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Update》iPad のゾンビが増えたので

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[あなたにピッタリの iPad は?:Quartz

アップルの iPad/iMac/Yosemite イベントを見た Dan Frommer の感想がオモシロい・・・

Apple has lost the plot on simplicity | Quartz

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シンプルさ

アップルに復帰したスティーブ・ジョブズが広がり過ぎた製品群に大鉈をふるったのは有名だ。以来アップル製品はシンプルに保たれてきた。機能であれ価格であれ、アップルの製品が重複するのは稀なことだった。

When Steve Jobs returned to Apple, he famously pared down the company’s sprawling product line. Since then, Apple has done a pretty good job keeping things simple. It’s rare for two Apple products to overlap much, whether in utility or price.

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あなたにピッタリの iPad は?

しかし今回アップルが発表した iPad のラインアップはどうか — 何たる変化だ! 今やモデル数は5つ、それぞれ2つないし3つのカラーバリエーションがある。うち2つは、ネットワーク機能とストレージの組み合わせが6つもある。プロセッサやカメラ、センサーなどのちょっとした違いは除いての話だ。「完全な比較チャート」に至っては目まいがするほどだ。

But take a look at Apple’s current iPad lineup, which it unveiled today. What a change! It now offers five different iPad models, in two or three colors each, with two to six different configurations of networking features and storage space. Not to mention their subtle differences in processor, camera, and sensors. The “full comparison chart” is dizzying.

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複雑になりすぎた

しかし必要以上に複雑化したのではないか。

But it seems more complex than it needs to be.

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宝飾品でもある Apple Watch とは違う

もちろんアップルが来年 Apple Watch の発売を開始すればもっと複雑な組み合わせになるだろう。2つのサイズ、贅沢品のレベルは3つ、バンドの組み合わせは無数というように。宝飾品ならパーソナルにカスタマイズするのも意味があるかもしれない。しかしタブレットの場合は果たしてそうか・・・

Of course, you can expect an even more elaborate array of options when Apple starts selling its Watch next year—two sizes, three levels of luxury, and endless bands. But personalized customization makes sense for a piece of jewelry. For a tablet, perhaps less so.

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数撃ちゃ当たる・・・

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《Update》iPad のゾンビが増えたので(10月17日)

アップルが古い iPad を売り続けているので開発者が苦慮しているという Allen Pike の指摘が興味深い。「iPad のゾンビ」が増えたので、と。

The iPad zombie | Allen Pike

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未だに売られるオリジナル iPad mini

アップルは未だにオリジナル iPad mini を販売している。今日の発表でも販売を継続するだけでなく、価格を 249 ドルに引き下げて最安値の iPad にするという。現状のママの iPad ラインアップを来年秋まで残すというこれまでのやり方を踏襲するなら、iPad 2 の内部部品の寿命は 4.5年ということになる。

Apple still sells the original iPad mini. Today, they announced that not only would they continue to sell it, but cut the price to $249, making it the cheapest iPad ever. If they follow their usual pattern of leaving the iPad line as-is until next fall, the iPad 2’s internals will live on for 4.5 years.

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古いデバイスのサポート

2011 年に iPad 2[512MB の RAM、Retina ディスプレイではない]が登場したとき A5 CPU は素晴らしいものだった。しかし今ではこれらのスペックはモバイルデバイスの可能性を限界まで広げようとするアプリの開発者にとってストレスの溜まるものだ。更に悪いことにユーザーは iPhone ほど iPad を買い換えない。だから長期間にわたって古い iPad が使い続けられることになる。A5 のサポートを続ける一方で iPhone 6S[Thanks: ダニ]の A9 CPU に対応しようとするのはなかなか厳しい。

In 2011, the iPad 2’s 512MB of RAM, non-Retina display, and A5 CPU were impressive. Today, these specifications are frustating for app developers trying to push the boundaries of what mobile devices can do. Worse, customers replace their iPads more slowly than they do their phones, so these old iPads will be in regular use for a very long time. Maintaining support for the A5 while simultaneously trying to take advantage of the iPhone 6S’ A9 CPU is going to hurt.

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開発者にできること

これら古いデバイスのサポートを辞めたいと思う開発者が唯一できることは、古いデバイスが動かなくなる iOS のバージョンが出ることをひたすら乞い願うことだけだ。しかし残念ながらアップルは iOS 9 になっても A5 のサポートを継続するだろう。そうなれば我々開発者が古い iPad mini や iPod touch のサポートを打ち切る手だてはないことになる。iOS 10 が広く普及するまで、多分 2017 年初頭までは・・・

The only thing we can do as developers to disavow support for these devices is require a version of iOS that won’t run on them. Unfortunately, Apple will surely continue support for the A5 in iOS 9. If they do so, we won’t have a mechanism to cut off support for these old iPads mini and iPods touch until iOS 10 has reached wide adoption, likely in early 2017.

2017 年までずっとだ。

2017.

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古いデバイスの販売継続をどう見るか、デバイスの数が増えてシンプルでなくなったと考えるかどうかは、どの立場でモノを見るかにもよるかもしれない・・・

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safari_ios7

[新しい iOS 7 Safari]

iPhone を iOS 7 にアップデートしてしばらく経つ。

筆者の iPhone はもっぱらネットサーフィン専用だ。

お気に入りのサイトを巡っておもしろそうな記事を見つけると、広告その他をリーダーで削ぎ取って本文だけにして、それを VoiceOver で読み上げさせる。

safari_reader

[リーダーを使って本文だけにする]

それ以外の使い方はほとんどしない。

そんな特殊なユーザーが iOS 7 を使ってみた感想をまとめてみた。 (プロによる詳しいレビューはこちらをご覧ください。)

《ご注意》視力の弱ったユーザーという特殊な視点からの感想なので、「新 iPhone 乗り換え顛末記」と同じく独断と偏見に満ちていることにご注意ください。

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格段に進歩した VoiceOver

すぐ気づくのが、VoiceOver の声が自然に近くなって、格段に聞きやすくなったことだ。

圧縮ボイスを使うと、尚更この点が実感できる。

compressed_voice

[音質を上げるには圧縮ボイスを使う]

英語はこれまでも十分に聞きやすかったが、iOS 7 ではもっとよくなっている。

奇妙な「読み違え」で失笑かうことしばしばだった日本語も、iOS 7 ではほとんど問題なく聞けるようになった。(個人を「こひと」などと読む一部変換不足はあるが・・・)

古い iPhone 4 でもそのまま上質の VoiceOver の恩恵に与れるのはたいへん有難い。

筆者にとってはこれだけでも iOS 7 にアップデートした価値が十分にある。

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非常に見にくいインターフェイス

こんな素晴らしい進歩がある一方で、弱視者という立場からすると不満な点がいくつかある。

初めて iOS 7 のロゴを見て以来懸念していた不安が的中した感じだ。

例えば Safari のコントロールバーのアイコンや細身のフォントは、目の不自由な者にとって非常に見にくい。

さらに白地に薄い灰色というコントラストは判別することすら困難だ。

筆者の場合、何も区別がつかず見えないといった方が正確かもしれない。

位置を覚えて、だいたいこの辺と思われるところをカンでタッチする。

この Safari のコントロールバーは新しいデザインの失敗ではないかと思う。

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[OS X のメディアプレーヤ]

せめてコントロールバーの部分だけでも、OS X のメディアプレーヤのように白黒反転させてくれればよかったのに、視認性という点で大きく後退したのは残念なことだ。

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文字を太く、コントラストを上げる

accessibility

[文字を太く、コントラストを上げる]

iOS 7 にアップデートして最初にやったことは、文字を太くし、コントラストを上げることだった。

しかしそれでもなお Safari のコントロールバーは筆者の目ではほとんど判別できない。

ios7_keyboard

[見にくいキーボード]

キーボードについても同じことがいえ、iOS 6 に比べ視認性は遥かに落ちる。

上の画面は John Gruber たちの「Vesper」の画面だが、コントロールバーを反転させるだけでその視認性が格段に向上することが分かる。

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iOS 7 は縦長 iPhone 5/5C/5S のためのもの

アップデートした最初の印象は、iOS 7 って画面が細長いデザインの iPhone 5/5C/5S のためのものなのだなあということだった。

今後とも iOS 7 のメリットを十分享受するためには、最低でも iPhone 5 以上でないといけないように思える。

これまでの(自分としてはたいへん気に入っていた)iPhone 4 と比較するとその印象がいっそう際立つ。

ダウンロード当初では画面が縦向きにロックされているのもそのためではないかという気がする。

portrait

[縦向きロックの解除はコントロールセンターで行なう]

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[ブックマークへの保存が非常に見にくい]

ブラウザにとって「ブックマークへの保存」や「リーディングリストへの追加」は欠かせない機能だ。しかしそのための画面がこれまた非常に見にくい。

Safari にとって欠かせない機能がこんなあしらいを受けているのは悲しい。

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ネットを見渡していると、多くのひとが「アクセシビリティ」を使って文字を太く、コントラストを上げていることに気づく。

本来障害者のためのアクセシビリティだったハズなのに、それを一般のひとが使わざるを得ない状況は皮肉なことだと思う。

今後 iOS 7 がアップデートされる過程で、Safari のコントロールバーや iOS 7 のキーボードが見やすいものになることを是非とも望みたい・・・

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《追記》スプリット・タップがうまくいかない

iPhone 4 を iPhone 5 に乗り換えて以来、なるべく AssistiveTouch を使うようにしている。またホームボタンがおかしくなっては敵わないからだ。

ところが VoiceOver を起動するトリプルクリックが AssistiveTouch ではなかなかうまくいかない。

オンスクリーンホームボタンを押さえたまま、他の指で画面上をタップする「スプリット・タップ」で Siri が起動してしまうのだ。

シングルタップでも、ダブルタップでも、トリプルタップでも関係なく Siri が起動してしまう。

VoiceOver を起動させるにはどうしたらいいだろうか・・・

ホームボタンの具合が悪くなったのも、トリプルクリックを多用しすぎたせいだと思われるので、なんとか AssistiveTouch でトリプルクリックを代用できる方法が知りたい。

また読者のアドバイスをお願いしたい・・・

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iphone5c

iPhone 5C

John Gruber や MG Siegler に続いて Marco Arment の感想もご紹介。

Marco.org: “Yesterday’s iPhones” by Marco Arment: 11 September 2013

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サプライズの要素がなくなった

iPhone にサプライズをもたらすのはもはやむずかしくなった。サプライチェーンが膨大になりすぎて、何か月も前から部品のリークが始まる。アップルがイベントで発表するころには、リークされた部品を使って組み立てられた完成品までウワサ系サイトで見れるのだ。

It’s hard for Apple to surprise us with iPhones anymore. The supply chain has grown so large that parts start to leak months in advance, and by the time Apple holds an event to reveal them, we’ve already seen fully-assembled models on rumor sites.

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分かっていたこと、分からなかったこと

昨日のイベントが始まる前に 5C についてすっかり分かったと思っていた。低価格帯マーケットに参入するため、iPhone 5 を明るいカラー、プラスチック、チープにしたものだと。確かにハードウェア(たいしてハードではなかった)については正確だった。しかしこの製品の位置付けについてはみんな間違っていた。

Before yesterday’s event, we thought we had the 5C all figured out: a brightly colored, plastic, cheap iPhone 5 revision to push for marketshare in lower-priced markets. And while we were correct on the hardware (which wasn’t hard), we were all proven wrong on the purpose of this device.

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新たなメインモデル 5C

iPhone 5C はローエンドモデルではなかった。新しいメインの iPhone だった。さらに宣伝攻勢をかけてマーケティングできるもの、予約注文を受け付けられるものだ。これこそ新しい iPhone なのだ。顧客やプレスで繰り返し見られたように、「新しい」という点に関する限り外側の新しいデザインだけが問題なのだ。

The iPhone 5C isn’t the new low-end model: it’s the new mainstream iPhone. It’s the one Apple’s promoting more, marketing more, and making available for preorder. This is the new iPhone, and as customers and the press have repeatedly shown, a new external design is all that really matters when defining “new”.

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ハイエンドの 5S

5S は iPhone ラインアップにおける Retina MacBook Pro なのだ。多くのひとが買うだろう。しかしベストセラーにはならないし、それをアップルも望んではいない。

The 5S is theof the iPhone lineup. Many of us will buy them, but they won’t be the best-selling model, and Apple doesn’t want them to be.

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大衆市場向けのダウングレード

アップルは意図的に旗艦製品を大衆市場向けにダウングレード[downmarket:低所得者向けに安っぽい製品を出す]した。これまでの旗艦製品があまりに優れていたため何年もセールスの機会を失ったからだ。契約フォンに 200 ドル以上を望まない層、ハイエンドフォンは必要ないと考える層、自分のライフスタイルにはこの iPhone が脆弱だと考える層のことだ。

Apple’s intentionally pushing their flagship product downmarket. They’ve lost a lot of sales over the years because the iPhone was too good: people who didn’t want to spend $200 and up for a contract phone, people who thought they didn’t need a high-end phone, people who thought the iPhone was too fragile for their lifestyle.

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今後の展開を見守る

新しい 5C も iOS 7 もさらにカジュアルで、値段は 100 ドルも安い。アップルの言わんとするところは明確だ。これがみんなのための電話なのだ。そうなるかどうかは今後の展開を見守る必要がある。

The new 5C, and iOS 7, looks more casual and costs $100 less. The message is clear: this is a phone for everyone. Whether that holds up remains to be seen.

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大衆化戦略の疑問点

たしかに 5C はしっかりした製品のようだ。きっとたくさん売れるだろう。しかし自分としてはこの戦略にはいくつか疑問を感じる。とくに大きなスクリーンの iPhone を出さないのは間違いだと思う。また低価格帯マーケットを対象としないことも将来のマーケットシェアにとってまずい判断だと思う。それに 5C は安くはないので、キャリアの奨励金を減らし、強力な販売促進をかけさせるには十分なインセンティブがないと思う。それはメーカーとキャリアが長年にわたりアンドロイドでやってきた強力な成長戦略だった・・・

While the 5C looks solid and they’re going to sell an assload of them, I’m skeptical of some parts of this strategy: in particular, I think not making a larger-screened iPhone yet is a mistake. Not addressing the lower-cost market might also prove to be a poor investment in future marketshare. And the 5C doesn’t seem cheap enough to take a smaller subsidy and develop strong carrier-retail incentives, a strong growth strategy employed by manufacturers and carriers for Android phones for years.

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最大のサプライズ

昨日の iPhone イベントの最大のサプライズはサプライズがなかったことだ。自分の場合リークされた部品を見て期待値が低くなっていたのだとしても・・・

The biggest surprise at yesterday’s iPhone event was how unsurprising it was, even relative to my own low surprise-expectations having seen the leaked parts.

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以前ほどでは・・・

もちろん 5S はスバラしい。手に入れるのが待ちきれない。しかしそれも以前ほどではなくなっている・・・

(Of course, the 5S looks awesome and I can’t wait to get one. But that doesn’t matter as much as it used to.)

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たしかに Marco Arment のいうように、アップル製品に対する期待値はだいぶ下がってきた気がする・・・

★ →[原文を見る:Original Text

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追記:「5c」および「5s」の表記について

なお Marco Arment は「5c」および「5s」の表記についても触れている。

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「5c・5s」ではなく「5C・5S」

自分はしばらくは “5c” や “5s” ではなく “5C” および “5S” としておくつもりだ。“3G S” のときのようにアップルがやり方を変えるかどうか1〜2週間は様子を見てみたい。

I’m going to stick with “5C” and “5S” instead of “5c” and “5s” for a week or two to see if Apple relents, like they did after a few days with “3G S”.

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たしかに “3G S” のときはあまり時をおかずして “3GS” になった。

ちなみに「5C・5S」派は John GruberJim DalrympleHorace Dediu、Marco Arment など。MG Siegler は「5c・5s」派だ。

筆者個人としては大文字の方が好きだ。

それに、いつも使っている VoiceOver で iPhone 5s の “s” は複数の “s” になってしまうこともある。

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iPhone 5C を紹介する Jony Ive

新しい iPhone がプラスチック製になるというウワサを聞いたとき、これは間違いなく中国やインドを対象とした廉価版モデルだと思い込んでしまった。

今年初めての新製品発表となる9月10日のアップルキーノートを見て、中国向けでもなく廉価版でもないと分かってだいぶガッカリした。

しかしなぜアップルが売れ筋の iPhone 5 の席を奪ってまでも iPhone 5C にしたのか、キーノートを見てもなかなかピンとこない。

プラスチック製であることにジョニー・アイブが 5C の紹介ビデオで “unapologetically plastic”[unapologetically:悪びれずに、弁解なしに 、意図的に]ということばを使ったこともなんとなく引っかかった。

なるほどと疑問が氷解する思いがしたのは MG Siegler の感想を読んだときだった・・・

・TechCrunch: “Forget “Cheap”, The iPhone 5c Is Clearly The iPhone Jony Ive Wanted For iOS 7” by MG Siegler: 10 Sepbtember 2013
・TechCrunch Japan: “iPhone 5cは「廉価版」にあらず。Jony IveがiOS 7搭載用としての理想を追求したデバイスだ“: 12 Sepbtember 2013[Maeda, H 訳]

[以下、Maeda, H 氏の日本語訳がたいへん分かりやすいのでそのまま使わせていただく。]

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iPhone 5C にはジョニー・アイブの思いがある

新iPhoneの発表イベントを見て、さらにiPhone 5cのビデオを見てみれば、AppleがiPhone 5cに込めた思いを理解できるはずだ。その「思い」とは、すなわちJony Iveによるものだ。[Maeda, H 訳]

After sitting through Apple’s unveiling today and more importantly, watching the product videos, it seems decidedly more clear to me why Apple actually made the iPhone 5c. I think it comes down to the star of those videos: Jony Ive.

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古いデザインのままの iPhone 5S

しかしiPhone 5sはiPhone 5とほぼ同じデザインを踏襲している。すなわち、Iveがハードウェアのみに関わり、ソフトウェアのデザイン面に関わるようになる前に生み出されたものであるのだ。[Maeda, H 訳]

[…] But remember that it is largely the same design as the iPhone 5, a device dreamed up by Ive before he was in charge of the design of software for Apple as well as their hardware.

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ジョニー・アイブが思うがままにデザインしたのが 5C

つまり、IveがiPhone 5を生み出す時点からiOSのデザインに関わっていたのなら、きっとiPhone 5をこのようにデザインしただろうというものが、まさにiPhone 5cであると思うのだ。昨年冬の組織改編から、より広い範囲でのデザインを担当するようになり、それでIveは思うままのデザインを実現してきたのではないだろうか。[Maeda, H 訳]

In other words, I view the iPhone 5c as the iPhone 5 that Ive would have built had he been in charge of iOS design at the time of its creation. And thanks to the executive shake up last winter, I believe he now got to do just that.

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初代 iMac を思い出す

今年の夏、WWDCにてiOS 7がはじめてお目見えしたとき、そのカラフルなパレットUIに皆が驚いたものだった。しかし、長くApple製品を使っている人(あるいは長くAppleおよびIveに注目している人)は、初代iMacを思い出し、確かにこれもAppleないしIveのやり方だと納得したのだった。13種類のカラーバリエーションを用意して、Apple再生に大いに役立った。まさにカラーこそAppleのウリとなっていたのだ。[Maeda, H 訳]

When iOS 7 was first unveiled this summer at WWDC, many were shocked at the colorful new palette. But longtime Apple observers will recall that this is actually nothing new for Apple and Ive. The original iMac, the product which rebooted Apple, came in thirteen very colorful variations. In fact, that was a key selling point.

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思いの丈を詰め込んだ

Iveは、自分でデザインしたソフトウェアの入れ物としてのハードウェアをデザインし、iPhone 5にとってかわるiPhone 5cに自分の思いのたけを詰め込んだのだ。[Maeda, H 訳]

[…] Ive wanted to try his hand at designing a phone to perfectly envelope his software and he got his wish.

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ジョニー・アイブの iPhone

iPhone 5cは「Jony IveのiPhone」とでも言うべきデバイスだ。色彩豊かで、そして美しく、何らかの代替物としてではなく、プラスチックの魅力を前面に押し出したデバイスだと言える。

This is Jony Ive’s iPhone. It’s his return to colors and “beautifully, unapologetically plastic.”

「ハードウェアとソフトウェアがお互いに高め合ってひとつのデバイスとして結晶しているのです」。[Maeda, H 訳]

“It’s the vivid realization of hardware and software together in one device.”

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スティーブ・ジョブズ復帰後のアップルを救ったあのカラフルな iMac をデザインしたのは他ならぬジョニー・アイブだった。

iPhone 5C が実際に店頭に並んだとき、その思いは消費者に伝わるだろうか・・・

★ →[Maeda, H 訳:Translation

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