今年の WWDC でハードウェアの確定情報がなかったのは当然だった。
そもそもハードウェアを発表する予定がなかったからだ。
額面どおり発表がないと理解すべきだった。
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ライブ中継を見ながら、改めて WWDC とは開発者のための会議であることを痛感させられた。
キーノートも開発者が関心をもつこと — OS X と iOS のみに絞られ、開発者と関係のない話は一切ない。
それにしても開発者たちのうれしそうな反応が印象的だ。
四半世紀前に WWDC が始まったとき、最年少の出席者(13才)はまだ生まれていなかったことになる。
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Tim Cook は完全に舞台回しに終始した。単刀直入に OS X と iOS の話にはいる。
ほとんど Craig Federighi(クレイグ・フェデリギ)の独り舞台。最後には Cook がスーパーマンと呼ぶほどだ。
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OS X の紹介はまず名前からで、予想どおり Yosemite だった。
iOS 風に見かけも大きく変わり、自分の古いマシンが新しいものに変わったような気分になる。
Mac と iOS デバイスがシームレスにつながる Continuity が特に印象的だ。
また Spotlight がグーグル検索を超えようとしているように思える。
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iOS も力がはいっている。
様々な API など開発者がよろこびそうな工夫満載だ。
開発するならまず iOS からと考えた開発者も多いのではないか。
新しいことはまず iOS、それから OS X へという流れのようだ。
とくに驚きは新しい開発言語の Swift — しかも Objective-C より速い。
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Healthbook の話は iOS のほんの一部に過ぎなかった。
アップルは重要なことについては完璧に秘匿し終えた。秘密主義健在だ。
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ハードウェアの発表はなかったが、ソフトウェアの話だけで十分満足感の得られるものだった。
今日発表内容はアップルの未来に大きな影響を与えそうだ。
さて、このあと技術メディアはどう伝えるか。
そこからメディアのスタンスが透けて見えるに違いない・・・
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