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Update:アップルの真の狙いは何か》

[アップルとグーグルの愛憎劇:image

「次はグーグルだ」と Jim Dalrymple がいっている。

The Loop: “Thermonuclear” by Jim Dalrymple: 27 August 2012

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いうほどでもなかった

サムスンに対するアップルの勝利は「核戦争も辞さない」というほどのものではなかったというコメントがウェブのあちこちで見られる。重要な点を忘れてはならない。Steve Jobs がいったのはサムスンではなく、グーグルのことだったのだから・・・

I’ve seen a number of comments around the Internet about how Apple didn’t exactly go “Thermonuclear” in its win against Samsung. There’s an important point to remember — Steve Jobs wasn’t talking about Samsung, he was talking about Google.

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「核戦争も辞さない」発言

Walter Isaacson の公認伝記本で Jobs はグーグルの Eric Schmidt と会ったことを回想している

In Walter Isaacson’s book Jobs recalled a meeting he had with then Google CEO Eric Schmidt.

「この不正を正すためなら、もし必要なら自分が最後の息を引き取るまで、さらにアップルの 400 億ドルの貯金すべてをはたいても、この不正を正すのに使うつもりだ」と Jobs はいう。「Android は潰してやる。それは盗品なのだ。この件に関しては核戦争になってもやるつもりだ。」

“I will spend my last dying breath if I need to, and I will spend every penny of Apple’s $40 billion in the bank, to right this wrong,” Jobs said. “I’m going to destroy Android, because it’s a stolen product. I’m willing to go thermonuclear war on this.”

「カネが欲しいんじゃない。50 億ドル積んだって要らない。カネならたっぷりある。Android で我々のアイデアを使うのをやめること、それが望むすべてだ。」

“I don’t want your money. If you offer me $5 billion, I won’t want it. I’ve got plenty of money. I want you to stop using our ideas in Android, that’s all I want.”

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幕開けにすぎない

サムスンの模倣が余りにも目に余ったので、いちばんの標的にされたのであり、アップルの特許訴訟の先例となったのだ。これは核戦争の幕開けにすぎない。

Because it was so blatant in its copying, Samsung was the most obvious target and allowed Apple to set precedent for its patents. That was the precursor to going thermonuclear.

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Android とは無関係か

グーグルは今回の評決について心配していないという。なぜなら「特許の大部分は Android OS のコア部分とは無関係だからだ。」しかしながら、Seth Weintraub が指摘するように、特許のいくつかは直接グーグルに関係している。例えばラバーバンド効果(rubber band effect)がそうだ。

Google says its not worried about the verdict because “most of these [patents] don’t relate to the core Android operating system.” However, as Seth Weintraub points out, some of the patents relate directly to Google, like the rubber band effect.

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怖れよ、グーグル

Steve Jobs のいった核戦争が近づきつつあることをグーグルは危惧すべきなのだ。

Google should be worried. Steve Jobs’ thermonuclear promise is coming.

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この投稿に対するコメントもなかなかオモシロい。

なお John Gruber も、つぎのようにコメントしている。

Daring Fireball: “Thermonuclear” by John Gruber: 27 August 2012

グーグルが標的だ

アップルがサムスンに勝利したことで Android 訴訟は終わるだろうか、それともこれが始まりだろうか? — より大きな可能性としていえることはグーグルが標的だということだ。

Is Apple’s victory over Samsung the end of its Android litigation, or the beginning? The bigger potential target: Google.

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2人のギークの直感が指し示す方向が一致していることがとても興味深い・・・

★ →[原文を見る:Jim Dalrymple
★ →[原文を見る:John Gruber

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《Update》アップルの真の狙いは何か(8月31日)

$1B Is Nice, But Samsung Is Not Apple’s Real Target: Video | Bloomberg]

今回の裁判の真の狙いを解説するブルームバーグのビデオ。

アップルの狙いはグーグルだと明言している。

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Update:サムスンが見落としたもの》

[iPhone をパクるサムスン:image

アップル対サムスンの裁判は、アップルが完勝したと Nilay Patel[The Verge]が総括している。

The Verge: “Apple decisively wins Samsung trial: what it means” by Nilay Patel: 24 August 2012

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アップルの完勝

これはアップルにとって圧倒的で決定的な勝利だという以外に言いようがない。

There is no way to interpret this as anything but a sweeping, definitive victory for Apple.

アップルは陪審員に対して、iPhone は5年の歳月を費やした革命なのに、それをサムスンはたったの3か月でコピーしたのだと言い続けてきた。そして陪審員はそれにハッキリと同意した。特に重要なのは、既知の技術(prior art)にすぎないというサムスンの説得にも関わらず、アップルのすべての特許は有効だとした点だ。

The company spent most of the past month telling the jury that the iPhone was a revolution five years in the making, and that Samsung had taken just three months to copy it, without bearing any of the costs or risks involved. The jury clearly agreed — and most importantly, the jury agreed that all of Apple’s patents are valid, even after Samsung spent hours trying to demonstrate prior art.

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ライセンス料を払っていれば

裁判の初めのころ、アップルがサムスンにライセンス料の支払いを持ちかけた話があった。

スマートフォン1台当たり 30 ドル、タブレット1台当たり 40 ドルをクロスライセンス料として支払えというものだ。

それを払っていれば2億5千万ドルで済んだとアップルは試算している。

その話を蹴って裁判に持ち込んだので、アップルが請求した損害賠償額は25億ドルになった。

今回は故意(willful)の侵害が認められて10億ドルの賠償支払いを命ずる評決となった。(裁判官がトリプルダメージを認めれば3倍の賠償額になる可能性もある。)

巨額の訴訟費用を別にしても、サムスンの完敗といわざるを得ないだろう。

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陪審員の心をつかむ

アップルのすべてを盗むだろうと思った」という Phil Schiller の証言に対して抱いた「アップルメディアイベントでの大勝負のプレゼンテーションに比べれば、陪審員に語りかけるのは彼にとってたやすい技のように見えた」という印象は正しかった。Schiller はやすやすと陪審員の心をつかんだのだ。

双方の弁護団がこれでもかと繰り出す法廷戦術や、Lucy Koh 裁判官の辟易した発言はメディアの格好のネタになったが、それも陪審員の心証を左右する大きな一因だったのではないか。

陪審員の代表はつぎのように発言している。

Reuters: “Jury didn’t want to let Samsung off easy in Apple trial: foreman” by Dan Levine: 25 August 2012

無条件のお墨付き

「私たちは、特定の企業が — いかなる名前の企業であれ — 他人の知的財産権を侵害することに無条件のお墨付き(carte blanche)を与えようとは思わなかったのです」と Hogan は評決の翌日語っている。

“We didn’t want to give carte blanche to a company, by any name, to infringe someone else’s intellectual property,” Hogan told Reuters a day after the verdict.

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シロウト判断

特許訴訟といえば、テキサスの法廷で行なわれることが多く、内容自体もシロウトには分かりにくく、法律に精通したもの以外には解説さえできないというのが相場だった。

結局はカネで相殺する(クロスライセンシング)のがオチで、利するのは法律屋とパテントトロールだけ・・・

アップルのお膝元で行なわれた今回の裁判は、じかにユーザー心理に訴えたアップルの作戦勝ちだったように思える。

その意味で、シロウト判断が大きな役割を果たしたように見える今回の裁判は、特許訴訟に新たな一石を投じたのではないか。

アメリカの特許制度の影の部分が図らずも白日の元に曝されたともいえそうだ。

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2010 年の報告書

筆者として今回の裁判でいちばんひっかかったのは、裁判の初期のころ明らかになった 132 ページをこえるサムスンの内部資料だった。アップルが証拠として採用させることに成功した 2010 年の報告書で、iPhone と Galaxy(コード名 S1)の相違を徹底比較し、何を為すべきかの指針を添えたものだ。

これを見たときの第一印象は、事の当否はともかく、これって業界ならどこでもやっていることではないのかと思ったのを覚えている。

サムスンの発言もそれを裏付けている。

AllThingsD: “Samsung 2010 Report: Make Galaxy More Like the iPhone” by John Paczkowski and Ina Fried: 07 August 2012

日常的に行なっている

サムスンにコメントを求めたところ、同社代表は AllThingsD に対し、この書類は一見不利な証拠に見えるかもしれないがそうではないのだと答えた。「サムスンはライバル企業の評価テストを数多く行なっています。事実、これは、多くの業界で多数の企業 — アップルを含む — が日常的に行なっている典型的な競争力の評価テストなのです。」

Reached for comment, a Samsung representative told AllThingsD that this document isn’t nearly as damning as it might appear: “Samsung benchmarks many peer companies,” the rep said. “In fact, these are typical competitive analyses routinely undertaken by many companies in many industries – including Apple.”

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「look and feel」

今回の裁判は「look and feel」訴訟の範疇に入るのではないかと思われる。

かつてアップルは Mac OS の「look and feel」が Windows OS によって違法にコピーされたとマイクロソフトを訴えたことがある。

David Pogue が Windows Vista と Mac OS X の類似性に着目して書いた記事がとても興味深い。マイクロソフト内部のソフト開発事情を彷彿とさせる場面(「レッドモンドのコピーマシン」)に触れているからだ。

結局はアップルがマイクロソフトにライセンスする形で解決を見た。

「look and feel」が似ていても構わないという風潮はこのころに根ざすのではないかという気がする。

今回アップルが完勝したのは画期的なことだろう。

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業界の慣行?

今やどの IT 分野もライバルが拮抗し合う世界だ。

強力なライバルが出たら、徹底分析して研究するのは誰でもやることではないのか。

ガジェットファンなら誰でも知っている新製品のバラシ — それって業界慣行の表われではないのか。

詳細写真とパーツ番号まで添えた iFixit のバラシ、それぞれのパーツの部品価格がいくらになるかは iSuppli に聞けば分かる。

これこれのパーツをこうやって組み立てれば、誰だっていくらいくらで出来ますよといっているのも同然ではないか。

まさに業界の体質そのものに深く根ざした慣行ではないのかという気がする。

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リバースエンジニアリング

かつて日経エレクトロニクス分解班が MacBook Air を分解したレポート(【MacBook Air分解その5】外は無駄なし,中身は無駄だらけ)で物議をかもしたことがあった。彼我のデザイン哲学の差を問うたことから内外で大きな反響を呼んだ。

これだってデザイン哲学という宗教戦争に持ち込まなければ、徹底分析のひとつとしてすんなりと受け入れられたのかもしれない。

徹底的にバラし、とことん研究することに「リバースエンジニアリング」という立派な名称が与えられていることにも、業界周知の慣行であることが窺われる。

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裁判がもたらすもの

このあとも、法廷劇の第2幕として上訴もあれば販売差し止め請求もあるだろう。米国以外での裁判も進行中だ。

しかしいずれはライセンス料を支払わない限り、類似のデザインが認められなくなることは目に見えている。

その影響は類似の Android 製品を作るライバルメーカーだけでなく、マイクロソフトなどの対抗製品にも及んでくるだろう。

今後の商品開発には、開発者もデザイナーも、性能評価テストだけでなく、どこぞの特許を侵害していないかと常にチェックせざるを得なくなる。

今回の裁判結果がもたらす影響は想像を絶するように思われる。

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長い長い裁判は、これまたある意味でアメリカ的で、直感的な終わり方をした。

これまで法廷ドラマの一挙手一投足にふりまわされていたメディアも、これからは腰を据えてその意味するところを読み解くことになるだろう。

法廷劇をどう報じるか — メディアのあり方という意味でも、読者にとって大変参考になる出来事であった・・・

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《Update》サムスンが見落としたもの(8月28日)

[”Boy have we patented it” | YouTube

iPhone 発表のときのキーノートの肝心の部分をサムスンが見落としたため、今回の敗因につながったのではないかと Dalrymple はいう。

Steve Jobs: Boy have we patented it.

ジョブズ:「なんと、(ぜんぶこの)特許を取っちゃったんだよ。」

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[アップル対アンドロイド戦争:image

アップルの特許訴訟についてドイツ銀行のアナリストが興味深いことをいっているらしい。

Fortune Tech: “Why Apple is in no hurry to settle its iPhone patent suits” by Philip Elmer-DeWitt: 09 January 2012

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ドイツ銀行の予想

ドイツ銀行の Chris Whitmore は、アップルとグーグルの間で争われている Android エコシステム特許戦争の予想される4つの結果について、月曜日のクライアント向け文書で解説している。

In a note to clients issued Monday, Deutsche Bank’s Chris Whitmore lists four possible outcomes of the patent wars being fought in courts around the world between Apple (AAPL) and the Google (GOOG) Android ecosystem:

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考えられる結果は4つ

1)ユニット当たりいくらのライセンス料がアップルに支払われることで決着する
2)Android の機能ないしは流通に不利な条件をつけることにより、Android の将来のマーケットシェアの 25% を握るというアップルにとってより好ましい結果
3)どちらも勝者になれず引き分ける
4)アップルが負けて反訴する

1) settlement with per unit license fee paid to Apple;
2) a more favorable outcome where Apple handicaps Android’s feature set and/or distribution and captures 25% of Android’s future market share;
3) neutral with no winner; and
4) Apple loses and must pay a counter claim

3)と4)はありそうにないと Whitmore は考えているようだ。専ら彼の議論は1)あるいは2)の結果アップルの株主にどんな利益があるか計算することに割かれているからだ。

Whitmore must not consider outcomes 3 and 4 very likely because he spends the rest of the note trying to calculate the value to Apple shareholders of outcomes 1 and 2.

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いずれもアップル株価にはプラス

結果1) — 販売された Android デバイス1台当たり約 10 ドルを支払うことで、アップルの知的所有権をライセンスするという決着。Whitmore の試算によればアップルの株価は 35 ドル増える。

Outcome 1 — a settlement where Apple licenses its intellectual property for about $10 per Android device sold –could add, according to Whitmore’s calculations, roughly $35 to Apple’s share price.

結果2) — Android の機能ないしは流通が減少する。シナリオとしてはあまりありそうもないが、もたらされる利益は巨大だ。もしアップルが Android の未来のマーケットシェア 25% を確保できることになれば、アップルの株価は1株当たりざっと 260 ドルも増える。

Outcome 2 — where Android’s feature set or ability to distribute is diminished — is considerably less likely, but the payoff could be enormous. If Apple were to capture 25% of the future anticipated Android market, for example, Whitmore estimates that Apple’s share price could grow by roughly $260 per share.

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座して待て

「だから、アップルが安くで決着をつけることはないだろう」と Whitmore は結論する。

“As a result,” he concludes, “we suspect Apple is unlikely to settle cheaply.”

アップル投資家はその間じっと待つべきだと Whitmore はいう。「労せずして非常にオイシい知的所有権が手に入る可能性があるのだから・・・」

Apple investors, meanwhile, should sit tight, according to Whitmore. They are “gaining exposure to a potentially very lucrative favorable IP outcome for little or no cost.”

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どういう根拠なのかいまひとつ分かりにくい。

どう転んでも損にはならないと踏んだアップルが簡単に訴訟を決着する気はないということか・・・

★ →[原文を見る:Original Text

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訴訟の話は込み入っていてよく分からない。特許が絡むとなおさらそうだ。

FOSS Patents のような優れたサイトがあっても、長過ぎて読み通すのが大変で、たいてい途中でギブアップしてしまう。

そんな中でつぎの Infographic は大変よくてきているように思える。

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Apple vs Samsung
[Via: Online MBA Guide

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これまでの関連記事をいくつか・・・

特許のイバラ(Patent Thicket) | maclalala:link
透けて見えるサムスンの本音 | maclalala2
いよいよ日本でもアップルとサムスンの訴訟合戦 | maclalala:link
アップル・サムスン特許訴訟の泥仕合 | maclalala:link
後追いの日本企業は新製品を出すのも半周遅れ | maclalala:link
サムスン製タブレットはここまで出来る・・・ | maclalala2

★ →[原文を見る:Original Text

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[特許クロスライセンス契約:image

なぜサムスンはタダのはずの Android OS のライセンス料をマイクロソフトに支払うことにしたのか?

二つの文章がある。いずれもグーグルが当てにならないからというものだ。

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A:(サムスンが語った?)

「もしグーグルの Motorola Mobility 買収が Android エコシステム全体にとって有益であるとサムスンが本当に信じたのであれば、買収交渉が確定するまでマイクロソフトとライセンス契約を結ぶのを待っただろう」とサムスンの高官は語った。

“If Samsung truly believed that Google’s takeover of Motorola Mobility was going to be helpful to the entire Android eco-system at large, it would have waited until that deal was closed before concluding the license agreement with Microsoft,” said a Samsung official.

サムスンはグーグルが当てにならないことを知っている。だから Android の知的所有権の問題を自ら解決する決心をしたのだ。

“Samsung knows it can’t rely on Google. We’ve decided to address Android IP issues on our own.”

The Korea Times. : “Samsung forms alliance with MS against Apple” by Kim Yoo-chul: 29 September 2011

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B:(そうではないかと推測される?)

もしグーグルの Motorola Mobility 買収が全体として Android エコシステムに有益であるとサムスンが本当に信じたのであれば、サムスンは買収交渉が確定するまで、マイクロソフトとライセンス契約を結ぶのを待ったことだろう。しかしサムスンはグーグルが当てにならないことを多分知っているのだ。だから Android の知的所有権の問題を自ら解決する決心をしたのだ。

If Samsung truly believed that Google’s acquisition of Motorola Mobility was going to be helpful to the Android ecosystem at large, it would have waited until that deal is closed before concluding the license agreement with Microsoft. But Samsung probably knows it can’t rely on Google. It decided to address Android’s intellectual property issues on its own.

FOSS Patents: “Samsung takes Android patent license from Microsoft rather than wait for Motorola” by Florian Mueller: 28 September 2011

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言い回しまでほとんど同じ二つの文章は、サムスン高官の語ったことば(A)なのか、それとも外部からそう見えたのか(B)という違いがあるだけだ。

前者(A)は The Korea Times[韓国日報]の記事。マイクロソフトとのクロスライセンス契約に議論が沸騰しているときだったので、サムスン高官発言の韓国紙報道として直ちに各方面で取り上げられた。(The Next WebGigaOmSlashGearAndroid Community

それに対して後者(B)は、特許権問題について鋭い切り口を見せる Florian Mueller[FOSS Patents]がその前日書いたもの。

酷似している二つの文章に気付いた John Gruber が、盗作ではないかと疑って直接質問した。それに対する Mueller の回答は次のとおり。

Daring Fireball: “Not So Fast on That ‘Samsung Official’” by John Gruber: 30 September 2011

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「サムスン高官」とまでは・・・

韓国日報の記者に厳しく当たりたくはない。アジアと西欧諸国の言語の違いは大変大きなものだ。私自身はロシア語を含めヨーロッパのことばなら数か国語を話せる。アジアの言語とヨーロッパの言語の違いを比べて批判するのはぞうさないことだ。だから私はブログで取り上げたり、Twitter で批判したりはしない。私が投稿内容を彼にメールで送ったのは事実だ。私はよくそうする。ある話題を取り上げているときレポーターならよくやることだ。しかし私のメールでは、私が「サムスンの高官」であるとまではいっていない・・・

I wouldn’t be too harsh on the Korea Times reporter. Language barriers between Asian and Western languages are a huge challenge. I speak several European languages, including that I learned Russian, but all of that is child’s play compared to the differences between Asian and European languages. That’s why I didn’t blog or tweet to criticize him. I had emailed him my post, which I often do when I believe a reporter is working on a topic at the given time, but my email obviously didn’t suggest that I’m a Samsung official…

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この回答をふまえて Gruber はつぎのようにいう。

訂正すべきだった

Mueller が Yoo-chul に投稿内容をメールしたことを考えれば、「サムスン高官」の発言としたことは盗作ではなくうっかりミスだったのかもしれない。「私の投稿にご興味があるかもしれないので」という文言をつけて誰かから送られてきたものを、盗作なんか誰がするだろうか。しかし結果的に大きな注目を集めたことを考えると、ソースの訂正はあって然るべきだったのではないか・・・

Considering that Mueller emailed Yoo-chul with his post, I agree that the attribution of these remarks to “a Samsung official” was probably an honest mistake, not plagiarism. Who would plagiarize from someone who emailed them with a “Hey, you might be interested in this piece I wrote” pointer. But given how much attention the remarks have gotten, the sourcing deserves to be corrected.

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サムスンの本音か

こういってもさして役に立たないかもしれないが、Mueller の分析はまさしく正鵠を射たものだと思う。サムスンがこの引用を否定しなかったことは大変興味深い。これこそまさにサムスンの高官が考えていることではないかというのが私の推測だ。だからそのままにしておこうとしているのだと思う。

For what it’s worth, I think Mueller’s analysis is spot-on, and I find it interesting that Samsung hasn’t disavowed the quote. My guess is that this is exactly what Samsung officials really do think, and so they’re willing to let it stand.

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インターネットに載ったものは、誰かが何処かで必ず見ているということだろう。

Mueller の分析自体は大変興味深いのでいずれまた・・・

★ →[原文を見る:Original Text

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[Android はタダじゃない:photo

アマゾン Kindle Fire に大騒ぎしている間にその陰ですごいことが進行している!

Kindle Fire をほぼ正確に言い当てた MG Siegler がそういっている。

ParisLemon: “Free” by MG Siegler: 28 September 2011

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マイクロソフトのクロスライセンス

Kindle の大ニュースで大騒ぎしている陰で、もっと大切なことが埋もれてしまっている。マイクロソフトがサムスンに Android の使用料を払わせることにしたのだ。

Buried under the massive Kindle news is something arguably more important: Microsoft just got Samsung to pay them to use Android.

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タダなのにマイクロソフトに使用料を払う?

これは Android のメジャー OEM[original equipment manufacturer:相手先ブランド製造会社]であるサムスンと HTC が、「タダの」Android OS を使うのにマイクロソフトにカネを支払わなければならないということを意味する。第3の OEM(Motorola)はグーグルが買収したばかりだ。

This means that two of the major Android OEMs (Samsung and HTC) now pay Microsoft to use the “free” Android OS. The third (Motorola) was just bought by Google.

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マイクロソフトに押し切られたサムスン

しばし考えても見よ。

Think about that for a second.

サムスンは Android OEM エコシステムの最後の希望だった。マイクロソフトにカネを支払うことを認めたいま、他のメーカーがその必要はないといって争うのは困難になった。

Samsung was really the last remaining hope in the Android OEM ecosystem. Now that they’ve agreed that they have to pay Microsoft, it’s going to be hard for others to argue that they shouldn’t have to.

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まさに天才的

邪悪であろうとそうでなかろうと、Steve Ballmer が正しかったことは確かだ。Android はタダではない。確かにグーグルにカネを払う必要はない。しかしマイクロソフトには払わなければならないのだ。

Evil or not, it sure looks like Steve Ballmer was right: Android is not free. No, you don’t have to pay Google to use it — but you do have to pay Microsoft.

まさに天才的だ。Windows Phone を使うことにすれば、ライセンス料が入るのでマイクロソフトの勝ちだ。Android を使うことにすれば、やはりライセンス料を支払わなければならないのでマイクロソフトの勝ちだ。

And that’s genius. If you decide to use Windows Phone, Microsoft wins because you pay them a licensing fee. If you decide to use Android, Microsoft wins because you pay them a licensing fee.

より多くのベンダーが Windows Phone 採用を考えざるを得ないだろう。なぜか? いずれにしてもマイクロソフトにカネを払うハメになるからだ。

This will force more vendors to consider Windows Phone because, why not? They’re paying Microsoft either way.

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アマゾンはどうなる?

もっと広げて考えてみよう。自家バージョンの Android を採用したアマゾンのような会社はどうなるのか? 彼らもライセンス料を支払わねばならないのか?

More broadly: what does this mean for companies like Amazon, which now have their own version of Android? Will they too pay the licensing fee?

結局のところ Kindle Fire が唯一の Android タブレットになるのは間違いなさそうだ。

After all, it sure looks like the Kindle Fire is about to become the Android tablet.

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何という日だ!

今日は Android にとって何という日だろう! 素晴しくて、しかも安いアマゾンの Kindle タブレットに力を与えるべきものが舞台の陰に押しやられ、マイクロソフトに利用料を支払う代物に成り下がってしまったのだ。

What a day for Android. It was just pushed behind the scenes as the thing that powers that awesome, cheap Amazon Kindle tablet. And made into that thing you pay Microsoft to use.

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Android にとってはほんとに長い一日だった。

しかしライセンス料をとってやるというマイクロソフトの話は1年前からあったわけで、何がマイクロソフトの特許にどう抵触しているのかぼつぼつハッキリしてもいいころだ・・・

★ →[原文を見る:Original Text

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[Larry Page:photo

グーグルが Motorola Mobility の買収に大枚をはたいた。そのニュースでネットは持ち切りだ

これは Android をスーパーチャージするためであり、ライバルに対する競争力を高めるためだと Larry Page 自ら大見得を切った。

Official Google Blog: “Supercharging Android: Google to Acquire Motorola Mobility” by Larry Page: 15 August 2011

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Android はオープンのまま

モトローラを買収しても Android をオープンプラットフォームにするという我々の決意は変わらない。モトローラは Android のライセンシーであり、Android はオープンのままだ。モトローラは別会社として運営される。Android の成功には多くのハードウェアパートナー(メーカー)が貢献した。これらメーカーと一緒にすばらしいユーザー体験を提供するため邁進するつもりだ。

This acquisition will not change our commitment to run Android as an open platform. Motorola will remain a licensee of Android and Android will remain open. We will run Motorola as a separate business. Many hardware partners have contributed to Android’s success and we look forward to continuing to work with all of them to deliver outstanding user experiences.

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パテントポートフォリオの強化

モトローラの買収によってグーグルのパテントポートフォリオが強化され、競争力が増す。これによりマイクロソフトやアップル、その他の企業からの反競争的脅威に対抗することが可能になる。

[…] Our acquisition of Motorola will increase competition by strengthening Google’s patent portfolio, which will enable us to better protect Android from anti-competitive threats from Microsoft, Apple and other companies.

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Android をスーパーチャージする

グーグルとモトローラが組むことにより、Android をスーパーチャージできるだけでなく、競争力を高め、消費者に対しイノベーションと、大きな選択肢、すばらしいユーザー体験を提供することが可能になる。

The combination of Google and Motorola will not only supercharge Android, but will also enhance competition and offer consumers accelerating innovation, greater choice, and wonderful user experiences. I am confident that these great experiences will create huge value for shareholders.

投稿者:Larry Page[グーグル CEO]

Posted by Larry Page, CEO

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マイクロソフトやアップルの「反競争的脅威」を繰り返しているところをみると、どうやら先日の David Drummond の投稿は Larry Page の考えでもあったようだ。

ここで「反競争的脅威」とは「競争的脅威」と読むべきではないかと John Gruber はいう。

マイクロソフトとはトップ同士の話し合いも行なわれたが、最後はグーグルが振り切ったようだ。

この Larry Page の投稿に対しては賛否こもごも多くの意見が噴出している。

マイクロソフトとアップルを邪魔する消耗戦だという極端な意見から、アップルが特許ポートフォリオを強化したと評価するものまで多岐にわたっている。

しかし激しい競争にしのぎを削る端末機ビジネスにグーグルが踏み込むことに疑問をもつものも多いようだ。なかでも Henry Blodget の意見がおもしろい。

Silicon Alley Insider: “THE TRUTH ABOUT THE GOOGLE-MOTOROLA DEAL: It Could End Up Being A Disaster” by Henry Blodget: 15 August 2011

まず Blodget は5つの観点から検討を加える。[全訳はこちらを参照]

1)サムスンや HTC のような端末機メーカーはグーグルをライバルと看做すのではないか
2)ハードやソフトを一体化するアップル方式の方が PC 方式より優れていることを認めたことにならないか
3)マイクロソフトはしてやられたと思うのではないか
4)単なる防御的意味だけなのか、それ以上の意味があるのか
5)激しい競争にしのぎを削る端末機ビジネスに参入することを投資家はどう考えるか

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1万 9000 人の新社員

さらにはグーグルに新しく1万 9000 人の社員が加わることになる。1万 9000 人もだ! グーグルの社員総数は現在2万 9000 人にすぎない。60% も社員数が増加することになる。カルチャーの違いはもっと重大だ。グーグルはそんなマネジメントが出来るのだろうか?

Additionally, Google just added 19,000 new employees. 19,000! Google itself only has 29,000. Google just increased the size of itself by 60%–in a company in which culture is crucial. Does Google really have the management in place to manage that?

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奇跡の可能性

確かにグーグルが Motorola Mobility をアップルに対抗できるライバルに育て上げる奇跡の可能性もないわけではない。Android の販売人にとどまらず、iPhone みたいに利潤たっぷりのマージンを上げるという奇跡の・・・

Yes, there’s a chance that Google could pull off a miracle here and transform the Motorola Mobility business into a direct competitor of Apple’s–in which Google gets not only Android distribution, but super-fat iPhone-like profit margins to boot.

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大失敗の可能性も

しかし、ありそうな筋書きは、モトローラがこれまでのような二流の落伍者にとどまり、検索ビジネスでの輝かしい独占的地位に粗末な消耗品ハードを加えただけという結末になることだ。これじゃ投資家の気には入るまい。

Far more likely, Google will just continue Motorola’s mediocre also-ran status in the handset business, thus adding a big, crappy commodity hardware business to its glorious monopoly software business in search. And that won’t make investors happy.

結論。グーグルとしては大胆な動きだ。しかし解答より疑問の方が大きい動きだ。最終的には大失敗に終わる可能性すらある。

Bottom line, a bold move by Google. But one that raises a lot more questions and challenges than answers. And one that could end up being a major disaster.

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そんな中で Jim Dalrymple が HP の立場から光を当てているのがひと味違っておもしろい。

The Loop: “Google, Motorola deal opens the door for HP to license webOS” by Jim Dalrymple: 15 August 2011

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新しいモバイル OS を選ばなくてもいいか

グーグルのパートナーたちがバカでない限り、つぎに選ぶべきモバイル OS を何にするか終日頭をひねったに違いない。

Unless Google’s partners are completely stupid, they spent most of the day figuring out which mobile operating system they will use next.

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HP の webOS はどうか

サムスン、LG、HTC にとっては然るべき選択肢がないということが問題だ。しかしひとつあるかもしれない・・・それは HP の webOS だ。

The problem that Samsung, LG and HTC have is that there isn’t a good option available. But maybe there is — HP’s webOS.

HP は Palm を買収した際に webOS を獲得した。誰に聞いてもそれは優れた OS だ。事実 HP はコンピュータや、プリンター、ハンドヘルドで webOS を使うつもりであることを隠さない。

HP acquired webOS when it bought Palm, and by all accounts, it’s a very good operating system. In fact, HP has made no secret that it plans to use webOS in computers, printers and handheld devices.

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HP にとってチャンスではないか

HP の TouchPad が飛ぶように売れているわけではなさそうだ。ということはライセンスに興味を持つメーカーに HP がそのモバイル OS の売り込みをしないわけでもなさそうだ。

It doesn’t appear that HP’s TouchPad is flying off the shelves, so there seems to be no reason the company wouldn’t shop its mobile OS around to interested manufacturers for a licensing deal.

事実 HP がこの OS をライセンスできれば、マーケットでの地位を強化するのに役立つ。それだけではない。グーグルの地位を弱めるのにも役立つ。そんな動きをリードするのはアップルかもしれないが、HP としては初めてマーケットシェアを増やすチャンスが巡ってきたのかもしれない。

The fact is, if HP were to license the OS, it would strengthen its position in the market, but it would also weaken Google’s position. Apple would probably come out of such a scenario on top, but this could be the first step for HP to build a significant amount of market share.

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どうやら新生グーグルでは Larry Page の意向が大きく働き始めたようだ。

125 億ドル(1兆円弱)という大金をはたき、カルチャーの違う人間をたくさん抱え込んでまで行なう今回の賭けはうまくいくかのか・・・

★ →[原文を見る:Larry Page
★ →[原文を見る:Henry Blodget
★ →[原文を見る:Jim Dalrymple

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