Google+ が実名使用にこだわって大量のアカウントを削除したため大騒ぎになった。
Robert Scoble は、Vic Gundotra[グーグルソーシャル部門担当上級副社長、マイクロソフト時代 Scoble の元上司]とやりとりで、次のように説明された[日本語]という。
・本名使用を義務づけていることはポジティブな雰囲気を作り出すためだと説明し、「レストランがシャツを着用していない人の入店を認めないのと同じことだ」と述べた。[CNET Japan 訳]
・Google+が本名使用を推奨する目的は、実際の名前や正式名にこだわっているのではなく、「一般名称の使用を義務づけて、奇妙な方法で自分の名前を綴る人々を排除することが目的だ。例えば、上下逆さまの文字や『god』のように明らかな偽名を使う人々だ」と説明した。[CNET Japan 訳]
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一方、なぜグーグルが実名を使わせようとするのか、Dave Winer がズバリ答えている。
Scripting News: “Why Google cares if you use your real name” by Dave Winer: 25 July 2011
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グーグルがユーザーの実名を欲しがっているとしたら、それは単純にビジネス上の理由からだ。ユーザーのアカウントをグーグルのパートナー(銀行、小売店、スーパーマーケット、病院、航空会社など)からの購買行動と照合させることが可能になるからだ。グーグルのモバイル OS を使用している携帯電話の使用状況と照合させ、商売にすぐ使える形でユーザーの ID を提供し、そしてユーザーがインターネットで何をしているのかという(偽名で曇らされることのない)情報を彼らに提供するためなのだ。
There’s a very simple business reason why Google cares if they have your real name. It means it’s possible to cross-relate your account with your buying behavior with their partners, who might be banks, retailers, supermarkets, hospitals, airlines. To connect with your use of cell phones that might be running their mobile operating system. To provide identity in a commerce-ready way. And to give them information about what you do on the Internet, without obfuscation of pseudonyms.
簡単にいえば、実名の方が偽名より価値があるというわけだ。
Simply put, a real name is worth more than a fake one.
すべてはカネが絡んでいる。グーグルのソーシャルネットワークを使わせたいのも、Mark Zuckerberg のサービスを使わせたくないのもそのせいだ。彼らが求めているのはカネなのだ
That’s really what it’s about, money. That’s why they want you to use their social network, and why they want you to not use Zuck’s. Because they want the money.
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個人情報を商品として売るには、偽名より実名の方がカネになる・・・
★ →[原文を見る:Original Text]