《Update:デジタルリテラシー》
Jim Dalrymple がアップルサイトの教育ビデオを取り上げている。
The Loop: “iPad in the classroom is a winner” by Jim Dalrymple: 07 March 2013
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数字より実体験
iPad のようなテクノロジーが子供の学習を助け、教育を前に進めるという統計についてしばしば耳にするが、それはすべて数字上の話だ。教師や学生が話すのを聞いて初めて iPad がどれだけ実際に役立っているのか理解できるのだ。
Every once in a while we hear statistics about how technology like the iPad is helping kids learn and how the device is moving education forward, but those are just numbers. It’s not until you see and hear students and teachers talking about using the iPad do you get an understanding of how much it’s really doing.
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教科書が必ずしもベストではない
アップルは自らの教育ベージに、マサチューセッツ州ボストン郊外の Burlington 高校の教師や生徒が語る記事やビデオを載せている。記事もすばらしいが、ビデオは驚くべきものだ。教師たちは入手し得るベストのツールを望み、教科書が必ずしもベストではないことを知っている。
Apple has a profile on its education page that offers an article and a video talking the faculty and students of Burlington High School, just outside Boston, Mass. The article is great, but the video is amazing. The teachers want the best tools they can get and they recognize that text books are not the best way to go.
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アクセスできることが大切
同じくコンピュータラボももはやベストではないことを知っている。これは前向きの考え方で取り組む一団の教師たちの話だ。校長はすべての生徒にとってアクセスできることが大切だと信じている。生徒たちがテクノロジーにアクセスできることだけではない。校長自身についてもそうだ。だからいつでも誰でも校長に会えるように校長室の机をロビーに移したのだ。
They even recognize that computer labs aren’t the best way to go anymore. This is a forward thinking group of teachers. The principal believes in access of all kinds, including giving the kids access to technology and even to him — he moved his desk into the lobby so he could always be available.
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自分自身の答えを見つける
Burlington 高校の歴史教師 Todd Whitten は語る。「生徒は同じことを単純におうむ返しにするより、サイトによって情報の内容がなぜ異なるのかについてディスカッションする方がより熱中でき、自分自身の答えを見つけることができるのです。私の考えでは、これが真の学習であり、iPad はそれをより可能にしてくれます。」
“Rather than simply parrot back the same things, students can engage in a discussion about why sites present information differently, and come to their own understanding,” said Todd Whitten, history teacher, Burlington High School. “In my view, that’s actual learning, and iPad makes that more possible.”
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テクノロジーは思考の幅を広げる
テクノロジーは子供たちの思考の幅を広げるのに役立つ。Burlington 高校の教育者たちは、教育を前進させるのに大きな役割を果たしているのだ。
Technology can help our kids expand their thinking. Educators, like the group at Burlington High School, are going to be a big help moving that forward.
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教育が変化し、学校が変化していることを冒頭のビデオは実感させてくれる。教師にも、子供にも、親たちにとっても必見だろう。
「The world is wide open. It’s more important than ever to connect the kids.」(世界は大きく開けているのです。[テクノロジーによって繋がった世界に]子供たちをつないでやることがこれまで以上に重要なのです。)という校長のことばが印象的だ。
インターネットなど存在しなかった筆者の世代から見ると羨ましい限り。
こんな授業を受けていたら、自分はどんな未来を選択していただろうかと考えてしまう。
恵まれたチャンスを若い世代が生かしてくれることを心から願う・・・
★ →[ビデオを見る:Apple Video]
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《Update》デジタルリテラシー(3月10日)
冒頭のアップルビデオを見ながら改めて感じさせられる所が多かった。
ビデオに添えられた記事の中で、とくに次の2つのことばが印象に残った。
Burlington High School Profile | Apple
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デジタルリテラシー
生徒がほとんどの情報をインターネットから得ることを Burlington の教師たちはよく理解している。「だから生徒はこれまでにも増して先生の助けが必要になるのです」と元校長の Patrick Larkin は語る。「確かな情報ソースが何で、何がそうでないか — それが判断できるように指導してあげることが必要なのです。」学校のカリキュラムにデジタルリテラシーの物差し(digital literacy standards)を組み込んで、学校外ですでに生徒が利用しているのと同じテクノロジーを用いた教育環境を造り出すのが目的です。」
The educators at Burlington recognized that students get most of their information from the Internet. “So students need teachers more than ever,” says former principal Patrick Larkin. “We need to guide them in determining what is a valid source and what is not.” By incorporating digital literacy standards into the curriculum, the goal was to create a teaching environment using the same technology that students were already using outside school.
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インターネットは危険だから子供たちを遠ざけようとするのか、それとも何が正しくて何がそうでないかを判断するリテラシーを与えようとするのか、同じ教育でもその対応には大きな差がある。
この功績で Patrick Larkin は教育長に昇進。同学区内の50以上の学校で同じようなプログラムが開始された。
もうひとつ印象に残ったことば・・・
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自分が主人公に
「自分の学ぶことに自分の意見をいえることは実に強力です。 iPad があれば、自分が主人公のように感じられます。」
— Burlington 高校生 Thabani
“Having a say in your education is really powerful. With iPad, you feel like you’re more in charge.”
— Thabani, student,
Burlington High School
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学んでいるのは自分だという意識を与えられるのは大きな強みだろう。
アップルの教育サイトには冒頭のビデオを含め10のビデオが掲載されている。
地域も、学年も、専門も様々に異なる教育環境でのケーススタディだ。英国の Flitch Green Academy、ホノルルの Punahou School のビデオが特に楽しかった。
北京の Renda Fuzhong School の例まであるのに、日本のケースがないのはさびしい・・・
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これらのビデオを見ながら、改めて孫たちのことを考えた。
中学生になった孫娘は英検にチャレンジ中だ。
学校の授業はあまり好きではなく、お気に入り歌手の YouTube ビデオや映画を一日中見ている。YouTube のチャンネルも持っていて、あれこれコメントを載せているらしい。
英検の準2級をパスして、次は2級が目標だ。
筆者が学んだころとの違いを痛感させられる。
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英国で幼稚園に入園した孫娘は、アルファベットもまだよく分からないうちから、好きな YouTube ビデオをみつけてはお気に入りに登録している。どうやって見つけるのか母親にも分からないという。
スカイプしながら自分の好きなビデオを聞かせてくれる。
極寒のさなか痛みをこらえてソファに横になっていたとき、自分の見つけてきた「Get Well Soon」を聞かせてくれたのには感激した。
昔は考えられなかった大きなチャンスが子供たちの前には開けているようだ。
教える側や親がそれについていけるかどうかが問われているのかもしれない。
アップルのテレビコマーシャルならすぐ話題になるのに、こんな教育を真正面から取り上げたアップルのビデオが話題にならないのはもったいない気がする・・・
[…] – 気になる、記になる… 教育の場と iPad — Burlington 高校の場合 | maclalala2 […]