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Update:使うことばには十分注意を払うべき》

[Jonathan Ive on Blue Peter [FULL VERSION] | YouTube

Jonathan Ive が英国の子供向け番組から「Gold Blue Peter Badge」をもらったと聞いても、いまひとつピントこなかった。

BBC News: “Jonathan Ive gets gold Blue Peter badge“: 15 February 2013

しかし BBC のビデオ[冒頭]を見て、にわかに興味が湧いた。Ive が実にうれしそうなのだ。

Blue Peter の金バッジをもらった Ive はつぎのようにいう。

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信じられません

まったく信じられません。ありがとうございます。ほんとに、ほんとにありがとうございます。とてもすごいです。ほんとに・・・。ワオ!

That’s absolutely incredible. Thank you so much. Very, very grateful. Means awful lot. Really does. Wow.

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こんなにうれしそうな Ive は見たことがない。

彼をそんなによろこばせる Blue Peter の金バッジとはいったい何か。

少年時代に Ive も見たことのある BBC の子供向け番組が「Blue Peter」だ。そんな昔から続いている番組で採用された子供に与えられるのが Blue Peter バッジで、遊園地や催し物にタダで入れる特権があるらしい。

英国の子供なら誰でも知っているこのバッジは、Ive にとっても特別の思いがあるのだろう。

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しかしノスタルジアだけではない。

Blue Peter の金バッジは類い稀な貢献をしたひとにだけ与えられる特別なもので、これまでもらったのはエリザベス女王、サッカーのベッカム選手、『ハリーポッター』を書いたのJ・K・ローリングなど 1000 人たらずだという。

昨年世界のデザイン賞(D&AD Awards)をもらい、ナイトの爵位を授与された Jonathan Ive 卿にとっても特別うれしい栄誉のようだ。

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Blue Peter バッジをもらった場所がこれまたすごい。

Objectified』に少しだけ登場したことのある、かの有名な Jonathan Ive のデザインスタジオだ。アップルでも限られたひとしか入れないという特別な場所。

そんな場所にテレビカメラが入ったのだから、いかに Ive がうれしかったかが分かる。

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それだけではない。

Blue Peter バッジのお返しがこれまたスゴい。ユニボディ Mac で使われた高速カッティング CNC マシンで削りだした「ユニボディ Blue Peter バッジ」だ。

そのほか、番組の「スクールバッグ+鉛筆箱+ランチボックス」を一体化したデザインという課題に寄せられた子供たちのアイデアに意見を述べる Ive も楽しそうだ。彼ならどうすると聞かれて、ランチボックスという名前にとらわれてイメージを限定すべきでないと答えるところなどいかにも彼らしい。

門外不出のシーンに加えて、Ive のうれしそうな顔がたっぷり拝める。アップル好きにはたまらないビデオだ。

★ →[ビデオを見る:YouTube

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《Update》使うことばには十分注意を払うべき(2月22日)

上記ビデオで Ive がデザインについて語る部分。

Quartz: “Apple’s Jonathan Ive talks design—on a beloved kids’ show” by Christopher Mims: 20 February 2013

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ジョニー・アイブのデザイン論

「心温まる」ということばは普通インダストリアルデザインについては使われないけれど、苦笑いなどせずに英国の子供たちに愛された Blue Peter の番組からのビデオクリップをぜひご覧ください。

“Heartwarming” isn’t a word you normally associate with industrial design, but I dare you to watch this clip from beloved UK children’s show Blue Peter without cracking a smile.

鉛筆ケースとバックパックとランチボックスをひとつにしたデザインを彼ならどうするかと尋ねられて、アップルのトップデザイナー Jonathan Ive 卿はアップルのルールブックからそのまま引いてきたような知識を開陳する。

When asked how he would design a combination pencil case, backpack and lunch box, Apple’s lead designer, Sir Jonathan Ive, drops some knowledge straight from the Apple playbook.

Ive は語る。「もしランチボックスについて考えるのなら、まずボックスということばに捉われないよう十分注意すべきです。非常に限られたアイデアしか出てこないかもしれないのです。ボックスというと四角で立方体のものを考えてしまうからです。ですから使うことばには十分注意を払うべきです。なぜなら非常に限定された発想になって、その後の方向を決定づける可能性があるからです。」

“If we’re thinking about a lunchbox, we’d be really careful about not having the word box already, to give you a bunch of ideas that could be quite narrow,” said Ive. “Because you think of a box as being square and like a cube. So we’re quite careful with the words that you use, because those can be narrow and can determine the path that you go down.”

子供のときから Blue Peter のファンだったことがよく分かる。少年時代に見た思い出を語るとき、アップルのプロモーションビデオではお目にかかれない畏敬の念に満ちた口調で語っている。「すばらしいでした。今でもハッキリと覚えています」と。ランチボックス以外のことについて考えることを覚えたのはそのときだったのではないだろうか。

Ive has apparently been a fan of Blue Peter since childhood, and he talks about watching it as a little boy with the reverential tones he normally reserves for Apple’s promotional videos. “It was fantastic, I remember it ever so clearly,” he recalled. Perhaps it’s where he learned to think outside the lunchbox.

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Update:強力になり過ぎて手に負えなくなったデザイナー》

jonyivetimcook

[Tim Cook と Jony Ive:photo

アップル嫌いのひとのために・・・

Business Insider: “Paul Kedrosky On What Has Gone Wrong At Apple” by Henry Blodget: 02 February 2013

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アップルで何が起きているのか

アップル内部でいったい何が起きているのか、アップルの秘密主義もあって正しく理解するのは難しい。

Given Apple’s commitment to secrecy, it’s hard to get a good sense of what is going on inside the company.

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最近の失敗を見れば分かる

一目置かれた観察者である Paul Kedrosky[注:ブルームバーグテレビの常連]の意見によれば、アップルの最近の失敗を見れば何が起きているのか分かるという。

But in the opinion of one respected industry observer, Paul Kedrosky, some of Apple’s recent missteps can tell us a lot about that.

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競争上の優位性が消滅しつつある

昨日の Bloomberg West のインタビューに答えて Kedrosky は、新しい iMac に対する需要をアップルが充たせなかったこと(第4四半期のマック売上げが不調だった原因のひとつ)、さらには iPhone 部品発注の取り消しが相次いだことは、アップルがライバルに対して持っていた競争上の優位性が消滅しつつあることを示すものだという。

In an interview with Bloomberg West yesterday, Kedrosky said Apple’s inability to meet demand for its new iMacs–a problem that contributed to disappointing Mac sales in Q4–as well as its cancellation of many iPhone component orders, mean that one of Apple’s key competitive advantages may be disappearing.

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パワーバランスの変化が原因だ

iMac の問題はアップル内部のパワーバランスに重要な変化が起きていることを示していると Kedrosky は考えている。

Kedrosky believes that Apple’s iMac problems reveal an important change in the power balance within the company.

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Jony Ive の力が大きくなり過ぎた

とくに Kedrosky は次のように考える。スティーブ・ジョブズの死後生じた権力の空白において、Jony Ive 率いるデザインチームに与えられた裁量権限が大きくなり過ぎ、その結果アップルはスムーズかつ早急には作れないようなデザインの製品で需要を充たそうとするようになったと。

Specifically, Kedrosky thinks that, in the power-vacuum following Steve Jobs’ death, the design team, led by Jony Ive, have been given too much latitude–such that Apple is now designing products that it is not capable of manufacturing as smoothly and quickly as it needs to to meet demand.

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ジョブズが亡くなったせいだ

ジョブズが生きていた間は、デザインチームと製造チームの間の「緊張関係」はうまく均衡がとれていた。プロダクトデザイナーおよび経営トップとしてのジョブズの優れた才能によって、製品の「デザイン偏重」、あるいは逆にデザインの劣化をもたらす数字尊重をアップルは避けることができた。このバランスがあったからこそアップルはデザインにおいても製造においてもライバルを凌駕することができたのだと Kedrosky は考える。

When Jobs was alive, Kedrosky implies, this “tension” between the design teams and manufacturing teams was in almost perfect balance. Jobs’s brilliance as both a product designer and business executive kept the company from “over-designing” its products, or, just as bad, focusing so much on the numbers that its design standards sagged. And this balance, Kedrosky suggests, allowed Apple to continually out-design and out-produce the competition.

しかし今やジョブズは亡く、Jony Ive のデザインチームは強力になり過ぎ、Ive のデザインした製品が、一定期間内に本当に大量生産できるかどうかという決定的チェックが行なえなくなった。

But now that Jobs is gone, Kedrosky suggests, Jony Ive’s design team has been given too much power–without a critical on whether Ive’s products can actually be produced in the quantity and timeframe that Apple needs to produce them to meet demand.

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Ive に余りに多くを委ね過ぎた

もし Kedrosky のいうことが正しければ、後継者としてジョブズが選んだ Tim Cook の力量は製造分野に限られ、デザイン面には及ばなかったことになる。Kedrosky が正しければ、アップルの CEO は Ive に多くを委ね過ぎ、自らの判断すら委ねてしまったのかもしれない。

If Kedrosky is right, the irony is that the expertise of the man Jobs selected to succeed him–Tim Cook–is actually on the manufacturing side, not the design side. So, for Kedrosky to be right, Apple’s CEO would have to be deferring too much to Ive, perhaps over his own best judgement.

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アップルは何かがおかしくなっている

ともあれ、アップルでは何かがおかしくなっていることは確かだ。それが何か Kedrosky はひとつの興味深い考えを示している。

In any case, something has clearly gone wrong at Apple. And this is an interesting theory about what that is.

本記事の元になっている Bloomberg West の Kedrosky インタビューはこちら

Here’s Kedrosky with Emily Chang of Bloomberg West:

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アップルもここまでいわれるようになったのかという思いがする。

アップル批判の根拠は、
・新しい iMac の出荷が遅れている
・iPhone 部品発注の取り消しが相次いだ
という点だ。

その妥当性については読者の判断に委ねたい・・・

★ →[原文を見る:Original Text

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《Update》強力になり過ぎて手に負えなくなったデザイナー(2月10日)

いささかショックだった。

アップルバッシングの一例として根も葉もないウワサを取り上げたつもりが、そのまままかり通ってしまいそうな気配・・・

Henry Blodget の上記記事については John Gruber の「根も葉もない与太話発生のメカニズム論」がポイントを衝いている。

Daring Fireball: “Designers Running Amok” by John Gruber: 04 February 2013

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Jony Ive が強力になり過ぎただと?

Henry Blodget がいうには:

Henry Blodget:

「とくに Kedrosky は次のように考える。スティーブ・ジョブズの死後生じた権力の空白において、Jony Ive 率いるデザインチームに与えられた裁量権限が大きくなり過ぎ、その結果アップルはスムーズかつ早急には作れないようなデザインの製品で需要を充たそうとするようになったと。」

Specifically, Kedrosky thinks that, in the power-vacuum following Steve Jobs’ death, the design team, led by Jony Ive, have been given too much latitude — such that Apple is now designing products that it is not capable of manufacturing as smoothly and quickly as it needs to to meet demand.

確かに。スティーブ・ジョブズが実権を握っていた時代には、需要に応じられないことなんて起きなかったように見える。iPhone 4 白モデルだってきちんと予定どおり登場したじゃないか。
[注:John Gruber のジョーク。実際は需要に応じきれない出荷遅れもあったし、iPhone 4 白モデルの登場にはずいぶんと時間がかかった。]

Yeah, it’s not like Apple ever had problems meeting demand with new products when Steve Jobs was in charge. The white iPhone 4 came out right on schedule.

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根も葉もない与太話発生のメカニズム

追記:少し真面目に検討してみよう。Blodget の記事の最終行が問題なのだ。

UPDATE: Let’s get serious for a second. Here’s the final paragraph from Blodget:

「ともあれ、アップルでは何かがおかしくなっていることは確かだ。それが何か Kedrosky はひとつの興味深い考えを示している。」

In any case, something has clearly gone wrong at Apple. And this is an interesting theory about what that is.

アップルをめぐる与太話(jackassery)がどうして発生するのかうまく総括しているではないか。まずアップルは何かがおかしいという「真実らしきもの」から始める。それからそれが何なのかをあれこれ推測して見せるのだ。アップルにはこれまでもいろいろ大きな問題があったし、完璧ではなく、数多くの容易ならざるライバルにも囲まれている。しかしそれは他のどの会社も大きな問題を抱え、決して完璧ではなく、容易ならざるライバルに囲まれているのと同じなのだ。上の最終行が間違っているのは、この1〜2年でアップルが何か「おかしくなった」と考えている点だ。事実は、過去10年の間アップルは(その点に関しては)まったく変わらず同じ状態だったのだ。

That pretty much summarizes what’s driving the current wave of Apple jackassery: start with the “fact” that something has gone wrong with Apple, then speculate about just what that is. Apple has real problems, isn’t perfect, and faces numerous serious competitors — but it, like every company, has always had problems, has never been perfect, and has faced serious competitors. The error in this line of thinking is that something has “gone wrong” for Apple in the last year or two. The truth is, most things have gone exactly right for Apple for the last 10 years.

何かがおかしくなったことは確かだ。しかしそれはアップルに対する認識であって、アップル自体ではない。

Something has clearly gone wrong, but it’s with the perception of Apple, not with Apple itself.

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Paul Kedrosky の「与太話」の根拠となっている2つの「事実」から「Jony Ive の暴走」という結論を導くには飛躍があり過ぎる。

Horace Dediu の分析も強力な反論のひとつだ。

しかしアップルがおかしいと「思いたい」ひとにとっては、そんな説明はどうでもいい。

「アップル新製品に対する需要が落ち込んだ」でも、「Ive が暴走して手に負えなくなった」でも、どんなに短絡したものでもいいのだ。

最近のアップルをめぐる環境は非常にナーバスになっており、どんなウワサでもまかり通りそうな気配だ。

ジョブズが亡くなったからもうアップルはダメだと考えたいひとにとって、何をどう反論しようとも所詮アップル信者の戯言(たわごと)にしか聞こえないのだろう・・・

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[Sir Jony Ive:photo

Scott Forstall の解任は大方の予期せぬところだった。

その直後に書かれた Micah Singleton の投稿がとても興味深い。

Forstall ではなく Cook の視点から書かれており、短いながら事の本質を衝いているように思えるからだ。

Thoughts of A Technologist: “Apple, Looking Forward” by Micah Singleton: 31 October 2012

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双頭のモデル

スティーブ・ジョブズが CEO だった時代、アップルにおけるリーダーシップは双頭の怪物だった。あらゆるアップル製品にはスティーブの手触りがあった。一方当時 COO だった Tim Cook はオペレーションの万全を図り、製品はきちんと顧客の手に届けられた。この双頭モデルのおかげで、アップルは創造性の面でも経営の面でもかつてない成功を収めた。いまや CEOになった Tim Cook は先日ある動きをしたが、それによって双頭のモデルが復活した。少し形を変えて、Tim Cook が全体をリードし、Jony Ive 卿がジョブズの役割を果たして、世界最大の会社の創造性を統括する形になってはいるが・・・

When Steve Jobs was CEO of Apple, its senior leadership was a two-headed monster. Steve put his touch on every product Apple released, while then COO Tim Cook made sure operations ran smoothly, and products were properly distributed. Using this model, Apple had unprecedented creative and financial success. With the recent moves made by now CEO Tim Cook, this model has returned, albeit slightly altered, with Cook leading, and Sir Jony Ive playing the role of Jobs, taking over creative control of the world’s largest company.

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創造的タッチ

認めるべきは認めよ。敢えてやり方を変えなくても、アップルは数多の成功を納め、たっぷり利益もあげることができただろう。しかし Cook はかつてアップルの隅々まで充満していた創造的タッチ(creative touch)失われ、何らかの手を打つ必要があることに気づいていた。かくて Ive に(創造性に関する限り)支配を委ね、ふたたび松明が灯されたのだ。そしてジョブズのオリジナル iPad 発表以来見ることのできなかった士気と期待をもって、全社が動き始めた。

Give credit where it is due: Apple would have had plenty of success, and made a ton of money standing pat, but Cook realized the creative touch that once permeated throughout Apple had disappeared, and moves needed to be made. With Ive at the helm, creatively speaking, the light has been switched back on, and employees throughout Apple are moving around with expectations and morale unseen since Jobs unveiled the iPad.

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みなが認めるデザインの天才

Tim Cook はまさにこの仕事にうってつけだ。彼はアップルを真に、その核心において理解している。Cook は何が問題か、何を(それも直ちに)変えるべきかを理解している。マージンがいかに高かろうと、銀行にどれだけの現金があろうと、アップルの真の遺産(true legacy)は革新的デザイン(innovative design)であり、衆目の一致するデザインの天才がアップルを前に導く必要があることを彼は理解している。90年代末にアップルに復帰したときジョブズが始めた双頭のモデルが、ジョブスでなくても[注:All rights reversed、転載自由、コピー自由]うまくいくことを理解しているのだ。

Yes, Tim Cook is the right man for the job. He understands Apple at its core. He understands when there is an issue, changes need to be made, and quickly. He understands that no matter how high margins are, or how much cash they have in the bank, the true legacy of Apple is innovative design, and a proven design genius must lead them forward. He understands the two-headed model that Jobs installed after his return to Apple in the late 90’s can work when reversed.

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来年の WWDC を期待

創造性を統括した Ive の最初の成果を見るのは WWDC ‘13 になるだろう。そのとき iOS および OS X の次期バージョンが発表されることになる。年初には計画が白紙に戻される。ハードウェアの発表はないだろう。予想外の iPad のアップデートを除けば・・・。Jony Ive 卿の舞台はこの夏に定められた。アップルの未来のソフトウェアがいかなる変化を遂げるか、皆が目撃することになるのだ。

We should see the first fruits of Ive’s creative control at WWDC ‘13, when the next iterations of iOS and OS X are due to be unveiled. The slate has been cleared for the beginning of the year. There will be no hardware releases, barring another unexpected iPad update. The stage has been set for a Sir Jony Ive showcase this summer, and we’ll all be waiting to see what the future of Apple’s software will look like.

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アップルにおけるトップ改編人事の本質は Singleton の指摘に尽きるのではないか。

マイクロソフトの Sinofsky と Forstall の去就は同一視点では論じられない気がする。

改めて Tim Cook を再認識する・・・

★ →[原文を見る:Original Text

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[Scott Forstall:photo

Forstall 辞任の引き金となったと思われる iOS 6 Maps 謝罪レター問題を NY タイムズが取り上げている。

NYTimes.com: “In Shake-Up, Apple’s Mobile Software and Retail Chiefs to Depart” by Nick Wingfield and Nick Bilton: 29 October 2012

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iOS 6 Maps の公式謝罪レター

Forstall 氏と他の役員との緊張感が高まって久しいが、最近のある出来事が彼の解任に大きな役割を果たしたように思われる。事情に詳しいひとびと(匿名希望)によれば、新しいモバイル地図サービスのバグに対して iPhone ユーザーの抗議がおきたとき、誇張され過ぎだとして Forstall 氏は公式謝罪の手紙に署名することを拒否したという。

While tensions between Mr. Forstall and other executives had been mounting for some time, a recent incident appeared to play a major role in his dismissal. After an outcry among iPhone customers about bugs in the company’s new mobile maps service, Mr. Forstall refused to sign a public apology over the matter, dismissing the problems as exaggerated, according to people with knowledge of the situation who declined to be named discussing confidential matters.

アップルの CEO である Timothy D. Cook が、代りに9月のアップルユーザーに向けた地図についての謝罪レターに署名した

Instead, Timothy D. Cook, Apple’s chief executive, in September signed the apology letter to Apple customers over maps.

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デザイン観の対立

Forstall 氏は、工芸品や実際のテクスチャなど現実世界のモチーフを模倣したデザイン(Skeuomorphic Design)の強い信奉者だった。フェルト張りのゲームテーブルを真似た Game Center アプリや、木製の本棚を真似した Newsstand アプリなど、ほとんどの iOS 内蔵アプリは Skeuomorphic Design を用いている。

Mr. Forstall was a staunch believer in a type of user interface, skeuomorphic design, which tries to imitate artifacts and textures in real life. Most of Apple’s built-in applications for iOS use skeuomorphic design, including imitating a felt-topped gaming table in the Game Center application and a wooden bookshelf in the Newsstand application.

Jobs 氏もまた Skeuomorphic Design の主唱者だった。自分のプライベートジェット機の皮の座席の質感を真似した。しかしほかの役員はほとんど — とくに Ive 氏は — 工芸品のようなみかけは時代遅れで、コンピュータのユーザーインターフェイスデザインにそんな見かけ上のトリックはもう要らなくなっているとずっと信じていた。

Mr. Jobs was also a proponent of skeuomorphic design; he had a leather texture added to apps that mimicked the seats on his private jet. Yet most other executives, specifically Mr. Ive, have always believed that these artifacts looked outdated and that user interface design on the computer had reached a point where such tricks were no longer necessary.

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同席しないほどまで

アップルで iPhone サードパーティ製品の開発の仕事をしたことのある2人の人物によれば、Forstall 氏と Ive 氏の関係は気まずいものになり、同じ会議室では同席しないほど悪化していたという。

According to two people who have worked with Apple to develop new third-party products for the iPhone, the relationship between Mr. Forstall and Mr. Ive had soured to a point that the two executives would not sit in the same meeting room together.

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ジョブズお気に入りの Forstall と他のアップル役員たちの間に次第に溝ができていた様子がうかがわれる。

iPad mini イベントで Forstall が舞台に姿を見せなかったのは決して偶然ではなかった・・・

お互いジョブズの副官同士なら、他の役員に楯つくのはむずかしいが、その中から CEO になった Tim Cook が Forstall を斬る役回りを演じたように思える。

iOS 6 Maps 謝罪レター問題はその踏絵だったのかもしれない。

改めて Tim Cook を見直した・・・

★ →[原文を見る:Original Text

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[iPhone 開発のオリジナルチーム:photo

アップル人事のビッグニュースを John Gruber が分析している。

Daring Fireball: “Forstall Out; Ive Up” by John Gruber: 29 October 2012

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アップルのプレス発表

アップルのトップ指導陣に関するビッグニュース:Scott Forstall は辞めさせられた。アップルのプレス発表のサワリはつぎの部分。

Blockbuster executive leadership change at Apple; Scott Forstall has been shown the door. Here’s the key paragraph:

インダストリアルデザインのトップ Jony Ive がアップル全般にわたるヒューマン・インターフェイス(Human Interface)の方向付けと指揮をとります。彼の信じられないほどすばらしいデザイン美学こそが、10年以上にわたってアップル製品のルック&フィールの原動力となってきました。

Jony Ive will provide leadership and direction for Human Interface (HI) across the company in addition to his role as the leader of Industrial Design. His incredible design aesthetic has been the driving force behind the look and feel of Apple’s products for more than a decade.

Eddy Cue はさらに Siri および Map について責任を持ち、すべてのオンラインサービスひとつにまとめます。・・・Craig Federighi は iOS および OS X を率います。

Eddy Cue will take on the additional responsibility of Siri and Maps, placing all of our online services in one group. […] Craig Federighi will lead both iOS and OS X.

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辞めさせられたミニ・スティーブ

Forstall はアップルに来て長い。90 年代初期に NeXT で仕事を始め、それ以来 NeXTStep、Mac OS X そして iOS の開発に携わってきた。にも関わらず Tim Cook の Forstall に対する謝辞がアップルのプレス発表に一切含まれていないことが多くを物語っている。5月に発表された Mansfield の退職(その後留任)に対する Cook のことばや、2011 年3月にに辞めた Bertrand Serlet私的コメントと比べてみて欲しい。Forstall は自ら辞めたのではない。追い出されたのだ。Forstall に不利に働いたと思われるいくつかの要因 — デザインの好み、エンジニアの管理、カンに障るスタイル、iOS 6 Maps をめぐるゴタゴタなど。また、スティーブ・ジョブズとの親密な関係がどれほど彼の役に立ったのかは疑問。ジョブズの保護はもうないのだ。

Forstall has been around for a long time: he started at NeXT in the early ’90s and had been involved in the evolution of NeXTStep, Mac OS X, and iOS ever since. That makes it all the more telling that Apple’s press release contains no quote from Tim Cook offering kind words or thanks to Forstall. Compare and contrast to the quote from Cook when Mansfield’s (now cancelled) retirement was announced in May, or the personal quote from Bertrand Serlet when he stepped down in March 2011. Forstall is not walking away; he was pushed. Potential factors that worked against Forstall: his design taste, engineering management, abrasive, and the whole iOS 6 Maps thing. I also wonder how much Forstall was effectively protected by his close relationship with Steve Jobs — protection which, obviously, no longer exists.

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プレス発表から読み取れること

アップルについて感心することのひとつは彼らの率直さだ — コマーシャルでも、プレス発表でもそうだ。今日リンクを貼ったばかりだが、Derek Thompson が The Atlantic で、アップルの四半期決算発表のプレス発表は他の大会社のものと比べて非常に短いという興味深い指摘をしている。Forstall の解雇に関するプレス発表は一見この逆のように見える。「アップルはハードウェア、ソフトウェア、およびサービス全般にわたる協力関係を拡大するための変更を発表します。」さらに次のようなサブタイトルが続く。「Jony Ive、Bob Mansfield、Eddy Cue および Craig Federighi がそれぞれが追加的に責任を分担します。

One of the things I admire about Apple is their plainspokenness, both in advertising and in press releases. Just today I linked to a piece by Derek Thompson for The Atlantic, wherein he makes in the interesting observation that Apple’s quarterly earnings releases contain remarkably fewer words than other large corporations. At first glance, the headline of the press release announcing Forstall’s departure seemed to go against this: “Apple Announces Changes to Increase Collaboration Across Hardware, Software & Services”. That was followed by a subhead: “Jony Ive, Bob Mansfield, Eddy Cue and Craig Federighi Add Responsibilities to Their Roles”.

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お荷物になった Forstall

もう少しこの点を考えてみよう。私が聞いた Forstall の社内での評判と考え合わせると、このヘッドラインは遠回しながらはっきりとありのままの事実を伝えていると思う。すなわち Forstall はアップル社内の共同作業にとって障害となっていたのだ。彼は会社を辞め、その権限は Ive、Mansfield、Cue および Federighi の4人によって分割分担されることになった。

Thinking about it some more, though, and considering what I know about Forstall’s reputation within the company, I think that headline, euphemistic though it is, tells the plain truth: Forstall was an obstacle to collaboration within the company. Now he’s gone, and his responsibilities are being divided between four men who foster collaboration: Ive, Mansfield, Cue, and Federighi.

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後を分担する4人

Federighi は Forstall 同様 NeXT 時代まで遡る。2009 年にアップルに復帰してから急速にピラミッドの梯子を駆け上った。Mansfield にとって今年はとても奇妙な1年だった。5か月前退職しようとしたが、一旦退職をやめ、今やすべてのワイヤレスおよびセミコンダクターエンジニア部門を含む新しい「技術」グループの担当となった。Maps については Eddy Cue をおいて適当な人間がいるだろうか。彼は MobileMe の大失敗を引き受け、「完全とはいえないまでもかなりよく、かつ着実に進化し続ける」iCloud に変えたのだ。

Federighi, like Forstall, dates back to NeXT, and has moved up the ladder quickly after returning to Apple in 2009. Mansfield has had a curious year — five months ago he was retiring, then he un-retired, and now he’s taking over a new “Technologies” group encompassing all wireless and semiconductor engineering. Who better to take over Maps than Eddy Cue, the guy who took over the disaster that was MobileMe and turned it into the far-from-perfect-but-pretty-good-overall and steadily-improving iCloud?

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Jony Ive がすべてのデザインを統括する

しかし今日の最大のニュースは Jony Ive に関するものだ。Ive がハードウェアおよびソフトウェアのすべてのプロダクトデザインを統括するということが如何に大きなことであるか、いくら強調しても強調しすぎることはないだろう。去年1年、スティーブ・ジョブズなきアップルで UI デザインの責任を取るのが一体誰なのか、外部の観察者はいぶかしく思ったものだ。その答えがついに出た、それが Jony Ive だ。

But the big news today is about Jony Ive. I don’t think it can be overstated just how big a deal it is that he now oversees all product design, hardware and software. For the last year, outside observers have been left to wonder just where the buck stopped for UI design at post-Jobs Apple. That question has now been answered: Jony Ive.

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スティーブ・ジョブズが好んで出入りした場所のひとつが iPhone 開発のオリジナルチーム[冒頭写真]に属した Forstall のユーザーインターフェイスラボだった。

maclalala2: “《追記》魔法使いの弟子”[次世代 iPad は「The new iPad」]: 09 March 2012

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ジョブズが好きだった場所

Jony Ive のハードウェアデザインラボに出入りして、その全体像を見渡すのを Jobs が好んだことはよく知られている。もう一か所彼が好んだ場所が、その一階上にある Forstall のユーザーインターフェイスラボだった。

It’s well-known that Jobs loved to hang out in Jony Ive’s hardware design lab, looking over hardware. Another favorite spot was the user interface lab run by Forstall, located a floor above.

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Tim Cook の謝罪にまで発展した iOS 6「マップス」騒動の背後で、「ミニ・スティーブ」排除の動きが進行していたということか・・・

着々と Tim Cook 体制の構築が始まっているということだろう。

それにしても「Human Interface」ということばは懐かしい。これこそマックと他の PC を分けるものだった。

Jony Ive が統括する「Next Big Thing」とは何だろうか・・・

★ →[原文を見る:Original Text

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[アップルに対する Braun の影響をどう見るか:image

裁判に勝ったアップルに対して、アップルだって Braun のマネじゃないかという議論がある。

Scenarios and Strategy: “Prior Art…“: 05 September 2012

John Gruber の反論が興味深い。これは「敬意」と「盗用」の違いだと・・・

Daring Fireball: “Homage vs. Rip-Off” by John Gruber: 05 September 2012

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偽善的アップル

アップル製品とかつての Braun 製品を並べて比較することが流行っている。アップルは偽善的企業だ — サムスンがアップルのザインを盗んだと非難し裁判を起こす一方で、アップル自身は明らかに Braun から繰り返し盗んでいるではないかというのだ。

This comparison between a bunch of modern Apple devices and older products from Braun is making the rounds, the idea being that Apple is a corporate hypocrite for decrying and suing the pants off Samsung for ripping off Apple’s designs when it’s clear that Apple itself has repeatedly ripped off Braun.

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「敬意」と「盗用」の違い

これは「敬意」(homage)と「盗用」(rip-off)の主観的相違だ。誰かのマネをするのは敬意を払うことで、誰かにマネされたら盗用されたのだというのは古いジョークだが、私の考えでは、これは何か新しいものを造り出したいというインスピレーションを得ることと、マネをしてひたすら模倣製品を作ろうとすることの違いだと思う。これこそ偉大なアーチストは盗み、悪いアーチストはマネることの違いなのだ。アップル製品は、比較されたブラウン製品とは異なるカテゴリーのものであり、時間的にもその間数十年が経っている。しかしインスピレーションを受けたことは否定しようがない。Jony Ive 自身が影響を受けたことを直ちに認めている。自分は以前 iPhone 4 のレビューでこう書いた。

This is the subjective line between homage and rip-off. The old joke is that homage is when you copy someone else; a rip-off is when someone else copies you. But to me, it’s about the difference between drawing inspiration to create something new, versus slavishly copying to create something derivative. That’s the difference between great artists stealing and bad artists copying. Apple’s products are in different categories than the corresponding Braun devices, and are separated by decades. But there’s no denying the inspiration. Jony Ive himself has readily acknowledged the influence. In my iPhone 4 review, I wrote:

仕上がり具合(build quality)は全体的に信じられないほど優れている。iPhone 4 は、高価な芸術品のように、見かけも手触りも美しい。まるで Dieter Rams へのラブレターのようだ。

The overall build quality seems impossibly good. The iPhone 4 is beautiful to behold and feels like a valuable artifact. It’s like a love letter to Dieter Rams.

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Dieter Rams はどう受け取ったか

Rams 自身アップルの作品に利用されたのではなく、褒められて光栄に思っている(flattered)ようだ。2011 年の The Telegraph 紙に彼はこう書いている。

And Rams himself seems flattered by Apple’s work, not taken advantage of. Writing for The Telegraph in 2011:

私はいつもアップル製品と — そして自分の作品に対して Jony Ive が語った丁重なことばを、自分に対する賛辞(compliment)だと受け止めてきた。優れたデザインの力を真に理解し、自社の製品やビジネスに活かしている企業は間違いなく限られている。

I have always regarded Apple products — and the kind words Jony Ive has said about me and my work — as a compliment. Without doubt there are few companies in the world that genuinely understand and practise the power of good design in their products and their businesses.

Gary Hustwit のドキュメンタリー Objectified で、アップルについて Rams が述べたことばにも明らかだ。

Or see Rams’s remarks on Apple in Gary Hustwit’s Objectified documentary.

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果たしてひとりでもいるか

サムスンにマネされたことで光栄に感じるアップルのデザイナーはひとりもいないと思う。また逆に、自らの作品をアップルに対する敬意と感じるサムスンのデザイナーもひとりもいないと思う。

I very much doubt there is a single designer at Apple who has felt flattered by Samsung. And, on the flip side, I doubt there is a single designer at Samsung who sees their work as homage to Apple.

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ここには裁判で争われたことの本質的意味がある・・・

★ →[原文を見る:Original Text

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[証言台に立った Christopher Stringer:image

サムスン対アップルの裁判が興味深い展開になっている。

これまでベールに隠されていたアップルのデザインプロセスに光が当たりはじめたのだ。

Reuters: “Apple designer: iPhone crafters are ‘maniacal’” by Poornima Gupta and Dan Levine: 31 Jul 2012

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マニアックなデザイナーたち

アップルの有名なインダストリアルデザインチームは世界中から集められた16人の「マニアックな」連中で構成されている。ほとんどの時間を彼らはキッチンテーブルの周りでブレインストーミングをして過ごす。

(Reuters) – Apple Inc’s celebrated industrial design team is a group of around 16 “maniacal” individuals from all over the world who spend a lot of time brainstorming around a kitchen table.

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裁判で垣間見えたもの

火曜日の裁判によって、世界で最も価値の高いテクノ企業の、これまでひた隠しにされていたアップル内部のハードウェアデザインプロセスが珍しくも垣間見えてきた。世界で最も有名なコンシューマーエレクトロニクス製品のいくつかのデザインプロセスについて・・・

The world’s most valuable technology corporation on Tuesday allowed a rare glimpse into a zealously guarded internal hardware design process that has produced some of the world’s most celebrated consumer electronics.

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最初の証人 Christopher Stringer

注目を集めているサムスンに対する米特許権侵害裁判が今週始まったが、最初に証言台に立ったのは17歳の17年来の[thanks N Okuda]アップルベテランデザイナー Christopher Stringer だ。

In a high-profile U.S. patent infringement trial against Samsung Electronics Co Ltd that began this week, it called 17-year Apple design veteran Christopher Stringer as its first witness.

Stringer はその隅々までデザイナー風に見えた — 肩まで伸びた髪、ごま塩のヒゲ、オフホワイトの上着に細身のブラックタイ・・・

Stringer looked every inch the designer with his shoulder-length hair, salt-and-pepper beard, wearing an off-white suit with a narrow black tie.

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未だ存在しない製品を想像する

「未だ存在しない製品を想像して、それに生命を与えるのが我々の役割だ」と彼は陪審員に語った。

“Our role is to imagine products that don’t exist and guide them to life,” he told the jury.

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独創的なアップル製品

アップル製品、中でも独創性に富んだ iPhone は、業界で高く評価されている。スマートフォン業界に革命をもたらした iPhone は、前衛的なサンフランシスコミュージアムで展示されていることで有名だ。

Apple’s products — particularly the seminal iPhone — are held in high regard throughout the industry. The gadget that revolutionized the smartphone industry is prominently displayed in the avant-garde San Francisco Museum of Modern Art.

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アップル製品の背後にいるデザイナー集団

韓国のライバルが iPhone や iPad のデザインおよび機能を盗用したとアップルは非難している。これらのデザインや機能はクリエイターグールーの Jonathan Ive と彼に付き従うデザイナーたちに負うものだ。彼らは10年以上にわたって英国、オーストラリア、米国、日本、ドイツから集められたデザイナー集団だ。

The company, which is accusing its South Korean arch-foe of stealing iPhone and iPad design and features, owes a debt to creative guru Jonathan Ive and his cadre of designers assembled from Britain, Australia, the United States, Japan, Germany over more than a decade.

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そこがいちばん落ち着けるから

アップルの15〜16名のインダストリアルデザイナーたちは、英国生まれで最近爵位を受けた Ive に率いられ、アップル全製品の仕事をし、毎週ほとんどの時間をその議論をして過ごす。それもほとんどはキッチンテーブルの周りで・・・

Stringer said Apple’s group of 15 to 16 industrial designers — headed by the British-born and recently knighted Ive — work on all of the company’s products and dedicate time every week to discuss them, mostly at the kitchen table.

グループにとってそこが「いちばん落ち着ける」からだと Stringer はいう。

That’s where the group is “most comfortable,” he said.

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大きな音楽をかけながら

ビジネスウィークが 2006 年に描いた Ive 像によると、クパティーノ本社の広い、オープンスペースのスタジオで、巨大な音響システムで大きな音楽をかけながら、Ive のチームは仕事をするのだという。入室できるのはごく限られた社員だけだ。 

Ive’s team leads works out of a large, open studio on Apple’s campus in Cupertino, California, with music blaring through a giant sound system and access strictly limited to a small portion of employees, according to a 2006 profile of Ive in Business Week.

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とてもマニアックな連中だ

この15〜20年の間、チームのほとんどのメンバーは並んで仕事をしてきたと Stringer はいう。彼自身、自分名義の数百のデザイン特許を持っている。

Most of the team have worked side-by-side for 15 to 20 years, said Stringer, who has “hundreds” of design patents to his name.

「我々はとても長い時間を一緒に過ごす」と Stringer はいう。「自分たちはとてもマニアックな連中だ。細部にこだわるのだ。」

“We have been together for an awfully long time,” Stringer said. “We are a pretty maniacal group of people. We obsess over details.”

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Stringer の仕事

何年にもわたってこのチームは、美的アッピールを機能に持たせることで名声を得てきた。Stringer はオリジナル iPhone — 社内コード名 M-68 — やモバイル製品のほとんどの仕事をしてきた。

Over the years, the team earned a reputation for blending the aesthetically appealing with the functional. Stringer worked on the original iPhone — internally codenamed M-68 — and almost all of Apple’s mobile products.

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ブレインストーミング

ブレインストーミングの結果デザインのアイデアが固まると、デザインチームはこのアイデアをスケッチし、CAD で製図する。

Once a product design idea is solidified through a brainstorming session, the design team sketches those ideas and models it through a Computer Aided Design process.

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直線的プロセスは辿らない

このデザインチームは、アイデアからスケッチへ、そしてモデル、それから技術的デモへという直線的プロセスは辿らないのだと Stringer はいう。出来上がったコンセプトも、よりよいアイデアが出てくればスクラップになる。

The design team doesn’t follow a linear creative process from idea to sketch, model and then to engineered demo, Stringer said. Developed concepts will be scrapped if a better idea comes along, he said.

「我々は常に疑い、問題を投げかけるのだ。」

“We are always doubting. We are always questioning.”

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製造工程の問題

Stringer はオリジナル iPhone の製造工程上の問題点についてもいくつか触れた。如何にして固いスティール枠ぴったりにガラスをはめるか、ガラスにどうやって穴を開けるかなどという問題だ。

Stringer listed some of the manufacturing problems for the original iPhone, from putting glass in close proximity to hardened steel to cutting holes in the glass.

「我々のことをクレージーだとみんな思っていた」と彼はいう。

“People thought we were crazy,” he said.

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これまでひた隠しにされてきたアップルのデザインの現場が、裁判の場で明らかなるという異例の展開になってきている。

Philip Schiller も証言に立つというし[続きはこちら]、アップルのお偉方も数多く登場しそうだ。

なんだか目の離せない展開になってきた・・・

★ →[原文を見る:Original Text

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