[Swift の開発者 Chris Lattner:photo]
プログラミングには無縁の筆者だが、WWDC で意表をついて発表されたプログラミング言語「Swift」にはいたく心を動かされた。
言語の詳細には手が出ないが、せめて背景だけでも知りたいと思った。
Swift を開発したアップルのプログラマー Chris Lattner によれば、開発には4年の歳月がかかったという。
Chris Lattner’s Homepage: “Swift” by Chris Lattner: 03 June 2014
* * *
4年の開発期間
私は Swift プログラミング言語(wikipedia)の仕事を 2010 年7月に始めた。基本的言語構造の大部分はその存在を知る限られた数人と一緒に実装した。2011 年後半には他にもすばらしいひとたちが本気で貢献を始めた。そして 2013 年7月にはアップルの Developer Tools グループの主要な関心の的となった。
I started work on the Swift Programming Language (wikipedia) in July of 2010. I implemented much of the basic language structure, with only a few people knowing of its existence. A few other (amazing) people started contributing in earnest late in 2011, and it became a major focus for the Apple Developer Tools group in July 2013.
* * *
影響を与えた言語
Swift は、プログラミング言語の専門家、ドキュメンテーションの達人、コンパイラー最適化のニンジャ、自社内開発テストグループなど、アイデアを洗練し実戦テストするのを手助けしフィードバックしてくれた一群のチームのたゆまぬ努力の結果だ。もちろん、Objective-C、Rust、Haskell、Ruby、Python、C#、CLU、その他リストアップできないほどたくさんのプログラミング言語が苦労して得た体験からも恩恵を得ている。
The Swift language is the product of tireless effort from a team of language experts, documentation gurus, compiler optimization ninjas, and an incredibly important internal dogfooding group who provided feedback to help refine and battle-test ideas. Of course, it also greatly benefited from the experiences hard-won by many other languages in the field, drawing ideas from Objective-C, Rust, Haskell, Ruby, Python, C#, CLU, and far too many others to list.
* * *
プログラミングを親しみやすいものに
Xcode Playgrounds 機能と REPL には個人的にも情熱を傾けた。プログラミングをよりインタラクティブで親しみやすいものにしたいと願ったのだ。Xcode および LLDB チームは、クレージーなアイデアを真に偉大なものに変える素晴らしい仕事をしてくれた。Playgrounds に大きな影響を与えたのは Bret Victor のアイデアや Light Table、その他多くのインタラクティブなシステムだ。プログラミングを親しみやすく楽しいものにすることによって、次世代のプログラマーたちにアピールすること、そしてコンピュータサイエンスの教授法が再定義されることを願っている。
The Xcode Playgrounds feature and REPL were a personal passion of mine, to make programming more interactive and approachable. The Xcode and LLDB teams have done a phenomenal job turning crazy ideas into something truly great. Playgrounds were heavily influenced by Bret Victor’s ideas, by Light Table and by many other interactive systems. I hope that by making programming more approachable and fun, we’ll appeal to the next generation of programmers and to help redefine how Computer Science is taught.
* * *
プログラミング言語をアップルだけで開発したことに時代の変化を感じる。
しかも4年間も秘密裡にできたのは驚きだ。
WWDC では Swift のセッションも設けられているハズだが、せめて入門編だけでも公開されることを期待したい・・・
★ →[原文を見る:Original Text]
[…] アップルプログラマーによる Swift 開発の背景 | maclalala2をご紹介します。 […]
[…] アップルプログラマーによる Swift 開発の背景 邦訳 2014/6/5 https://maclalala2.wordpress.com/2014/06/05/%E3%82%A2%E3%83%83%E3%83%97%E3%83%AB%E3%83%97%E3%83%AD%E3… […]
[…] Xcode Playgrounds 機能と REPL には個人的にも情熱を傾けた。プログラミングをよりインタラクティブで親しみやすいものにしたいと願ったのだ。Xcode および LLDB チームは、クレージーなアイデアを真に偉大なものに変える素晴らしい仕事をしてくれた。Playgrounds に大きな影響を与えたのは Bret Victor のアイデアや Light Table、その他多くのインタラクティブなシステムだ。プログラミングを親しみやすく楽しいものにすることによって、次世代のプログラマーたちにアピールすること、そしてコンピュータサイエンスの教授法が再定義されることを願っている。アップルプログラマーによる Swift 開発の背景 | maclalala2 […]
いつも楽しく読まさせて頂いております。さて,”language experts”ですが,「プログラミング言語の専門家」のことではないでしょうか?「語学」は,主に英語や日本語などの「自然言語」のことを指しますので…
> M さん ありがとうございます
たしかにこの部分は プログラミングのエキスパートという視点で 列挙されていますから ご指摘のとおりですね
そのように 訂正しました