも知っていることだ。

It’s also common knowledge that Apple keeps what they’re working on a secret until it’s unveiled to the public. There are very explicit rules for employees — told to them on their first day of their employment or later disclosure on a specific project— about what they can say regarding that project and to whom they can say it. And it’s very clear to everyone what happens if those rules are broken. Such a policy is probably not that much different from what other technology companies have these days. This is old news.

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忠誠度テストなんて

もしアップルが細心の注意を払って志願者を徹底的に選び、採用されたとき詳しくこのルールを説明するのなら、いったいぜんたい忠誠度テストなんてどんな意味があるだろうか?

Now, if Apple is going to screen candidates so thoroughly and then explain the rules to them so carefully after they’re hired, what is the point of an additional loyalty test?

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バカげているだけでなく侮辱だ

まったく意味ない。実にバカげた考えだ。バカげているだけではない。あなたが採用した人材にとっても侮辱だ。大変な時間をかけて見つけた人材のやる気をなくさせるいちばんいい方法だろう。

None. It’s a stupid idea. Not only stupid, it’s insulting to the person you just hired. And basically an excellent way to demotivate the person you invested so much time in finding.

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馬の糞

最近アップルについて書かれる多くのことが、ハエのたかる馬の糞みたいにひどい。誰かが後でそれを片づけなければならないと思うと悲しくなる。

So much of what is written about Apple these days is just horseshit meant to draw flies. And it makes me sad that somebody had to clean up after that particular pile.

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いわれてみれば当然のことだが、アップルの元プロジェクト責任者、採用担当者の口から聞くと説得力がある。

アップル伝説なるのものについては要注意というワケ・・・

Melton 自身が Forstall にスカウトされたときの様子はこちらのポッドキャストで肉声で生き生きと語られていてこれまた興味深い。

★ →[原文を見る:Original Text

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donmelton

[元アップルプログラマー Don Melton:image

少し前に話題になった元アップルプログラマーの Safari 開発秘話が大変オモシロい。

Don Melton は Scott Forstall の下で極秘に Safari 開発に当たった責任者だった。

Don Melton: “Keeping Safari a secret“: 03 January 2013

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本名を名乗らなかった Safari

日夜 Safari の開発をやっていた頃、まだ Safari という名前で呼ばれるようになるずっと以前のことだが、それはマイクロソフトの Internet Explorer のふりをしていたものだ。そう、1998 年以来 Mac OS にバンドルされていた Internet Explorer for Mac のことだ。Safari 発表の半年前のころには、Mozilla ブラウザのふりをし始めた。

For much of the time we spent developing Safari — long before it was called by that name — it pretended to be Microsoft Internet Explorer. Specifically, Internet Explorer for Mac, which Apple had provided with the OS since 1998. Less than six months before Safari debuted, it started pretending to be a Mozilla browser.

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なぜそんなことを?

なぜそんなことをしたのかって? コードも動作も非常に異なる Safari をどうやって偽ることができたのかって?

Why did we do this? And how did we make Safari pretend to be these browsers when its code and behavior were so different?

チームを編成してそんなブラウザを作成するよう Scott Forstall に命じられたせいだけではない。このプロジェクト全体を極秘にしておかなければならなかったのだ。そのために、オリジナルチームの大部分を雇うのに、仕事を始めるまでは何をやるのか教えてやるワケにもいかないというひどく込み入った状態で、管理上の難問題だったのだが、その話は別の機会に譲るとしよう。

Not only was I tasked by Scott Forstall with building a browser and building a team to build that browser, I had to keep the whole damn project a secret. Which, by the way, really complicated the shit out of hiring most of the original team since I couldn’t tell them what they were working on until they took the job. Talk about your management challenges. But that’s another story.

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極秘任務

そう、極秘だった。かといって、Jony Ive のデザイングループが当時そうだったように、あるいはまた数年後には iPhone チームがそうなったように、肉体的にも閉じ込められていたワケではなかった。しかし名指しで訪ねてこない限り、われわれをキャンパスで見つけるのは不可能だった。できたとしても、われわれの誰かが実際に Safari を動かしている現場 — 通常密室でやっていたが — を見ない限り、何をやっているのか分からなかっただろう。

So, secrecy. We weren’t under physical lockdown like Jony Ive’s design group was then, or like the iPhone team would be years later. But unless you knew who to look for, you were never going to find us on campus. And if you did, it’s unlikely you could tell what we were doing unless you caught one of us actually running Safari — something we usually did with our office doors closed.

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チームの心配はしなかった

ウワサになることについては心配していなかった。Forstall が私を信頼していたからだ。その点は — 他にもいろいろあるが — 彼が偉大なボスだった証拠だ。それに私も自分のチームを信頼していた。さもなくばそもそも彼らを雇ったりはしなかっただろう。われわれの誰も、そしてアップル内部のベータテスターたちの誰も、密告などしなかった。ベータテスターの数は非常に限られていたが、みな非の打ちどころがなかった。

I wasn’t worried about talk either. Forstall certainly trusted me – that’s one of the many things that made him a great boss. And I trusted my team — otherwise I wouldn’t have hired them. None of us nor any of the internal beta testers at Apple were going to snitch. There were too damn few beta testers, but they were above reproach.

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何が心配だったか

当時はツィッターもなかったし、フェイスブックもなかった。仕事内容をブログに書くようなバカはアップルにはいなかった。それじゃいったい何を心配したのかって?

Twitter and Facebook didn’t exist then. Nobody at Apple was stupid enough to blog about work, so what was I worried about?

サーバーのログだ。死ぬほどそれが怖かった。

Server logs. They scared the hell out of me.

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ユーザーエージェント文字列

ウェブブラウザがウェブサーバーからページを読み込むとき、ブラウザは ID としてサーバーに対してユーザーエージェント文字列(user agent string)を明らかにする。基本的には名前、バージョン、プラットフォームなどのことだ。同時にまたブラウザはサーバーに IP アドレスも手渡すので、サーバーはどこにページを送ればいいのか分かるワケだ。このやり取りのおかげでウェブは動くことができ、さらに誰がどこで、どのブラウザを使っているかをサーバーに教えることができるのだ。

When a Web browser fetches a page from a Web server, the browser identifies itself to that server with a user agent string — basically its name, version, platform, etc. The browser also gives the server an IP address so the server knows where to return the page. This exchange not only makes the Web work, it also allows the server to tell who is using what browser and where they’re using it.

何をいいたいのか分かるだろう? でもそれだけではない・・・

You can see where this is going, right? But wait, there’s more…

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固定 IP アドレス

1990 年当時、先見の明のあるアップルの IT 担当者は、アップルのために IP アドレスの Class A ネットワーク全体を確保しておいた。そうなのだ、アップルは 16,777,216 個の固定 IP アドレス(static IP addresses)を確保していた。そしてこれに属するアドレスは — 今では「/8 block」と呼ばれているが — すべて同じ数字で始まるのだ。アップルの場合、それは 17 だった。

Back around 1990, some forward-thinking IT person secured for Apple an entire Class A network of IP addresses. That’s right, Apple has 16,777,216 static IP addresses. And because all of these addresses belong together — in what’s now called a “/8 block” — every one of them starts with the same number. In Apple’s case, the number is 17.

IP アドレスが 17.149.160.49 なら、それはアップルだ。17.1.2.3 もアップルだし、17.18.19.20 もアップル、17.253.254.255 もアップルというワケ。クソッ!

IP address 17.149.160.49? That’s Apple. 17.1.2.3? Yes, Apple. 17.18.19.20? Also, Apple. 17.253.254.255? Apple, dammit!

すっかり騙されていた。

I was so screwed.

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CIA 並みのプロジェクト

みんなが忠誠を宣誓をして CIA の非合法活動なみに密かにこのプロジェクトを遂行していたけれど、アップルキャンパスのネットワークを利用するときに Safari を「Safari」という名前で使うワケにはいかなかった。さもないと、ウェブサーバーの管理者がどこかでログファイルをスキャンして、ユーザーエージェント文字列と発信元の IP アドレスを突き合わせるかもしれないのだ。そうなれば 2003 年1月7日の Macworld で Steve Jobs が発表しようとしているビッグサプライズがダメになってしまう。ひいては自分もそうなるということなのだ!

Even though we operated the project like some CIA black op — with loyalty oaths and all — we couldn’t let Safari be “Safari” when we used it on the Apple campus network. Otherwise, some Web server administrator somewhere might be scanning their log files and notice the connection between user agent string and IP address origin. Then the big surprise Steve Jobs wanted to unveil at Macworld on January 7, 2003, would be shot. And, likely, so would I.

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自分が考案したユーザーエージェント文字列

そこでわれわれは自分が巧く考案した Safari のユーザーエージェント文字列を隠したのだ。「自分が考案した」という意味は、それが実際に Safari および WebKit の数少ないコードのひとつであり、1)それを考案したのは自分だと主張でき、2)今でもソースコードに残っているからだ。残りのハッキングについては自分のエンジニアチームがすべて削除ないしは更新してしまった。実に頭のいい連中を雇ったものだよ。

So we hid my cleverly designed Safari user agent string whenever we were at Apple. And I say “my” because that’s actually one of the few pieces of code in Safari and WebKit that 1) I can claim to have designed and 2) is still actually in the source. Thank God my engineering team removed or refactored all my other hacks. I hired good people.

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今でもその名残り

アップルキャンパスのネットワークを使うとき以外、すなわち自宅ではいつも、Safari をいじって本当のユーザーエージェント文字列を有効にしていた。互換性テストのためにそうせざるを得なかったのだ。文字列をいじることで当時のウェブサイトと最大限の互換性を確保することができたのだ。Safari のユーザーエージェント文字列には今でも余分な情報 — KHTML、Gecko など他のブラウザエンジンの名前 — が残っているのはそういうワケだ。

Whenever we were off the Apple campus network, e.g. in our homes, we modified Safari to enable its real user agent string. And we had to do this for compatibility testing. That allowed me to tweak the string for maximum compatibility with the websites of that time. Which explains why the Safari user agent string has so much extra information in it, e.g. KHTML, like Gecko — the names of other browser engines.

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ちょうど10年前の今ごろ

真の Safari ユーザーエージェント文字列を無効にしたまま出荷するワケにはいかなかったので、次善の策として、一定の日時が来たら自動的に有効になる方法をとった。ちょうど10年前の今ごろ、発表の数日前のこと、ついに Safari は世を忍ぶ隠れ家から堂々と自分を名乗れるスポットライトの下へ出て行ったのだった。

We couldn’t ship with the real Safari user agent string disabled, but we came up with the next best thing — automatically enabling it after a certain date. Just about this time 10 years ago, days before it was to debut, Safari went from hiding its light under a bushel to being proud of who it really was.

私は発表前の数日間、インターネットのサーバーログをくまなく探しては心配で眠れぬ夜を過ごしたものだった。

And I spent the days before that debut nervous and losing sleep as I combed the Internet for server logs.

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敵を欺くにはまず味方からというワケだろう。

ジョブズ時代の開発秘話だ。

Don Melton については彼をゲストに迎えたポッドキャストがメチャオモシロい。

Forstall のインタビューを受けたときや開発当時の様子のほか、あまり耳にすることのないアップルプログラマーの名前が続出する・・・

★ →[原文を見る:Original Text

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[Mark Gurman at WWDC:photo

WWDC の直前に精度の高いウワサを連発した Mark Gurman の名前を覚えているひとは多いだろう。

この彼がロスの高校生だというのにはビックリだ。

Fortune Tech: “The high-school blogger who’s been cracking Apple’s secrets” by Philip Elmer-DeWitt: 12 June 2012

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アップルのスクープ

アップルの製品を事前にスクープすることは技術ジャーナリストにとって本格的な仕事だ。かつてそんな世界を席巻したのが WSJ のカバー記事を書く連中だった。

FORTUNE — Trying to scope out Apple’s (AAPL) product plans in advance is serious business for a small army of tech journalists, one that has been dominated in the past by the team that covers the company for the Wall Street Journal.

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18才の高校生

しかし今回の WWDC で WSJ をはじめみんなを出し抜いてスクープを連発したのは Mark Gurman という18才の少年だった。彼はロスアンゼルスの高校に在学中で、Seth Weintraub の 9to5Mac にアルバイトで記事を書いている。

But in the walk-up to this week’s World Wide Developers Conference, everybody — including the Journal — got scooped by an 18-year-old kid named Mark Gurman who goes to high school in Los Angeles and writes on the side for Seth Weintraub’s 9to5Mac.

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予想の的中率

WWDC が始まった今、彼が先月来書いた予想の結果がどうであったか見てみよう。

Let’s review, with the benefit of hindsight, the WWDC predictions Gurman posted over the past month:

・5月11日:iCloud のベータサイトが Notes および Reminders アプリの計画を明らかにしたので、もうすぐ iOS 6 が公開される →[正解]

May 11: iCloud beta website reveals plans for Notes and Reminders web apps, affirms iOS 6 beta coming soon CORRECT

・5月11日:iOS 6 では Google Maps の代わりに驚くべき 3D モードをもった自社製の Maps が登場する →[正解]

May 11: iOS 6: Apple drops Google Maps, debuts in-house ‘Maps’ with incredible 3D mode CORRECT

・5月14日:Retina ディスプレイ、超薄型デザイン、超高速 USB 3 搭載の15インチ MacBook Pro を準備中 →[正解]

May 14: Apple readies revamped 15-inch MacBook Pro: Retina Display, ultra-thin design, and super-fast USB 3 CORRECT

・5月15日:MacBook Air および iMac についても Retina ディスプレイを検討中 →[今後の様子を見る必要あり]

May 15: Apple also working on MacBook Airs and iMacs with Retina Displays TO BE DETERMINED

・6月4日:Facebook がシステムレベルで iOS 6 に統合される。App Store アプリの「好き」もある →[正解]

June 4: Facebook in iOS 6: Integration is system-wide, ‘Liking’ of App Store apps present CORRECT

・6月4日:iOS 6 では iPad にも Siri ボイスアシスタントが登場する →[正解]

June 4: Apple to bring full Siri voice-assistant to the iPad with iOS 6: mockup and details CORRECT

・6月4日:WWDC で Mac ラインアップおよびアクセサリーのほとんどがアップデートされる →[正解]

June 4: Apple to update most of its Mac lineup and multiple accessories at WWDC CORRECT

・6月5日:2年近くほったらかしの Mac Pro が来週アップデートされる →[正解]

June 5: After nearly two years without an update, Apple to finally revamp Mac Pro next week CORRECT

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残るひとつも

8発中7発正解というのは悪くない。ノートブックラインアップがすべて Retina ディスプレイになるという残された予想も、いずれ正しいことになりそうだ。

Seven out of eight ain’t bad, and I suspect that the one that we don’t yet know about — his report that Apple is bringing the Retina display to the rest of its notebook line — will eventually be proven true.

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直接足で稼ぐ(shoe-leather reporting)

サンフランシスコの WWDC に出席中の Gurman に出会って話を聞いた。どこでネタを見つけたのかという私の問いに彼は口をつぐんだ。しかしWeintraub はもっと積極的だった。Gurman がアップルの動向を正確に把握していることを知って、2年前にこの少年を雇ったのだ。彼のいくつかの記事はアップルの内部情報によるものだ。しかしそのほとんどは古典的な直接足で稼いだ記事(shoe-leather reporting)なのだ。アップルの公開された書類、アップルデベロッパや部品サプライヤーとの間に絶えず築いたネットワークなどをしらみつぶしに調べた結果だ。

I ran into Gurman in San Francisco, where he is attending Apple’s developer sessions. He clammed up when I asked him where he gets his stories. But Weintraub — who hired Gurman two years ago when he realized the teenager had his finger on Apple’s pulse — was more forthcoming. Some of his stories come from sources inside Apple, but most are based on what used to be called old-fashioned shoe-leather reporting — poring over Apple’s published documents and building a network of Apple developers and parts suppliers that he hammers relentlessly.

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とまどっている

先週我々が記事にしたり、ブルームバーグも先週火曜日に記事にしたりして自分が注目されていることに Gurman はいささかとまどっている。アップルの怒りを買うのではないかと心配しているのだ。

Gurman is a little worried that the attention he’s been getting — we wrote about him last week and Bloomberg News mentioned his work on Tuesday — could bring down Apple’s wrath.

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それぞれの部局を通してくれ

その一方、アップルに認められることも熱望している。アップル広報が彼のことを尋ねたと聞いて目を輝かせた。アップルの上級副社長 Phil Schiller が自分のことを知っていると彼は得意げに話した。実はそれは、彼ではないが誰かが Gurman の名前を騙って Schiller に電話し、将来のアップル製品について情報を求めたせいだった。翌日 Gurman はアップル広報から電話をもらい、アップルについての情報が必要ならそれぞれの部局を通してくれといわれたという。

But he also craves Apple’s recognition. He lights up when he hears that Apple public relations has asked about him, and he mentions proudly that senior VP Phil Schiller knows who he is. It turns out that a few months ago, someone (not Gurman) called Schiller claiming to be Mark Gurman and asking for information about future Apple products. I’m told that Gurman got a call the next day from Apple PR saying that if he wanted any information about the company, he should go through their department.

たしかにそうだ。それで分かるものなら・・・

Yeah, right. As if that would work.

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改めて高校生と聞くとビックリする。

そういえばかつてダントツの正確さを誇る「Think Secret」というウワサ系サイトがあった。

現役のハーバード大生 Nicholas Ciarelli が13才のとき Nick dePlume のペンネームで始め一世を風靡したものだった・・・

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[Mac OS X’s secret double life:Joy of Tech]

Q&A サイト「Quora」に興味深いエピソードが載っている。

Quora: “Apple Inc.: How does Apple keep secrets so well?” by Kim Scheinberg: 10 June 2012

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アップルの秘密保持

問:アップルはどうして秘密を守るのが上手なのですか?

Apple Inc.: How does Apple keep secrets so well?

確かに何かについて口をすべらすのはカンタンだ。例えば iPhone 5 がその例。どうしてアップルは上手に秘密を守るのだろうか? 内部手続だろうか、それとも文化?

Surely it would be so simple to let something slip about, say, the iPhone 5… How do they keep secrets so well? Process? Culture?

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エピソードをひとつ

答:恐怖? 以前から私はこのお話をしたいと思っていたのです。

Fear? I’ve been meaning to tell this story for a while.

2000 年のことです。私の夫 John Kullmann (JK) がアップルに務めて13年になっていました。息子はまだ1才でしたので、東海岸の両親の近くに住みたいと私たちは考えました。そのためには、夫が在宅勤務(telecommute)の許可をもらう必要がありました。みんなと一緒のプロジェクトの仕事はできない、別に独立した仕事が必要だというワケです。

The year is 2000. My husband (JK) has been working at Apple for 13 years. Our son is a year old, and we want to move back to the East Coast to live near our parents. To do this, my husband will need to be granted permission to telecommute. This means he can’t be working on a team project and needs to find something independent to do.

この引っ越しのために長い時間をかけて計画を練りました。早くから夫は勤務時間をアップルのオフィスと自宅のオフィスに分けるようにしていました。[2002 年になる頃にはカリフォルニアの自宅でフルタイムで働いていました。]

The plan to move is a long-range plan. JK lays the groundwork early to start splitting his time between his Apple office and his home office. [By 2002, he is working at home full-time in California.]

夫はボスにメールを送りました。ちなみにこのボスは 1987 年にアップルを立ち上げたときに最初に夫を雇ってくれたひとでした。

He sends mail to his boss who, coincidentally, was my husband’s first hire when he started at Apple in 1987:

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インテル版 OS の相談

2000 年6月20日付け
John Kullmann 発
Joe Sokol 宛
件名:インテル

Date: Tue, 20 Jun 2000 10:31:04 -0700 (PDT)
From: John Kullmann
To: Joe Sokol
Subject: intel

自分が MacOS X のインテルバージョンの責任者になれるかどうか、その可能性についてご相談したいと思います。

i’d like to discuss the possibility of me becoming responsible for an intel version of MacOS X.

エンジニア個人としてであれ、あるいは他人を率いる技術プロジェクトのリーダーとしてであれ、何でもいいのですが・・・

whether that’s just as an engineer, or as a project/echnical lead with another person – whatever.

先週ずっとインテルプラットフォームの仕事をしていました。とてもおもしろく、楽しいでしたが、もしこのインテルバージョンの仕事がアップルにとって重要なものであれば、フルタイムでその仕事をやれないかご相談したいと思います。

i’ve been working on the intel platform for the last week getting continuations working, i’ve found it interesting and enjoyable, and, if this (an intel version) is something that could be important to us i’d like to discuss working on it full-time.

jk

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進捗状況は

それから1年半経った 2001 年12月、Joe が夫にいってきました。「キミのサラリーの予算の正当性を説明しなければならない。いまやっていることを見せてくれ。」

Eighteen months go by. In December 2001, Joe tells JK, “I need to justify your salary in my budget. Show me what you’re working on.”

このとき夫はオフィスに3台の PC を、自宅にはさらに3台の PC を持っていました。いずれも自作 PC を販売している友人から買ったものでした。(夫がどんな仕事をしているのか誰も知らなかったので、通常のアップルのルートでは注文できなかったのです。)どのコンピュータも Mac OS で動いていました。

At this point, JK has three PCs in his office at Apple, and another three in the office at home, all sold to him by a friend who sells custom built PCs (can’t order them through the usual Apple channels because no one in the company knows what he’s working on). All are running the Mac OS.

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Bertrand Serlet 登場

夫がオフィスでインテル PC を起動して、お馴染みの「Welcome to Macintosh」が画面に現れるのを、Joe はオドロキの目で見つめていました。

In JK’s office, Joe watches in amazement as JK boots up an Intel PC and up on the screen comes the familiar ‘Welcome to Macintosh’.

一瞬の沈黙の後 Joe は「すぐ戻ってくるから」といいました。

Joe pauses, silent for a moment, then says, “I’ll be right back.”

数分後彼は Bertrand Serlet を連れて戻ってきました。

He comes back a few minutes later with Bertrand Serlet.

1才になった息子の Max と私もこのときオフィスに居合わせました。夫をピックアップに来ていたのです。部屋に入ってきた Bertrand は PC が起動するのを見守りました。彼は夫に向かっていいました、「ソニーの Vaio でこれを動かすのにどのくらいかかる?」 — 「そんなにかからない」と夫が答えます。「2週間? 3週間?」と Bertrand。

Max (our 1-year-old) and I were in the office when this happened because I was picking JK up from work. Bertrand walks in, watches the PC boot up, and says to JK, “How long would it take you to get this running on a (Sony) Vaio?” JK replies, “Not long” and Bertrand says, “Two weeks? Three?”

夫は2「時間」ほどだと答えました。せいぜい多くても3時間、と。

JK said more like two *hours*. Three hours, tops.

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ソニーの Vaio

Bertrand は夫に、Fry’s[西海岸で最も有名なコンピュータチェーン]に行って、いちばん新しく、いちばん高い Vaio を買うようにいいました。それで夫と Max と私は Fry’s に出かけました。1時間もしないうちにアップルに戻ってきました。その日の夕方7時半には Vaio は Mac OS で動いていました。[夫は私の記憶が違っていて、Vaio を買ったのは Matt Watson だといいます。Matt がそういったのかもしれません。]

Bertrand tells JK to go to Fry’s (the famous West Coast computer chain) and buy the top of the line, most expensive Vaio they have. So off JK, Max and I go to Frys. We return to Apple less than an hour later. By 7:30 that evening, the Vaio is running the Mac OS. [My husband disputes my memory of this and says that Matt Watson bought the Vaio. Maybe Matt will chime in.]

翌朝 Steve Jobs はソニーの社長に会うため日本へ向かう飛行機に乗っていました。

The next morning, Steve Jobs is on a plane to Japan to meet with the President of Sony.

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ウワサ

2002 年1月になるとこのプロジェクトにさらに2人のエンジニアが加わりました。2002 年8月には1ダースほどのエンジニアが仕事をしていました。その頃最初のウワサが出始めたのです。しかし1年半の間、このプロジェクトの存在を知っていたのはたった6人だけでした。

They would assign two more engineers to the project in January 2002. In August 2002, another dozen started working on it. That’s when the first rumors started to appear. But for 18 months, only six people had any idea that the project even existed.

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オフィス並のセキュリティ

この話の肝心の点ですか? Steve が日本に行った後、Bertrand は夫と膝詰めで話をしたのです。この話を秘密にするにはどうしたらいいか、と。そうです、誰にも知らせないため。こうして突然自宅にアップルオフィス並のセキュリティを導入する必要が起きたのです。

The best part? After Steve goes to Japan, Bertrand sits JK down and has a talk with him about how no one can know about this. No one. Suddenly, the home office has to be reconfigured to meet Apple security standards.

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すべてを忘れなければならない

夫は Bertrand に妻である私がこの話を知っているといいました。事実、私はその話を知っていただけでなく、私がその名付け親だったのですから・・・

JK points out to Bertrand that I know about the project. In fact, not only do I know about it, I am the person who named it.

私はすべてを忘れなければならないと Bertrand は夫にいいます。発表になるまでは、夫はそれについて私と話してもならないと・・・

Bertrand tells JK that I am to forget everything I know, and he will not be allowed to speak to me about it again until it is publicly announced.

映画『トータル・リコール』のようなメモリー消去を夫は受けたのだと思います。

I guess he had some kind of ‘Total Recall’ memory wipe in mind.

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これもすべては・・・

インテルへ移行する様々な理由を私は忘れてしまいました。しかし次のことだけはハッキリしています。

I’ve lost track of the many reasons that have been given for the switch to Intel, but this I know for sure:

誰もその後1年半の間 Marklar プロジェクトについて触れることはなかったこと。ひとりのエンジニアが降格してまで自分の息子 Max に祖父母の近くで暮らさせたいと望んだからこそ Marklar プロジェクトが生まれたのだということを・・・

No one has ever reported that, for 18 months, Project Marklar existed only because a self-demoted engineer wanted his son Max to be able to live closer to Max’s grandparents.

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決定的瞬間にその場に居合わせた、しかもインテル移行プロジェクト Marklar の名付け親の発言だけに実に興味深い。

こんなエピソードがいろいろ出てくるところがアップルが好きな理由でもある。

マックのインテル移行でショックを受けた筆者にとって、このエピソードはとくに感慨深い。そもそも maclalala サイトが誕生した理由はマックのインテル移行に大きな原因があった

maclalala と Marklar には何か響き合うものがあるような・・・

それはともかく Q&A サイトにこんな良質なエピソードが登場すること自体がオドロキだ。そういえば前にもサプライチェーンについてすばらしい解説があったけれど・・・

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Update 2:お気に入りライターの変遷》
Update:ジャーナリストに一対一で説明するアップル》


[Mountain Lion:image

今回の「Mac OS X Mountain Lion」の発表はその時期が意表をついただけでなく、発表の仕方がこれまでとは異なっていた。

Daniel Eran Dilger が興味深い記事を書いている。マイクロソフトのやり方に近づいている、と・・・

AppleInsider: “Mac OS X Mountain Lion release signals shift in secrecy at Apple” by Daniel Eran Dilger: 16 February 2012

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1週間早くジャーナリストへ

Mac OS X の歴史上初めてのことだが、アップルは開発者に対するリリースより1週間早く、ジャーナリストに対して OS の製品ブリーフィングとプレリリースコピーの提供を行なった。これまでアップルは NDA[Non-Disclosure Agreement:守秘義務契約]に署名した開発者にのみプレリリースソフトウェアのアクセスを限定してきた。

For the first time in Mac OS X’s history, Apple has presented journalists with a product briefing and prerelease copy of the operating system one week before making it available to developers. The company has historically reserved access to its prerelease software exclusively for developers who have signed a Non Disclosure Agreement.

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アップルの秘密主義

長年 Windows に対してマイノリティだったアップルは、様々な秘密主義のベールの下に会社を運営することを強いられてきた。製品発表をドラマチックに盛り上げ、他社がすぐには追随できないようにするためだ。しかしモバイル機器については iOS のおかげで他社より5年先を行くことができるようになり、また PC 売り上げの成長も相まって、製品発表戦略においてもアップルは明らかにリーダーの地位を確保するに至っている。

For years, Apple remained a minority alternative to Windows, forcing the company to operate under shrouds of secrecy in order to pull off dramatic product unveilings that its competitors couldn’t immediately copy. However, with the five year head start in mobile devices afforded by iOS, as well as its commanding lead in PC sales growth, Apple is now in a clear leadership position for unveiling product strategies.

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Lion でも

昨年の Mac OS X Lion は Steve Jobs が 2010 年10月に行なったプレビューで公開されたが、新しい OS にメディアが事前にアクセスすることは出来なかった。

Last year’s release of Mac OS X Lion was first publicly unveiled in a preview delivered by Steve Jobs in October 2010, but the media wasn’t given an advanced look at the new software.

新 OS リリースは NDA(守秘義務契約)の下におかれたが、開発者の多くがビルドのリークを行い、それがファイルシェアリングネットワークを通じて広がるのでほとんど実効性がなかった。その結果、Lion についての広報をコントロールできず、新機能の多くがリークされ、Lion リリース時点ではもはやサプライズではなくなったことにアップルは気づかされた。

Instead, Apple kept the release under NDA, a strategy that was largely ineffectual as many developers continued to leak builds that were widely disseminated through file sharing networks. As a result, rather than being able to manage the messaging of Lion, Apple found that many of its new features were leaked out to the point where they weren’t surprises anymore when Lion was actually released.

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NDA(守秘義務契約)の欠陥

Mac OS X Lion の NDA(守秘義務契約)は、ジャーナリストがコメントすることを妨げただけでなく、一般大衆(多くの場合アップル批判者に率いられる)が変更の意味を十分に理解しないまま批判的に検討する結果となった。アップルの NDA は開発者がリリース前にコメントすることも妨げた。

Apple’s NDA policies for Mac OS X Lion were largely just preventing journalists from commenting on the product while allowing the public (often led by Apple’s detractors) to critically examine it, without a full understanding of what the changes meant. Apple’s NDA also prevented developers from commenting on the new software until it was released.

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今回は異なる

Mountain Lion についてアップルはこれまでの伝説的な秘密主義を少し改め、プロモーションの方法を変えて、iPhone 以降のハードウェアと同じやり方のプロモーション — すなわち事前にジャーナリストに見せて、その機能のいくつかを事前に説明するという方法をとった。

For Mountain Lion, Apple has turned down its legendary secrecy and has instead started promoting its software the same way it has promoted hardware since the iPhone, offering journalists an early and curated demonstration of its features.

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これまでも前例はある

未発表のアップル新製品のプレビューが行なわれたのは Apple TV が最初で、その数か月後の 2007 年初めに iPhone でも同じことが行なわれた。どちらの製品も発売の数か月前に Jobs 自身が詳細な説明を行なった。アップルとしては珍しいことだった。

Apple’s first major preview of an unannounced product in recent years was Apple TV, followed by the iPhone a few months later at the beginning of 2007. Both products were detailed by Jobs several months before they were available for sale, an uncommon event for Apple.

他のアップル製品については、新型マックも、iPhone の後継機も、iPad や iPad 2 についても、これまでと同じく発売直前に発表するという典型的なやり方がとられた。

Other products, including most new Macs, successive iPhones, the iPad and its iPad 2 successor, have all typically been unveiled to the public just before they were available for purchase.

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iOS デバイスではすでに

最近の iOS デバイスやマックについては Jobs は新しい試みをしている。いろいろなジャーナリストにプレリリース機を渡して、事前のレビューをさせたのだ。今やアップルは Mountain Lion のソフトウェアについても同じ戦術を試みている。すべてを秘密主義のベールで包む代わりに、間もなく公開される機能についてはちゃんとしたチャンネルで期待を高めようと希望しているのだ。

With the release of recent iOS devices and Macs, Jobs tried something new: he issued prerelease units to a variety of journalists to review in advance. Apple is now trying the same tactic in software with Mountain Lion, hoping to build anticipation for upcoming features through legitimate channels rather than trying to keep everything a secret.

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マイクロソフトと同じやり方

マイクロソフトはその歴史を通じて終始このやり方をとってきた。しかし発表時期がどんどん遡り、2年以上も前にソフトのプロモーションを行なうようになったので、この戦略は「ベイパーウェア」と貶されるようになった。Mountain Lion はこれに対して4か月後にはリリースされるものと期待されている。

Microsoft has done this throughout its history, although it has typically worked to unveil its plans far further out, often starting to promote its software plans two years in advance, a strategy denigrated with the term “vaporware.” In contrast, Mountain Lion is expected to ship less than four months from now.

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このあと Dilger は、20年目に入った Mac OS X プラットフォームが18か月サイクルの開発目標をとるようになったことについても詳しく述べている。

アップルの成功と成熟、トップの交代は秘密主義の壁にも穴をあけそうだ・・・

★ →[原文を見る:Original Text

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《Update》ジャーナリストに一対一で説明するアップル

技術各紙やブログが、アップルの解禁を受けて一斉に Mountain Lion について報じる様は壮観だ。

Daring Fireball [John Gruber]
The Loop [Jim Dalrymple]
Macworld [Jason Snell]
The Verge [Nilay Patel]
Engadget [Brian Heater]
AllThingsD [Arik Hesseldahl]
TechCrunch [MG Siegler]
CNET [Josh Lowensohn]
The Wall Street Journal [Jessica E. Vascellaro]

アップルの作戦が図に当たったということだろう。

どの技術メディアの誰をアップルが念頭においているのかも垣間見えてはなはだ興味深い。

なかでもバツグンにオモシロいのが John Gruber だ。

アップルの説明会の雰囲気がどうだったのか、まるで映画の一場面を見るように描写している。

Daring Fireball: “Mountain Lion” by John Gruber: 16 February 2012

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John Gruber の体験

「これまでとはちょっと違ったやり方をしています」と Phil Schiller は私にいった。

“We’re starting to do some things differently,” Phil Schiller said to me.

一週間ほど前、快適なマンハッタンのホテルのスイートに座っていた。数日前にアップル広報から私的な「製品ブリーフィング」を行なうからといって呼び出されたのだ。何の会合なのか、何についてなのか見当もつかなかった。どんな流れになるかさえさっぱり分からなかった。自分にとってまったく初めてのことだったが、アップルにとってもそうだと思う。

We were sitting in a comfortable hotel suite in Manhattan just over a week ago. I’d been summoned a few days earlier by Apple PR with the offer of a private “product briefing”. I had no idea heading into the meeting what it was about. I had no idea how it would be conducted. This was new territory for me, and I think, for Apple.

iPad 3 がらみの話でないことは分かっていた。それならカリフォルニアでの全力投球のイベントになるはずだ。もしかして MacBook の Retina ディスプレイかとも考えたが、まったく当てずっぽうだったし、間違っていた。それは Mac OS X — いまやアップルが OS X と呼んでいるものだった。その会合自体はアップルの製品発表イベントと同じように進められた。ただし劇場スタイルの講堂とステージの代わりに、ソファと、イスと、iMac と、それにソニーの HDTV に繋がれた Apple TV だけだった。部屋を埋めるライターやジャーナリスト、アナリストの代わりに、私と Schiller とあとアップルから2人だけ(製品マーケティングの Brian Croll と広報の Bill Evans)。(少なくとも私の経験では、よく連携をとった製品マーケティングと広報の連中の区別は外見からは分からない。)

I knew it wasn’t about the iPad 3 — that would get a full-force press event in California. Perhaps new retina display MacBooks, I thought. But that was just a wild guess, and it was wrong. It was about Mac OS X — or, as Apple now calls it almost everywhere, OS X. The meeting was structured and conducted very much like an Apple product announcement event. But instead of an auditorium with a stage and theater seating, it was simply with a couch, a chair, an iMac, and an Apple TV hooked up to a Sony HDTV. And instead of a room full of writers, journalists, and analysts, it was just me, Schiller, and two others from Apple — Brian Croll from product marketing and Bill Evans from PR. (From the outside, at least in my own experience, Apple’s product marketing and PR people are so well-coordinated that it’s hard to discern the difference between the two.)

握手と社交辞令、おいしいコーヒー・・・そしてたったひとりのためのアップルイベントが始まった。Moscone West や Yerba Buena Center のステージで映してもおかしくないキーノートスライドが私たちの前におかれた大きな iMac に映し出される。本日のテーマ(「今日は OS X についてお見せしたいのです」)のプレゼンテーションが始まった。過去数年にわたる Mac の成功(直近の四半期で 520 万台売れた)、PC 産業全体を凌駕する過去 23 四半期の売上高、Mac ユーザーと Mac App Store のすばらしい伸び、Lion への急速な移行など。

Handshakes, a few pleasantries, good hot coffee, and then, well, then I got an Apple press event for one. Keynote slides that would have looked perfect had they been projected on stage at Moscone West or the Yerba Buena Center, but instead were shown on a big iMac on a coffee table in front of us. A presentation that started with the day’s focus (“We wanted you here today to talk about OS X”) and a review of the Mac’s success over the past few years (5.2 million Macs sold last quarter; 23 (soon to be 24) consecutive quarters of sales growth exceeding the overall PC industry; tremendous uptake among Mac users of the Mac App Store and the rapid adoption of Lion).

そして本番の Mac OS X — じゃなかった、OS X だった — が 年に一度のメジャーアップデートで iOS 風になる。今年の夏アップデートの予定で、いよいよ開発者向けプレビューのリリースがの準備が整ったというわけ。名前は「Mountain Lion」だ。 

And then the reveal: Mac OS X — sorry, OS X — is going on an iOS-esque one-major-update-per-year development schedule. This year’s update is scheduled for release in the summer, and is ready now for a developer preview release. Its name is Mountain Lion.1

たくさんの新機能のうち、今日は10だけを紹介するといわれた。これってまるで本物のアップルイベントのようじゃないかと心中考えていた。Lion のときと同じように Mountain Lion も iPad の方向へ進化している。しかし昨年の Lion がそうだったように、iOS とアイデアやコンセプトを共有することがポイントで、具体的プロセスのデザインやコードそのものを共有するのではないのだ。「Windows」や「マイクロソフト」ということばは一度も出なかったが状況は明らかだ。アップルはキーボード/マウス/ポインターのための Mac ソフトと、タッチスクリーンのための iPad ソフトをハッキリ区別している。Mountain Lion は Mac と iPad を統合する OS に向けたステップではない。むしろ、根本的にはっきりと区別される2つの OS の間で、コンセプトやスタイル、原則を共有しようとする方向に向けた別のステップなのだ。

There are many new features, I’m told, but today they’re going to focus on telling me about ten of them. This is just like an Apple event, I keep thinking. Just like with Lion, Mountain Lion is evolving in the direction of the iPad. But, just as with Lion last year, it’s about sharing ideas and concepts with iOS, not sharing the exact same interaction design or code. The words “Windows” and “Microsoft” are never mentioned, but the insinuation is clear: Apple sees a fundamental difference between software for the keyboard-and-mouse-pointer Mac and that for the touchscreen iPad. Mountain Lion is not a step towards a single OS that powers both the Mac and iPad, but rather another in a series of steps toward defining a set of shared concepts, styles, and principles between two fundamentally distinct OSes.

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こんな感じで記事は続くのだが、アップルギークの Gruber にとってもこれが異例のことだという興奮が伝わってくる。

こんなプレゼンテーションをやってもらえたラッキーなギークが Gruber の他にどれほどいたのか興味のあるところだ。

少なくともアップルのやり方が変わってきていることは間違いなさそうだ・・・

★ →[原文を見る:Original Text]

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《Update 2》お気に入りライターの変遷(2月18日)


David Pogue のツィート

Mountain Lion が一斉に報じられる中で NY タイムズの遅れが今回は突出していた。

Foxconn 叩きの記事のせいでアップルと NY タイムズとの間に溝が生じたからだとワシントン・ポストは指摘している。

しかし David Pogue は自分のツィートで1週間前から使っていると書いており、Mountain Lion の詳細なフォローもしている。

NYTimes.com: “Apple’s Mountain Lion Makes the Mac More Like the iPad” by David Pogue: 16 February 2012

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David Pogue のイントロ

アップルはマックのことを後回しにしているというのがもっぱらのウワサだったが、木曜日の発表を見る限りそんなことはなさそうだ。今後アップルは毎年1回 Mac OS X のアップデートを行なうのだそうだ。

There had been rumors swirling that Apple was back-burnering the Mac, but that’s hard to believe after Thursday’s announcement: from now on, Apple will update Mac OS X once a year.

今年の夏に「Mountain Lion」というコード名の Mac OS X 10.8 を出すのが始まりだ。ほんの1年前に Lion バージョンを出したばかりなのに。

It will start this summer with Mac OS X 10.8, code-named Mountain Lion, only a year after the Lion version was released.

これから消費者は毎年1回キビシい決断を迫られることになる。最新状態を維持するという特典のために毎年 30 ドル(あるいはアップルが課する料金を)支払うかどうかという決断だ。

Now you’ll have to decide once a year whether or not to succumb to paying annually the $30 (or whatever Apple winds up charging) for the privilege of remaining current.

しかし一番のショックは、Mountain Lion の初期の初期のバージョンを、アップルとしては初めて技術ライターに提供することしたことだ。それも一般公開の数か月前というだけでない。開発コミュニティ(プログラマ)にリリースされるのよりさらに早くなのだ。

The real shocker, though, is that for the first time, Apple decided to give tech reviewers an early, early version of Mountain Lion — not just months before its release to the public, but even before its release to its developer (programmer) community.

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後書きでもうひとこと

混乱をもたらすことなしに毎年夏に一度というペースで、どうやってアップルが Mac OS X に変更を加えることができるのか疑問だ。

You have to wonder how Apple intends to keep up this pace of change to Mac OS X every summer without gunking it up.

また Mac OS X のバージョン番号どうなるのだろうか。すでにバージョン 10.8 になっている。(実際のところアップルの連中はこういっている。Mac OS X 10.10、Mac OS X 10.11、Mac OS X 10.12 と少数点以下2桁になってもなんら問題ないと。)

You also have to wonder how Apple will keep numbering Mac OS X, since it’s already at version 10.8. (Actually, Apple’s people told me: They have no problem with double-digit decimal points, like Mac OS X 10.10, Mac OS X 10.11, and Mac OS X 10.12.)

もっと大きい疑問は、ネコ科の名前をずっと見つけられるかどうかだ。Mac OS X Bobcat や Mac OS X Cougar、Mac OS X Really Fat Tabby なんてことになるのだろうか?

The bigger question is how long it can keep coming up with big cat names. Mac OS X Bobcat? Mac OS X Cougar? Mac OS X Really Fat Tabby?

【編集後記】David Pogue は技術関係の書籍を執筆している。Mac OS のハウツーガイドもそれに含まれる。これらのプロジェクトは当該製品メーカーからの協力を得て書かれたものではない。そのためのコミッションももらってはいない。

Editors’ Note: David Pogue writes books about technology, including how-to guides, among them titles covering the Mac operating system. These projects are neither commissioned by nor written in cooperation with the product manufacturers.

     *     *     *

一読して David Pogue の穏やかならぬ心中がにじみ出ているようだ。

本文の Mountain Lion の紹介の部分はいつもの Pogue らしくとても分かりやすくていい説明になっているだけに対照的だ。

編集後記に至っては、Pogue はアップルとは関係ありませんと NY タイムズがケンカを売っているような感じ。

「一番のショック」云々が、これまで与えられていた(みんなもそう信じていた)アップルの特別待遇から自分が外され、他の技術ライターにその特典が与えられたことに対するホンネが出たわけでもあるまいが・・・

     *     *     *

Steve Jobs の草創期の頃からアップルに関するニュースの御三家といえば NY タイムズ(John Markoff)、WSJ(Walt Mossberg)、ニューズウィーク(Steven Levy)と決まっていた。

Jobs のアップル復帰後も、多少の変動はあってもそれは続いていた。(John Markoff が David Pogue に変わり、Ed Baig が加わったが。)

そんなひとりの Pogue が外されたことをどう捉えていいのか。[注:そうではなかった? こちら参照

Foxconn 報道の影響だけでなく、トップの交代とともにアップルお気に入りのライターにも変化の波が押し寄せたのかもしれない・・・

★ →[原文を見る:Original Text

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