[多様化するネットの世界:image]
もっとも長い間続いているブログといえば Jason Kottke の kottke.org だろう。
その彼が「ブログは死んだ」といっている。
Nieman Journalism Lab: “The blog is dead, long live the blog” by Jason Kottke: 19 December 2013
* * *
「ブログは死んだ」
ここ数年でブログは死んでしまった。2014 年になればみんなそのことに気づくハズだ。もちろん今もブログは存在するし、優れたブログも多い。これからも存在し、優れたものであり続けるだろう。この十年来ブログが漠然とだが情報提供の場としての役割を果たしてきたことはみな知っている。しかしその役割は次々に登場する異質のメディア形式 — ブログに似てはいるが明らかにそうではない — そんな形式によって担われるようになってきた。
Sometime in the past few years, the blog died. In 2014, people will finally notice. Sure, blogs still exist, many of them are excellent, and they will go on existing and being excellent for many years to come. But the function of the blog, the nebulous informational task we all agreed the blog was fulfilling for the past decade, is increasingly being handled by a growing number of disparate media forms that are blog-like but also decidedly not blogs.
* * *
ブログに代わるもの
ひとびとはますますブログに代わるものへ投稿するようになっている。Tumblr や Twitter、自分たちの掲示板、Reddit、Snapchat、Facebook ステータスの更新、Instagram、Medium などだ。1997 年にネットに接続したティーンエイジャーたちがオンライン日記を始めた。2004 年にはブログが王様だった。きょうびのティーンエイジャーは音楽 CD を買う感覚でいとも簡単に Instagram や Snapchat を使ってブログと同じことを始める。ブログはもはや40才過ぎた子持ち[注:Jason Kottke のこと]のやることなのだ。
Instead of blogging, people are posting to Tumblr, tweeting, pinning things to their board, posting to Reddit, Snapchatting, updating Facebook statuses, Instagramming, and publishing on Medium. In 1997, wired teens created online diaries, and in 2004 the blog was king. Today, teens are about as likely to start a blog (over Instagramming or Snapchatting) as they are to buy a music CD. Blogs are for 40-somethings with kids.
* * *
さらにつづけて自分のブログ kottke.org でこうもいっている。
kottke.org: “R.I.P. The Blog, 1997-2013” by Jason Kottke: 19 December 2013
毎日読むブログは二つだけ
自分はこれまでブログロール(そんなことばを覚えているだろうか?)や RSS リーダーを通じて、毎日何百というブログ(一週間では千をこえる)をチェックしてきた。しかし今では毎日目を通すブログはたったの二つ — Daring Fireball と Waxy — だけになった。RSS リーダーをチェックするのもときたまで、ときには何週間もチェックしない。ニュースや情報のフォローはもっぱら Twitter、Facebook、Digg、Hacker News、Stellar などに頼っている。「ブログしている」(blogging)知人の多くがそうしているからだ。もちろんブログもたくさん読んではいるが、それも自分がフォローしている知人たちの集合レーダーに引っかかるほどオモシロい場合に限られている。そんなオモシロい記事はますます Medium や Facebook、Tumblr だけになっている。
Through various blogrolls (remember those?) and RSS readers, I used to keep up with hundreds of blogs every day and over a thousand every week. Now I read just two blogs daily: Daring Fireball and Waxy. I check my RSS reader only occasionally, and sometimes not for weeks. I rely mainly on Twitter, Facebook, Digg, Hacker News, and Stellar for keeping up with news and information…that’s where most of the people I know do their “blogging”. I still read lots of blog posts, but only when they’re interesting enough to pop up on the collective radar of those I follow…and increasingly those posts are on Medium, Facebook, or Tumblr.
* * *
メモや意見などを記録(ログ)するウェブログとして始まったブログも、時とともに情報収集や発信の場という性格を強めてきた。
多様化するネットの形も本来ブログが持っていた機能が拡大・拡散しているのかもしれない。
「ブログの死」と捉えるかどうかは意見の分かれるところだが、長年ブログとともにあった Kottke の発言だけに訴えるところが大きい。
ネット情報の様々なあり方を総括した Ben Thompson の考察(こちら、こちら)はその意味でも興味深い。
ただ、今どきのことばの断片だけでは物足りない気がするのは筆者が歳取ったせいか・・・
★ →[原文を見る:Original Text]
mora助のブログ でリブログしてコメントを追加:
ワードプレスにログインしたら突然ショッキングな記事が目に入ったのでリブログします。
[…] 「ブログは死んだ」:Jason Kottke | maclalala2. […]
[…] 「ブログは死んだ」( via maclalala2 ) […]
[…] 「ブログは死んだ」:Jason Kottke […]
ささき温泉 でリブログしてコメントを追加:
ブログという「古い手法」は、インターネットの基盤の上で、他の「新しい手法」に埋もれていきつつある「手法」であり、
書き手が、読者を意図しない事や反応を得る事がやりずらいという事を考えると、
「新しい手法」である、Facebook等のSNSの方が有利なのだろう。
・・・ここの分野は、今が変わり目の時期だと思います。(^_^;)
・・・ブログという「手法」は、演歌や民謡の様に、文化として、しばらくは、残るのではないのかな???
[…] 「ブログは死んだ」:Jason Kottke | maclalala2 […]
[…] 「ブログは死んだ」:Jason Kottke | maclalala2. […]
今週ついにDaring Fireballのスポンサーシップが途切れた。これはJohn Gruberがプロブロガーになってからおそらく初めてのハズ。じっさいはドタキャンも絡んだらしいが来週以降のスケジュールもガラガラというのはショッキングだ。まさに2013から2014への年またぎの週になったが、後世的にはブログの衰退の象徴といわれるのか。
DFは一週間で個人ブログとして破格の百万円の広告料を稼ぎだす。小生にはけっして最近クオーリティが落ちてきたとは思えないのだが、ビジター数はどうなのだろう。彼自身のポッドキャストは毎回ゲストが替わるスタイルで、Dan Benjaminとボンド映画のウンチクを語っていたときよりずっと面白くなった。Vesperも2013ベストアプリの栄誉を得ているし、サイドワークがうまく行き過ぎて本業が陰ったのだろうか。DFもこちらのサイトもわれわれfanboysにはなくてはならないサイト。今後も期待したい。良いお年を。