[ドライバーのいらないグーグルの自動運転車:image]
アップルの「Titan」プロジェクトのスクープがあったばかりだが、ドイツ発のロイターのニュースが興味深い。
アップルが自動運転車の研究に着手したという話だ。
Apple studies self-driving car, auto industry source says | Reuters
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自動車そのものを
テクノロジー巨大企業のアップルはモバイルデバイスだけでなく、自動運転電気自動車の製造方法についても研究を開始し、自動車メーカーや自動車部品メーカーの専門家と話し合いを始めた、とその話し合いに詳しい自動車業界の幹部が土曜日に語った。
(Reuters) – Technology giant Apple (AAPL.O) is looking beyond mobile devices to learn how to make a self-driving electric car, and is talking to experts at carmakers and automotive suppliers, a senior auto industry source familiar with the discussions said on Saturday.
電話やコンピュータだけでなく、時計まで出そうとしているクパティーノのメーカーは、自動車ソフトや個別部品のデザインだけでなく自動車そのものの製造方法も研究している、と自動車業界のソースは語る。
The Cupertino, California-based maker of phones, computers and, soon, watches is exploring how to make an entire vehicle, not just designing automotive software or individual components, the auto industry source said.
匿名希望のこのソースは、「アップルは自動車メーカーらかの助けは必要としていないようだ」という。
“They don’t appear to want a lot of help from carmakers,” said the source, who declined to be named.
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電気自動車やコネクティッド・カーが中心
アップルは部品や製造方法についてのアドバイスを求めており、とくに電気自動車やネット接続型のコネクティッド・カー(connected-car)の技術に焦点を絞っているとこの情報筋は語る。
Apple is gathering advice on parts and production methods, focusing on electric and connected-car technologies, while studying the potential for automated driving, the source said.
「全自動運転は進化だ。自動車メーカーは徐々に自動運転のマーケットを構築しようとしている。まず最初はコネクティッド・カーや部分的に自動化した自動運転車をリリースするのだ」と自動車業界のソースはいう。「アップルは車を進化させるすべての可能性に興味を持っている。それには自動運転も含まれている。」
“Fully automated driving is an evolution. Carmakers will slowly build the market for autonomous cars by first releasing connected and partially automated cars,” the auto industry source said. “Apple is interested in all the potential ways you can evolve the car; that includes autonomous driving.”
アップルが実際に電気自動車やもっと進化した自動運転車を製造、リリースするかどうは分からないとこのソースはいう。
Whether it will build and release an electric car or a more evolved autonomous vehicle remains to be seen, the source said.
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ソフトウェアがすべて
自動車そのものを作る他にもカネを稼ぐ方法としては、自動走行のためのソフトウェアや、さらには地図作製、カーシェアリング、充電サービスのような自動運転関連サービスなどがあるというのが自動車業界の話だ。
Short of building entire cars, there is money to be made from the software to run a self-driving vehicle, as well as the services associated with autonomous driving, such as mapping, car-sharing and car recharging services, the auto source said.
「要はソフトウェアのゲームだ。自動運転がすべてなのだ」とそのソースはいう。
“It’s a software game. It’s all about autonomous driving,” the industry source said.
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今回のニュースがドイツ発というところが興味深い。
ジョブズが存命中の 2007 年、フォルクスワーゲンのトップがクパティーノに会いにきたときは「iCar」が共同開発されるのではないかと大いに沸いたものだった。このときは BMW やメルセデス・ベンツといったドイツメーカーの名前も上がっていた。
つい先頃は、メルセデス・ベンツの北米開発責任者 Johann Jungwirth がアップルに引き抜かれたというニュースが流れたばかりだ。
Johann Jungwirth のビデオを見ると、メルセデス・ベンツが開発している自動運転技術の一端が垣間見えて興味深い。
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ただアップルの取り組み方が自動車全般に及んでいるのをみると、モノ作りの心構えを説いた Jony Ive のことばが思い出される。
「結局なぜそれを作るかという動機と意味付けに立ち戻るのです。最初になすべきは直ちに取りかかることではなく、まずガラスとは何であるか、ガラスで何が出来るかを理解することなのです。なのに何故ガラスコップのレンダリングという実体ではないエイリアスから始めるのでしょうか?」
そもそも自動車とは何かということから始めよというワケだろう。
Apple Watch のときも Jony Ive は、時計の歴史まで遡り、手首こそ最適の場所と確信して、ついにはパリの高級ファッションブティックで披露するまでに「3年もの間こんなことをやっていたなんて信じられない」 と語るほど時間が経ったのだ。
「Titan」プロジェクトのゴーサインが1年前に出たとすると、何らかの製品(未来の車?)として結実するまでには何年もかかることになりそうだ。
今のところは開発中の新製品(new products in the pipeline)のひとつと考えておくだけでいいのかもしれない・・・
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