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[Apple + IBM:image

アップルと IBM が手を組んだことは 2014 年最大のニュースだったと Horace Dediu がいっている。

Biggest news of 2014 | Asymco

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IBM とアップルのロマンスなんて誰も考えもしなかっただろう。なにせこの両社はこれまで対立することの方が多かったのだから・・・

コンピューティングの変化

過去はどうあれ、この両社が手を組んだことには極めて重大な意味がある。大規模なスケールで起きている変化を示すものだからだ。両社の反目は「コンピューティング」(computing)という同じビジネスを目指したことから生まれた。しかし 1980 年代初頭以降「コンピューティング」は何百、何千というビジネスモデルにモジュール化した。もはやベージュボックスを売るだけではなくなった。IBM はコンピュータ製造から撤退、サービスやコンサルティングに踏み切らざるを得なくなった。一方アップルは、ハードウェアの価値を高めるデバイス+ソフトウェア+サービスへと移行した。

Nostalgia aside, this new union is profoundly important. It indicates and evidences change on a vast scale. The companies’ antagonism was due to being once aimed at the same business: computing. Since the early 1980s, “computing” came to be modularized into hundreds, perhaps thousands of business models. It is no longer as simple as selling beige boxes. IBM was forced out of building computers and into services and consulting while Apple moved to make devices and the software and services which make its hardware valuable.

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モバイルが決め手

両社の利害が一致したことで今年の戦略的パートナーシップが結実したのだ。これはコンピューティングが「モバイル」と呼ばれるものへ移行したことによって生じた。アップルとしては、未だ残る法人ユーザー、いまや落ちこぼれとなってしまったグループへのモバイルプラットフォーム採用を加速化しようとする。それと同時に IBM は、法人の持つ巨大なデータ倉庫を法人ユーザーの手に委ねようとしているのだ。

The convergence of interests which was consummated into a deal this year stems from the migration of computing around what has come to be called “mobile”. Apple intends to accelerate the adoption of its mobile platforms among the remaining non-adopters: enterprises–a group which, by now, qualifies as laggards.[1] Simultaneously IBM intends to connect data warehouses at those same enterprises to their employed users.

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お互いにとって利益

両社が力を合わせることでお互いの目的がより達せられるようになった。アップルは援助と専門知識を提供することにより法人への円滑なアクセスという突破口を得る。IBM は自らの API を通じてモジュール化したデータベースへのアクセスを提供することにより信頼できるクライアント体験を獲得する。両社が手を結ぶことにより、モバイルの(したがって直観的な)ソリューションの採用が増加し、生産性が向上して、購入企業の利益にもなる。

Both can achieve their goals better if they join forces: Apple offers assistance and expertise while obtaining access and lubrication for orifice entry. IBM offers modularized access to databases through its own APIs and obtains credible client experiences. The combination increases adoption of mobile (i.e. intuitive) solutions and an increase in productivity, benefiting the buyer.

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ユーザーのためのデザイン

最近発表されたアプリを見れば、両社の関係がいかに大きな変革をもたらすものであるかよく分かる。我々はユーザー[!]のためにデザインされたアプリの登場を目撃しているのだ。必要事項のチェックリストなどを取り仕切る内部委員会のためのものではない。

The recent apps release showed just how transformative this relationship could be. We were witnesses to apps which appeared to be designed for users[!] They were not designed for committees that prepare checklists of requirements.

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法人ソフトのスペック万能主義

法人ソフトを苦しめてきた機能万能主義[featuritis、feature creep]に抗しようとする IBM の勇気は称賛さるべきだ。それはソフトやハードの購入決定権者に対しノーを突きつけることだ。それは基本的に購入権限を持つ者にノーといい、給与を支払われている従業員にイエスということなのだ。ユーザー体験の質の高さは一目瞭然だ。ユーザーの取るべきアクションの数も、次々と見なければならない画面の数も、容赦ないほど間引かれている。これが最善のデザイン慣行としてアプリを貫いているコンセプトであり考え方なのだ。しかもなお不毛な法人ソフトのスペック万能主義を排している・・・

We must applaud IBM for having the courage to resist the featuritis which plagues enterprise software design. This resistance requires saying No to those who specify and are thus authorized to purchase software and hardware. IBM has had to essentially say no to those who buy and yes to those who are paid to use. The quality of the experience is evident at first sight. The number of user actions, the number of screens to wade through have been ruthlessly culled. These are concepts and ideas which now permeate app design best practices. Yet they are practices which still elude the spec-driven enterprise software wastelands.

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最重要ニュース

予期せざることとはいえ今日のテクノロジーを考えれば十分説明可能だ。IBM とアップルのパートナーシップこそ 2014 年で最も重要なテクノロジー関係ニュースだと自分は考える。

Being unexpected and yet explanatory of the state of technology today, the partnership between IBM and Apple is, in my opinion, the most significant technology news of 2014.

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いつもながら Dediu の視点は今後もたらされる変革の大きさに向けられている。

法人の IT 部門には大きな変革の波が押し寄せる・・・

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なお、本稿にはこれまで登場したコンピューティング・デバイスのチャート[上図参照]が添えられている。過去に登場した様々なデバイスの栄枯盛衰が1枚のチャートに納められていてこれまたなかなか興味深い・・・

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追記: 「高度な法人体験の DNA は IBM にある」(12月31日)

アップルが Tim Cook の代になって IBM と手を組んだのは決して偶然ではない。

Cook 自身 IBM に勤務した経歴を持っている。[Thanks:  @boxerconan] それも12年の長きにわたって・・・

アップルサイトにも明記されているが、最終的には北米・南米地区の IBM PC の製造・流通責任者だった。

サプライチェーンの達人のよういわれる Cook だが、そのルーツは IBM にあったのかもしれない。

その経歴から見ても IBM の持つ強みを十分理解できる立場にあった。

Cook が「高度な法人体験の DNA は IBM にある」というとき、そのことばは真実を語っているのだろう。

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[アップル対サムスンの裁判:image

アジアのサプライヤー筋からリークされた正体不明の情報がアップル系ニュースを闊歩(かっぽ)してきた。

アップルが厳重な箝口令(かんこうれい)を敷いているうえに、メディアイベントや決算発表は年に数回しか行なわれないのだから、その間はウワサでつなぐしかない。

ところがアップル対サムスンの裁判で、大きく様相が変わったように思える。

アップルの人間の、それも真の中枢にいるひとたちが語ることばだから、これほど情報源として確かなものはない。

一般メディアもアップル系メディアも、一斉にカバーし始めたのも頷ける。

裁判で明らかになったアップルの秘密」[日本語]というワケだ。

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アップル対サムスン裁判は、法廷劇としての要素も加わってますます興味津々だ。

しかし、法廷劇であるだけに一筋縄ではいかない。

何に力点をおくかで如何様にでも報道できることは、アップル仕立てのメディアイベントで証明済みだ。

内容の濃い材料をどう料理するかは料理人の腕次第というワケ。

しかし、元ネタが如何に美味しくても、法廷劇であるからにはなかなか一筋縄ではいかない。証拠書類の量も圧倒的に多いのだ。

法廷での証言だから、迂闊なことはしゃべれない。自らを有利に導き、相手側を利することがあってはならない。

報道するメディアの腕の見せ所もそこにあるのだろう。

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これまでの登場人物だけでも、Phil Schiller、Scott Forstall、Christopher Stringer など錚々たるメンバーだからおもしろくないワケがない。

とりあえずの筆者の関心は次の2つ。

・Scott Forstall の証言

Scott Forstall describes iOS development, challenges in Samsung trial | AppleInsider

・7インチ iPad

Eddy Cue Worked to Convince Steve Jobs of Need for 7-Inch iPad in Early 2011 | MacRumors

この点で、ウワサ系から出発したメディア MacRumors や AppleInsider もよく健闘していると思う。

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個人的にはひとつ感慨を禁じ得ないことがある。

9月12日のアップルイベント — iPhone 5 および iPad mini の登場 — は各紙の報道ぶりからまず確実だと思われるが、もしこのニュースがこの裁判から出ていたらどうなっただろうか?

多分そのことだけで話が盛り上がって、裁判の本質は影がくすんでしまったに違いない。

この法廷劇から見えてくるものをどう料理するかでメディアの実力が問われるのだろう。

なにはともあれ、これが稀有の機会であることは間違いない。

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Media Consolidation Infographic

[Source: Frugal dad]

自分が知りたいニュースはあちこちから自由に探せると思っている。

ところが・・・

The Loop: “The illusion of information choice” by Peter Cohen: 25 November 2011

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Frugal Dad のインフォグラフィックがオモシロい。米国のニュースや情報、エンターテインメントが如何に集約、一元管理されているか驚くべきものがある。結果はなんと6巨大企業が、我々が読み、目にし、聴くものの 90% を支配しているのだという。だから、我々が耳にすることはまず疑ってかかることが肝心なのだ。

Frugal Dad has posted an interesting infographic that shows just how consolidated news, information and entertainment is in the United States. The results are truly astonishing: six megacorporations control 90 percent of what we read, watch, or listen to. It’s more important than ever to treat what you’re being told with a healthy dose of skepticism.

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一般ニュースやエンターテインメントでこうなら、マックやアップルに関するニュースは・・・

★ →[原文を見る:Original Text

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The Dark Side of Real-Time News

昨日の Steve Jobs 死亡の誤報について JD Rucker が興味深い指摘をしている。

Soshable: “The Dark Side of Real-Time News” by JD Rucker: 10 September 2010

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光と陰

すべての善いことには悪い面がある。すべての陰には陽がある。ソーシャルメディアは情報が光のスピードで世界を巡るという素晴しい部分がある反面、ネガティブな面もあって、ときにその有効性そのものに疑いを抱かせることがある。

For every good, there is a bad. For every yin, there is a yang. For every wonderful aspect of the social media world that allows information to travel at the speed of light across the world, there is a negative aspect that creeps in and makes us question the validity of it all.

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二つの例

昨日その歴然たる例が二つ見られた。ひとつは、インターネットの最新情報を流す What’s Trending[CBS News の(元)パートナー]が、アップルの共同設立者 Steve Jobs が死んだというツィートを流したことだ。もうひとつは、ハッカーが NBC News の Twitter アカウントを乗っ取って、グラウンド・ゼロがハイジャック機で攻撃されたと書いたことだ。

Yesterday saw two glaring examples of this. First, What’s Trending, a (former) partner of CBS News that covered the latest and greatest on the internet, tweeted out that Apple Co-Founder Steve Jobs had died. Then, hackers took over the NBC News Twitter account and declared that Ground Zero had been attacked by a hijacked plane.

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真実と偽り

二つの出来事によって、インターネットはまるで津波のように揺れ動いたが、それも数分以上は続かなかった。我々が住むこの「現世界」(now world)にあって、真実と偽りとはどうやって見分けられるのだろうか?

Both events caused a tsunami of internet activity despite neither lasting more than a few minutes. In the “now world” in which we live, what can people do to know what’s real and what’s false?

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誰か(watchers)が必ず見ている

リアルタイムニュースの世界のスバラシイところは、誰かが(watchers:ウォッチャー)必ずいつも見ているということだ。これまでジャーナリストは Twitter で金鉱を発見し、さらなる手がかりとさらなる探求を行なってきた。Michael Jackson が亡くなったとき、スクープしたのは TMZ だった。より信頼すべきニュースソースが裏付けるまで、インターネットの大半はこの情報に動かされなかった。しかし誰もがこのニュースを見守っていたのだ。

The beautiful part of the real-time news world is that the “watchers” are always watching. Journalists have found a gold mine in Twitter that allows them to find leads and explore them further. When Michael Jackson died, TMZ broke the story. Most on the internet waited until a more credible news source corroborated the information before getting too moved by it, but everyone watched.

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さらなる情報を待つ

昨日の場合、両方とも信頼すべきソースに思われた。どちらも信頼すべきものであるハズだった。たったひとつの誤りやハッキングですべてを疑うのは正しくない。誤りは起きるものだ。ハッキングも起きる。Twitter やリアルタイムソーシャルメディアにニュースソースを頼っているひとたちが肝に銘ずべきは、さらなる情報を待つということだ。

In the cases yesterday, both sources were considered credible. Both should continue to be considered credible. One mistake/hack is not enough to truly shed full doubt. Mistakes happen. Hacks happen. The key for all of us out there who rely on Twitter and other real-time social media sources for our news is to wait for additional reports.

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リアルタイムニュースの安全装置

信憑性のあるソースであっても、真偽の判断はほかの「ウォッチャー」たちが触れるまでは保留すべきだということを昨日の例は示している。優れたジャーナリストは複数のソーソで確認する、あるいは自ら情報をチェックするものだ。NBC が確たるソースであるにも関わらず、それが本当かどうかを自らチェックするまではどこのニュースネットワークも報じなかった。これがあるべき姿であり、リアルタイムチャンネルで横行する間違った情報に対する安全装置なのだ。

Yesterday demonstrated that despite the credibility of a source, we should always reserve judgment for the other watchers to step in. A good journalist will find multiple sources and/or check the information out for themselves. Despite NBC being such a strong source, no other news outlets reported it until they checked to see if it was valid. This is the way it should be and it’s the safeguard we have against rampant misinformation spreading through the real-time channels.

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自分自身が問題の一部となる

最初の反応としてみんなはリツィートする。よくあることだ。とくに有名人が亡くなったという性急なニュースの場合、刺激を受けて再発するヘルペスのようなものだ。インターネットのすべてを信じる前に、それがホンモノかどうか確かめるべきだ。他人より早くビッグニュースを見つけたことを知らせたいがために直ぐさまリツィートして、自分自身が問題の一部となるようなことは避けるべきだ。

People will retweet on first indication. This happens all the time, particularly with the rashes of celebrity death news that pops up like dormant herpes every time it gets irritated. Before believing anything on the internet, look to see if it’s real. Don’t be part of the problem by retweeting big news just because you want to be the first of your friends to post it.

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長い目で見れば・・・

インターネット、ソーシャルメディア、リアルタイムニュースのアグリゲーションはどれもすばらしい。しかし本来とても傷つきやすいものだ。真実と偽りとは多くの場合見分け難い。長い目で見ればジャーナリストがキチンと報じてくれるものだと(ある程度)信じざるを得ないのだ。有難いことに、技術の発展のおかげで、「長い目」とは通常数分ないし数時間だ。昔なら(数十年前は)、事実かどうか確認するのに数日はかったかのもしれないが・・・

The internet, social media, and real-time news aggregation are wonderful things that are vulnerable based upon their very nature. What’s real and what’s false are often indistinguishable. We have to (somewhat) trust in journalists to get the story right in the long run. Thankfully, thanks to technology, the “long run” is normally minutes or hours compared to the “old days” a couple of decades ago when it could be days before the stories were confirmed.

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時が時だけに、Jobs 死亡のツィートは見過ごせなかった。

このツィートでいちばんイライラしたのは、いくらネットを探しても具体的に何が起きたのかさっぱり分からないことだった。

Twitter の世界では同じツィートが無限に繰り返され、同じ内容で、同じソースに行き着く。

削除された最初のツィートの「複数の情報(reports)」がどんなものだったのか、直接の当事者である(と思われる)アップル広報はどう返事したのか・・・そんな情報は一切分からない。

CBS News が What’s Trending をシッポ切りしたことは分かっても、ニュースメディアとしての CBS がその誤報をどうチェックしたのかという点はまったく触れられていない。

一、二時間ほど調べ回った挙げ句、とうとう諦めてまたベッドに戻ってしまった次第・・・

★ →[原文を見る:Original Text

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