iPad を見て以来何かがひっかかっている。iPhone を見なれた目には、iPad はずんぐりして寸詰まりに見えるのだ。
Adam Lisagor が興味深い指摘をしている。
lonelysandwich: “Aspect Ratio” by Adam Lisagor: 27 January 2010
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4:3 のアスペクト比
何かがはっきりしているというわけではないのだが、コイツのスクリーン(解像度 1024×768)は、アスペクト比[aspect ratio : ディスプレイ画面に表示される画像領域の縦横比]が 4:3 なのだ。Gruber 会長が1か月前に Twitter で宣(のたも)うた。iPhone のビデオカメラについて述べたのだが、「いまどきアスペクト比 4:3 のビデオなんて見たいヤツがいるだろうか?」と。白状しなければならないが(思い出しても冷や汗)、iPad を見て思ったのは、いずれそのうちスクリーンが 16:9 にまで近づくだろうということだった。
Apropos of I’m not sure anything, the screen on this thing, at 1024×768, has an aspect ratio of 4:3. Chairman Gruber opined on Twitter a month ago (speaking of his iPhone’s video camera), “Who wants 4:3 video nowadays?” And I have to admit, my expectation for the iPad (pause for giggle, pause for mental image, pause for shudder) was that as time went on, our screens would get closer to 16:9, not further.
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主眼は読書
最初に Steve がステージ上で iPad を取り出したときの持ち方をみても、また背面のアップルロゴの方向から見ても、iPad は主としてタテ置き(ポートレートモード)で使うことを意図しているのは明らかだ。ということは、ビデオ視聴は二の次で、あくまで主眼は読書にあるということだ。いまや、そしてこれからは 9:16 の画面では細長すぎるということだろう。
But it was clear in the device’s orientation when Steve first pulled it out, and in the orientation of the Apple logo on the back, that the iPad (…) is meant primarily to be used in portrait mode, that its function as a video device is really secondary to its function as a reading device. And 9:16 is now, and will probably always be too damn skinny for a screen.
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iPhone 二つ分
冒頭の図から分るように、タテ置き iPad のアスペクト比は、横にした iPhone を二つ重ねた場合とぴったりなのだ。これは何を意味するか?・・・2たす2だよ、キミ。ハッキリいわないと分らないの?
As you can see above, an iPad screen in portrait is equivalent in aspect ratio to two iPhone screens stacked in landscape mode. What does this mean? Put two and two together, man. Do I have to spell it out for you?
追記:よろしい。ハッキリいってあげないと分らないらしいな。これって人間が先天的に持つ二重性の本能、究極の自己愛の構造化、二層式容れ物のオナニズムなのだよ。分ったかい?
UPDATE: Fine. Apparently, I have to spoon-feed you people. It’s about the inherent duality of man and his finite and structured capacity for self-love. Bicameral duplex onanism and okay I got nothing.
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最後の方はチンプンカンプンだが、ともかく iPhone 二つ分のアスペクト比になっていることだけは分った。
iPad のターゲットが誰かを考える上で重要なポイントのような気がするが、果たしてこれって何を意味するのだろう・・・
★ →[原文を見る:Original Text]
Technorati Tags: Apple Tablet, Aspect Ratio, iPad
たとえば、2画面表示によるマルチタスクが可能になり、1つの液晶上でおこなうパラレルタッチへの布石とか・・
[…] 画面サイズに何かのヒント? « maclalala2 […]
国産2画面ゲーム機のようですネ、そーいえば「LL」と呼ばれる大きめのサイズがありますが、あのサイズって…
同じくアスペクト比が気になって仕方なかった。てっきり3:2でくるものと思い込んでいたから。紙の比率にも近いし。4:3ではビスタ、シネスコ映画観るには黒帯ばかりで見栄え悪い。
さすがと言わざるをえないApple iPad。PCがどのように使われているかよく分析されて設計されていることがよく分かります。 Appleの強みは、iTuneという強力なインフラがあるから。iPhone、iPod Touch、iPadどれを買っても、買い替えてもiTuneでしっかり継承されます。これはユーザにとって非常に重要なことです。
他のメーカはiTuneに匹敵するインフラがありません。良い例がドコモから出るXperia。曲をダウンロードしても母艦PCでは再生できない。Xperia単体で利用するのが原則みたい。これにはガッカリというかあきれてしまいました。
iPadはホームユーズ以外、ビジネスで広く利用されると思います。Windows陣営のタブレット軍団も一瞬にして吹き飛んでしまいました。とにかく手にする日が楽しみです。
ベースのOSはiPhoneであり、登場して3年近くになる豊富なAPPを共有する意味ではiPhonoの2〜4倍のサイズになればマルチタクス。
現状のiPhoneは機能を50%しか出していないと思っています。
JailBreakで100%機能が使えるようになる現状では、一般ユーザーに与える
今後のインパクトは大きいと思います。
反面、シニアユーザーや視力の弱いユーザーはその小さい画面に耐え切れず手放しています。そのようなユーザーには歓迎されるのでしょう!
僕はMacユーザーなので、Touch、iPhone3G、3GSを購入して、Touchは遠方にいる中1の子供に(バッテリー劣化で新品に交換してから)プレゼントしましたが、教えもしないのにJailBreakして楽しんでいます(親子ですね〜)
会社でも幹部社員は(若いので)9割iPhoneです、しかし会議中に触るのはイメージ的に携帯メールしているのと同レベルでよくありません。MacBookPro15インチを持ち込めば大きすぎるのとどうしても立っている画面が邪魔です。しかしながらiPadであれば会議に必要なテキスト文やエクセルデータが操作出来るのです。
そんなイメージをブログでも紹介されていました。
http://macbook.blog83.fc2.com/blog-entry-532.html
4:3という比率はiPodユーザーにはなじみのある数値です。第5世代iPodまでの液晶のアスペクト比ですし、nanoも初代から第4世代まで4:3でした。描写負荷の軽減と関係しているのかな、と個人的には考えています。ソフトウェアリサイズによる画質の劣化を避けるため、iPod向けの再生動画を液晶解像度に合わせてエンコードするのですが、このサイズは本当に苦労します。
ゲームを高速で動作させるにも、もちろん画面のリサイズがあれば不利なので、ゲーム機は一度液晶の解像度を決めてしまったら、永久に変更できません。それはiPodの液晶サイズが近年まで4:3に固定されていた理由のひとつです。そして、iPhoneアプリをいつか2つ同時に動かそうと思えば、iPadの液晶サイズとならざるを得ない、これは将来的に変わることが無い、ということにもなりますね。(nanoの液晶サイズが変わったことを考えれば、絶対そうとは言い切れません。第5世代nanoでは既存のiPodゲームが動作しなくなりました。)
余談ですが、私もiPadを最初に見たときに、本当にアイブのデザインか?と思うくらいの、その不恰好さに衝撃を受けました。液晶はいいんです。むしろ液晶の外側の黒い部分、iPhoneでもあれだけ狭められたのですから、iPadでも可能だったはず。そこをあえて分厚くしたのは、手に持ったときのバランスなんでしょうかね? 実物を手にして真意を確かめたいと思っています。
> hd さん
マルチタスクですか・・・
> sc さん
ゲームのことは とんと不案内です
その2画面ゲーム機は どのような運命を辿ったのでしょうか
> Tomo さん
映画やテレビの視聴だとして 4:3 であっても見たいというのは どんなシチュエーションでしょうね
> baseone さん
過去の資産を 十分に継承するところが アップルなのでしょうね
ただ ビジネスで使われる様子が なかなかイメージしにくいのですが・・・
> さすらいのジョー さん
親子で楽しめるのは うらやましいですね
その中に iPad は どう溶け込むのでしょうか
> daijinakoto さん
貴重な情報を ありがとうございました
デザインだけでなく テクニカルな問題があるのですね
「ゲーム機は一度液晶の解像度を決めてしまったら、永久に変更できません。」 とはよく聞きますが 具体的にどういうことなのか 一度聞いてみたかったところです
ほかにも このようなケースに関する 情報がありましたら 教えていただけるとありがたいです
比率でいうと確かにそれで数値は合うのですが、
iPhoneの画面が4つ以上も入るその広さは、やはり中途半端な状態です。具体的には480*320のiPhoneが上下に2つ並んでいると考えるためには、1.6倍して768*512にしなければなりませんよね?
この1.6倍という中途半端さは、御説ごもっともとはなりにくいように思いますね。
面積比で4倍を上回る4.6弱の比率も何かを導きだすような気はしなくて。
しかしだからといって、iPadの画面比率に考え抜かれた意味がないとは思っていません。それが何か、考えてみたいと思いました。
通常、アプリはどこそこを何ドット描写する、という具合に動作するので、液晶のアスペクト比が変更されると困ります。PSPもDSiも、その後に新型を出すことになっても、互換性維持のため、登場時に調達しえた液晶のピクセル数のままです。その後に画面を大きくすれば解像度が下がります。つまり時期的に早く登場した製品シリーズほど液晶スペックではその後も不利になります。
上にあるほど解像度においては綺麗
(液晶の特性が違うので単純比較はできません)
iPod nano 第5世代:2.2インチ 4.7:3 /376×240ピクセル 204ppi
iPod nano 第3世代/第4世代:2インチ 4:3 /320×240ピクセル 204ppi
ウォークマンSシリーズ:2インチ 4:3 /320×240ドット 204ppi
iPod nano 第1世代/第2世代:1.5インチ 4:3 /176×132ピクセル 168ppi
iPhone/iPod touch:3.5インチ 3:2/480×320ピクセル 163ppi
ウォークマンXシリーズ:3インチ 9:5 /432×240ピクセル 163ppi
iPod 第5世代:2.5インチ 4:3 /320×240ピクセル 163ppi
iPod classic:2.5インチ 4:3 /320×240ピクセル 163ppi
iPod 第4世代:2インチ 5:4 /220×176ピクセル 140ppi
iPad 9.7インチ 4:3 /1024×768ピクセル 132ppi
SONY PSP:4.3インチ 16:9 /480×272ピクセル 128ppi
ニンテンドーDS Lite 3.0インチ 4:3 /256×192ピクセル 106ppi
ニンテンドーDSi 3.25インチ 4:3 /256×192ピクセル 98ppi
ニンテンドーDSi LL 4.2インチ 4:3 /256×192ピクセル 76ppi
iPadは、iPhoneアプリの縦横二倍に拡大しての動作が可能ということで、
960×640ピクセルは絶対に必要でした。このサイズが収まる手ごろな液晶を探したら1024×768ピクセルになった、と。
調達コストの面でも、また将来的にMacOSの動作まで視野に入れるなら、奇妙奇天烈なサイズの液晶は選ばないでしょうしね。
なお、先に書いた画面の縁の太さについて、勝手な想像ですが、
iPhoneは軽いのでサイドをつまむようにホールドできますが、iPadは指でしっかりつまむだろう、と。そのため画面に指が被さらないようにデザインを犠牲にしても、広めに取っている?デザインも大事だけれどそれは一要素にすぎない。ユーザー体験の方がもっと大事。といった潔さを感じます。もっとも単に剛性確保の都合上だったのかもしれませんが(笑)。
現物を早く手にしてみたいです。
> 唯 さん
画面の大きさというと 縦横比しか シロウトには思いつかなかったのですが 大切なのはむしろ解像度なのでしょうかね
アップルのことですから 「考え抜かれた」ものだとは思うのですが・・・
> daijinakoto さん
画面のサイズを変えることが 開発者にとっていかに大変なことか よく分りました
初めに どの液晶サイズを選ぶかは 大変な決断なのですね
それにしても iPad イベントで 既存の iPhone アプリが そのままスムーズに動いたり 2倍にして画面一杯にできるのは どういう仕掛けなのでしょうか
不格好な iPad 画面は どのような決断を踏まえているのか 大いに興味が沸きます
ベゼルの広さも そういうことかと 納得しました
いろいろご説明 ありがとうございました
既存iPhoneアプリを縦横2倍拡大表示でiPadで動作させている動画を見れば分かりますが、iPhoneとiPadは液晶のアスペクト比が異なるため、iPad上では全画面表示ではありません。右と上に必ず空白ができています。
製品版では中央に表示されるようになるかもしれませんが、今のまま左下詰めで表示になるかもしれません。
処理的には縦横2倍表示はGPUやCPUのパワーがあれば、そんなに大変な処理じゃないと思います。単純に2倍ですから。
むしろ、2つ並べた時のアス比が同じというだけでDSのような2画面ゲームの実現はあまり現実的ではない気がします。ドット数が違いますからグラフィックは全て作り直しですし、今さら脳トレやラブプラスを分割画面で実現しなくても、別のレイアウトにしたほうがいい気がしますし。
ポジティブに考えるなら、4:3の画面に16:9のグラフィックを表示した際に生まれる空白部分にタッチコントローラーを独立させることにより、既存のiPhoneゲームでどうしても指で隠れてしまう不便さを解消できそうな気がします。また、二昔前ぐらいのPCゲームの移植ならXGA画面というのは効率が良い気がします(そうなると再び指で隠れるのが邪魔になるわけですがw)
[…] This post was mentioned on Twitter by koji, モリノ ユージン, choichirow takaoka , AIshibashi, RyoAnna and others. RyoAnna said: 縦持ちがメインのわりには少し大きい気がするな~ RT: MACLALALA2: 画面サイズに何かのヒント? http://bit.ly/b1Fie6 […]
> toshi さん
詳しい説明 ありがとうございました
ゲームソフトで 苦労された方からみると 歴史は繰り返す という点もあるようですね
再度 プレゼンを見直してみましたが unmodified app の場合 上と左に黒い余白を残して 右下詰めのようにも見えましたが いまひとつはっきりとは分りませんでした
pixel-by-pixel accuracy で フルスクリーンになるところなど デベロッパに負担をかけることなく 簡単に処理しているように見えるのは 錯覚なのでしょうか