Feeds:
投稿
コメント

Posts Tagged ‘Market’

Screen-Shot-2014-09-11-at-2.37.52-PM-620x254

[Apple Watch の三本柱:asymco

新しいテクノロジーが登場すると必ず守旧派の反撃に遭う。

こんな可能性があるではないかという議論より、こんな欠陥があるからダメだという議論だ。

Horace Dediu の挑戦がオモシロい・・・

Measuring the Apple Watch opportunity | Asymco

     *     *     *

Apple Watch の可能性を推し量る

Measuring the Apple Watch opportunity

Apple Watch が発表されたとき、みんなの目はスイスの時計産業に向けられた。アナリストは十分な関心を惹起できるほど Apple Watch が大きな存在になるかどうかを問題にした。業界のオブザーバーはアンシャン・レジーム[Ancien régime:旧体制、旧秩序]に対する新規参入者の競争力を問題にした。マーケターはマーケットのセグメント化仮説[market segmentation:顧客市場の細分化]から、アップルの奇妙な新製品が参入する余地があるかどうかを問題にした。

When the Apple Watch was launched, all eyes turned to the Swiss watch industry. Analysts measured it and asked if it’s big enough to be interesting. Industry observers questioned the competitiveness of an entrant vis-à-vis the ancien régime. Marketers weighed in with segmentation hypotheses and how Apple’s queer new device might best fit.

これらの分析はすべて間違っている。

These are all mistakes in analysis.

Apple Watch のマーケットはスイス(あるいは中国)の時計市場ではない。世界中にある手首の数だけ Apple Watch のマーケットはある。アップルが成功したかどうかはアップルのハードウェアがどれだけの手首につけられるかで決まるのだ。

The market for Apple Watch is not the Swiss (or Chinese) watch market. The market for Apple Watch is the number of wrists in the world. To the extent that those wrists will be covered with Apple hardware will determine whether it is successful or not.

     *     *     *

既存のマーケット

既存のマーケットから推し量るのは間違いだ。なぜなら既存の製品はすべて Apple Watch とは異なった仕事をするために存在するからだ。それらと比べても既存の仕事の大きさぐらいしか分からない。

Measuring the existing market is a mistake because the existing products are hired for different jobs. Those measurements will yield only an answer to how big that job is.

     *     *     *

Apple Watch は時間計測デバイスではない

既存大手と新規参入者を比較するのも間違いだ。なぜなら既存大手はすでに過去一世紀にわたり手首につける時間の計測デバイスの問題を解決しているからだ。アップルの時計は手首につける時間計測デバイスではない。iPhone が電話ではなく、iPad がパッドでないのと同様だ。

Assessing competitiveness vs. incumbents is a mistake because incumbents have perfected solving the problems of wrist-worn timekeeping devices over a century. Apple’s watch is not a wrist-worn timekeeping device any more than the iPhone is a phone or the iPad is a pad.

     *     *     *

マーケットセグメンテーション

今できるやり方でのマーケットセグメンテーションも不適切だ。なぜなら市場細分化は現在の仕事をベースにしているからだ。iPhone を 2007 年当時のセグメントで分類するのが不適切なのと同じだ。

Segmenting the market by whatever means are convenient today is irrelevant because the segments are currently positioned on the current jobs to be done. It’s no more relevant than classifying the iPhone along the segments defined for phones in 2007.[1]

     *     *     *

フィットネス

Apple Watch をむりやり「フィットネス」のマーケットに押し込もうとするひともいる。フィットネスは Apple Watch にとって時間計測程度にしか説得力はないのだ。

Some have tried to wedge the Apple Watch among the “fitness tracker” market. This is no more plausible given that fitness tracking is no more interesting than timekeeping is to Watch.

     *     *     *

「手首 — スペース — 時間」

Apple Watch のチャンスを推し量る最善の方法は、「手首 — スペース — 時間」という連続体の上で定量化し、何が可能で何が可能でないかを決めることだ。手首はコンピュータを付けるにはとても興味深い場所だ。そしてアップルはコンピュータを作っている。・・・このあとは読者の検討に委ねたい。

The best way to measure the opportunity is to quantify the “wrist-space-time” continuum and deciding what is and what isn’t addressable. The wrist is an interesting place to put a computer and Apple makes computers. The rest is left as an exercise to the reader.

     *     *     *

2007 年に登場した時点ではなく、今現在から iPhone を振り返ればもっとよく見えるという視点とも通じる。

既存の技術の延長上で考えるだけでは真の姿は見えてこないということだろう。

さて、読者は Horace Dediu の挑戦にどう応えるか・・・

Read Full Post »


[Foxconn 工場を訪れた Tim Cook:photo

アップルをめぐって中国事情が急展開しているように見える。

アップル叩きの原因となった Foxconn の深圳工場を Tim Cook が訪問している。

その直前に FLA[Fair Labor Association:公正労働協会]が Foxconn 工場の監査結果を発表。アップルと Foxconn の両社は賃金や労働環境の改善に取り組むことで合意した

李克強副首相が中国の「労働者に一段と配慮するよう求め」、アップルが「法を順守し誠実に事業展開する」と約束したことと軌を一にする。双方が原理原則の尊重を宣明したわけだ。

そしてその直後の深圳訪問ということになる。

一連の動きに対する現地工員の反応をロイターが伝えているのが興味深い。

Reuters: “Apple supplier Foxconn cuts working hours, workers ask why” by Chris Buckley and Don Durfee: 30 March 2012

     *     *     *

超過勤務が減ると稼ぎも減る

「実質賃金が減るのではないかと心配しています。労働時間が減れば稼ぎも減ることになる」と中国南部の海南省からで出稼ぎにきた23歳の工員 Wu は語る。

“We are worried we will have less money to spend. Of course, if we work less overtime, it would mean less money,” said Wu, a 23-year-old employee from Hunan province in south China.

また、4年前に海南省から出稼ぎにきた25歳の工員 Chen Yamei がいうには、「ここに来たのは働くためで遊びに来たワケではありません。いくら稼げるかが大変重要なのです。」

“We are here to work and not to play, so our income is very important,” said Chen Yamei, 25, a Foxconn worker from Hunan who said she had worked at the factory for four years.

「超過勤務は月 36 時間までしかできないと言われたばかり。これじゃみんなとても不満です。月 60 時間程度が妥当なのに 36 時間じゃ少なすぎます。」彼女の月収は月 4000 元ちょっと(634 ドル)だという。

“We have just been told that we can only work a maximum of 36 hours a month of overtime. I tell you, a lot of us are unhappy with this. We think that 60 hours of overtime a month would be reasonable and that 36 hours would be too little,” she added. Chen said she now earned a bit over 4,000 yuan a month ($634).

     *     *     *

欧米と中国の発想の違いが如実に出ているように思える。

副首相との会談が原理原則に関するものだとすると、こちらは個々の労働者とっても確かに実利があるかという話だ。原理原則だけでなく実利主義の観点が貫徹しているところが中国らしい。

アップル叩きに端を発した今回の騒動が中国労働者にとっても改善につながるのかどうか、成果が問われるのはこれからだろう。

あれほど Foxconn 騒ぎを煽ったメディアは今度はどう反応するのだろうか。

Mike Daisey が突撃取材のウソを白状したいま、メディアの視点は中国労働環境の改善が賃金上昇圧力として製造業全体に及ぶという視点に切り替わりつつあるように見える。

原則と実利をカバーする視点が問われるべきは果たして誰か・・・

★ →[原文を見る:Original Text

✂ →[本記事の短縮 URL]http://wp.me/pfXBS-1OF

Read Full Post »


[李克強副首相と会見する Tim Cook:photo

中国に向けて風が吹いている。

そんな気がするニュースが続いている。

突然北京に姿を現した Tim Cook をめぐって、なぜ中国に行ったのか様々な論議が交わされた。

アップル広報は、Cook が中国高官に会ったことまでは明らかにしたが、それが誰で何の目的だったかは黙したままだ

28日になって中南海で副首相と会見したことが明らかになった。

WSJ.com: “Apple CEO Tim Cook Meets With Chinese Vice Premier Li Keqiang” by Loretta Chao: 28 March 2012

     *     *     *

中南海での会見

国営 China Central Television テレビの水曜日のイブニングニュースで、李克強氏が Tim Cook 氏と中南海で会見したことが放映された。中南海は党・政府要人の居住区として厳重に警備されている場所だ。

In its evening news broadcast on Wednesday, state-run China Central Television showed Mr. Li meeting with Mr. Cook at Zhongnanhai, the closely guarded compound here that houses China’s top leaders.

     *     *     *

中南海は政治的に特別な意味を持つ場所だ。

中国にとって重要な賓客を招いて行なわれる会見の場であり、国の立場を内外に知らしめる意味を持つ。

国営通信社新華社の報道をそのままロイターが伝えている。

Reuters: “中国、アップルCEOに知的財産権の保護拡充を確約=新華社“: 29 March 2012

     *     *     *

中国、知的財産権の保護拡充をアップルCEOに確約=新華社

[北京 28日 ロイター] 中国の李克強副首相は、訪中している米アップルAAPL.0のクック最高経営責任者(CEO)に対し、知的財産権の保護拡充に努めることを確約した。新華社が28日報じた。

副首相は「経済発展の変革と技術革新の進展に向け、対外的に一段と開放することが条件となる」と述べた。

報道によると、副首相は多国籍企業が中国で労働者に一段と配慮するよう求め、クックCEOは法を順守し誠実に事業展開すると述べた。

     *     *     *

一民間企業のトップが中南海に招かれた。

Foxconn 問題は中国にとっても対応に苦慮する問題だ。

世界の低賃金・低スキルの「タコ部屋」と見られたくないことは中国とて共通だ。

アップルの労働環境改善報告書はその意味で中国にとって歓迎すべきものだったのではないか。

そのことが一民間企業を中南海に招き入れるという異例の対応の背景にあったのではないだろうか・・・

     *     *     *

この会談の直前 iPad はやっと中国強制認証マーク制度(CCC)の認証を受けた。中国への製品輸入ために必須のものだ。

Computerworld: “New iPad clears China regulatory hurdle” by Michael Kan: 26 March 2012

iPad の CCC 認証

China Quality Certification Center[中国質量認証中心(CQC)]のウェブサイトによれば、iPad はやっと中国強制認証マーク制度(CCC)の認証を受けた。iPad を中国国内で販売するためにはこの認証が必要だ。

The iPad device was granted the China Compulsory Certification by the China Quality Certification Center according to the regulator’s website. The certification is a mandatory stamp necessary for Apple to sell the device in the country.

     *     *     *

アップルに「知的財産権の保護拡充に努める」と確約したことが残された問題にどう影響するのか容易に想像できそうだ。

アップルが正攻法で対処したことが中国の認めるところとなったのではないか。

アップルにとって手つかずの中国市場がいずれ開かれることは誰にも分かっていた。

Steve Jobs にできなかったことを Tim Cook が成し遂げた。

中国という巨大マーケットに風穴が開く瞬間が近づいている・・・

★ →[原文を見る:Original Text

✂ →[短縮 URL]http://wp.me/pfXBS-1Od
   〈短縮 URL についてはこちらを参照〉

Read Full Post »