[Michael Jackson / They don’t care about us (Closed Caption) – YouTube]
〈Update2:多言語字幕は YouTube の映画配信と関係がある?〉
〈Update:隠れた CC ボタン〉
3K1 氏のつぶやきにはビックリした。
やってみると、確かにカンタンだ。
目印は[CC]ボタン・・・
CC は Closed Caption の略。クローズドキャプション、字幕のことだ。
もともとは聴覚障害者や難聴のひとのために文字をテレビ画面に表示するアメリカの技術から始まったらしい。日本とアメリカでは技術の中身は違うらしいが、そんなことはさておいて・・・
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YouTube ならカンタンに字幕をつけたり、言語を変えたりできる。
目印は〈CC〉ボタン。
〈CC〉ボタンにカーソルを重ねると、ポップアップメニューが表示される。
たとえば冒頭のビデオ。
まず YouTube のサイトに移動する。それから・・・
〈CC〉ボタンにカーソルを重ねると、ポップアップメニューが表示される。
ポップアップメニューの言語を変えることで、マイケルジャクソンの歌の字幕が英語にも日本語にもカンタンに切り替えられる。
こんな機能が YouTube にはついていたんだ!
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では、字幕のない YouTube ビデオに字幕をつけるには?
〈CC〉ボタンにカーソルを合わせて・・・
出てきたポップアップメニューから「音声を文字に変換」を選ぶ。たったこれだけで字幕がつく。
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つぎに、日本語に翻訳するには?
同じポップアップメニューの中から「キャプションを選択」を選び・・・
言語リストの中から「日本語ー日本語」を選ぶ。
これで字幕が日本語になる。
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分かってみればとてもカンタンだ。
しかしすべてのビデオで出来るわけではないようだ。
〈CC〉ボタンがない場合はダメ。
YouTube サイトの解説はこちら・・・
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知らなかったけれど、未来はそこまで来ていたんだ・・・
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〈Update〉隠れた CC ボタン
ドナルドダックのリミックス「Right Wing Radio Duck」は傑作だ。
経済危機の中の庶民感情と、起こりうる危険性を実に的確に表現している。
しかしリミックス作品なので、削除される可能性もあり、見れるうちに見ておいた方がよさそうだ。[via Daring Fireball]
実はこのビデオ、CC ボタンがついていない。
CC ボタンが隠れているのだ。
ではどうやって字幕をつけたらいいか、それはこちらをどうぞ・・・
★ → ドナルドダックが世の不条理に目覚めるとき・・・ | maclalala:annex
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〈Update2〉多言語字幕は YouTube の映画配信と関係がある?
多言語字幕は YouTube のテレビ・映画配信の目論みと関係があるという読者 ebichan2000 氏のコメントは実にスリリングだ。
すこし前になるがファイナンシャル・タイムズが YouTube の映画配信計画について触れている。
FT.com: “Google plans pay-per-view films” by Matthew Garrahan and Richard Waters: 29 August 2010
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2010 年末までに立ち上げる
グーグルの YouTube ビデオサイトは、複数のハリウッド映画会社と 2010 年末までにペイ・パー・ビュー[pay-per-view]方式の映画サービスを立ち上げる方向で交渉中だ。これにより YouTube は映画・テレビのデジタル配信の覇権を賭けてアップルと激しい戦いを繰り広げることになる。
Google’s YouTube video site is in negotiations with Hollywood’s leading movie studios to launch a global pay-per-view video service by the end of 2010, putting it head-to-head with Apple in the race to dominate the digital distribution of film and television content.
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ものスゴい数だよ
「グーグルと YouTube はいまや世界的現象だ。その訪問者数たるや目を剥くほど大きい。ケーブルテレビ、衛星放送のどれよりもずっとだ」と、この計画を知る役員のひとりは語る。「グーグルと YouTube はこのサービスにどれだけの数を動員できるか語ってくれた。・・・とにかくものスゴい数だよ。」
“Google and YouTube are a global phenomenon with a hell of a lot of eyeballs – more than any cable or satellite service,” said one executive with knowledge of the plans. “They’ve talked about how many people they could steer to this . . . it’s a huge number.”
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たしかにグーグルと YouTube のアクセス数に敵うものはいないだろう。
彼らが本気で乗り出せば、これはアップルといえどもすごい強敵になることはまちがいない。
では、そんな映画配信サービスと YouTube の多言語字幕とはどう関わってくるのだろうか?
だいぶ前になるが、「Distribution Revolution – インターネットとコンテンツ配信」(drevolution 氏)の指摘が大変興味深い。
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字幕表示機能がついた
一方、今回Youtubeに備わったのは「複数の言語で字幕を提供できる」機能です。Youtubeは基本的に自国外からのアクセスを弾くといったことをしていないオープンなプラットフォームですから、ここに多言語での字幕が付加されるようになれば、地理的にも、言語面でも開かれたサービスを提供することにつながります。これは、動画のオンライン配信の可能性を広げる大きな前進だと個人的には感じます。
Distribution Revolution – インターネットとコンテンツ配信: “Youtubeに字幕表示機能” by drevolution: 29 August 2008
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番組の丸ごと配信に乗り出した
Youtubeはしばらく前からテレビ局や映画スタジオなどと提携を進めて彼らの専門チャンネルを設け、そこにきちんと権利処理された映像を流すということを行ってきました。でも、ほとんどの場合それはコンテンツ・ホルダーによるプロモーションの一環という程度のものでした。こうして番組本編を丸ごと流すことに決めたというのは大きな戦略転換だと言えるでしょう。
これが例えば「CBSの番組を地理的なアクセス・ブロックをかけずに全世界に配信する。また、配信されるコンテンツはYoutubeの多言語字幕の機能(関連エントリー)に対応させ、ユーザーは5ヶ国語の中から好きな字幕を付加して見ることができる」というぐらいに思い切ったことをしてくれるのなら、さすがYoutubeと喝采を送るところです。・・・
Distribution Revolution – インターネットとコンテンツ配信: “Youtubeが番組の丸ごと配信に乗り出した” by drevolution: 12 October 2008
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かつて日本を訪れた YouTube の創業者2人が、著作権団体の包囲網に追い返された(?)のもほんの数年前のことだった。
どうやら読者 ebichan2000 氏のいうところの「地殻変動的な技術革新」が動き出しているようだ・・・
今晩は。
shiro様、タイムリーなご投稿有難うございます。
貴ブログの過去記事のコメントでも紹介しましたが、私も第4世代iPod touchを買ってから、YouTubeへ投稿して自身のブログに貼り付けています。ただ、<CC>ボタンはないようですが、今後、勉強していきたいと思っています。私もYouTubeへ投稿をして、奥が深いと感じました。
良い情報いただいて、感謝致します。
いつも興味深く拝読させていただいております。
YOUTUBEの音声解析テキストテロップ化>
Google翻訳各国語変換機能は実装から1年以上たつ
機能だったかと思います。
コレが意味するところはYOUTUBEが今秋から始めるという
ハリウッドの映画やドラマの配信が配給元からYOUTUBEを
経由して直接世界各国の視聴者に届いてしまうということ
だと思います。GoogleTVにこの機能が搭載されるのも
当たり前のことかとも思います。
各国語翻訳の精度はまだ今ひとつならぬ今三つくらいの
現状ではありますが、それも今後数年で改善されるでしょう。
この地殻変動的な技術革新を映画のパッケージ商売を
されている方がどう捉えているか?
気になるところです。
> ebichan2000 さん
「ハリウッドの映画やドラマの配信が配給元からYOUTUBEを 経由して直接世界各国の視聴者に届いてしまう」という話 なかなかオモシロいですね
多言語字幕も その一環ということになると これは要注目ですね
drevolution 氏の 興味深いエントリーをみつけました
「配信されるコンテンツはYoutubeの多言語字幕の機能に対応させ、ユーザーは5ヶ国語の中から好きな字幕を付加して見ることができる」 という指摘には 目を開かれる思いがしました
得てして 著作権の話ばかりが取り上げられる YouTube ですが 「地殻変動的な技術革新」も 着々と起きているようですね