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Benedict Evans の論考がたいへん興味深い・・・

Benedict Evans: “Smartphone market share is not a metric” by Benedict Evans: 28 January 2014

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スマートフォンのマーケットシェアは物差しではない。

Smartphone market share is not a metric

本論は数学に関するものでもないのと同様、テクノロジー業界に関するものでもない。いやあるいはそうかも知れない。まずは3つのチャート。

This isn’t really a post about the tech industry so much as one about maths. Or, perhaps, three charts.

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Screen Shot 2014-01-28 at 8.34.37 pm

[世界のスマートフォン販売台数に占める iPhone のシェア:chart

最初のチャートは、世界のスマートフォン販売台数に占めるアップルのシェア。フラットで、伸び悩み、ハッキリいえば滑り落ちている。そうだろう?

The first shows Apple’s share of global smartphone unit sales. Flat, stagnant and, to be honest, slipping. Right?

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Screen Shot 2014-01-28 at 8.34.47 pm

[世界のモバイルフォーン販売台数に占める iPhone のシェア:chart

ふむふむ。では同じ数字を、こんどは世界のモバイルフォーン販売台数に占める割合で見てみよう。

Hmm. Now look at the same numbers, this time shown as a percentage of global mobile phone unit sales.

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Screen Shot 2014-01-28 at 8.30.22 pm

[iPhone 販売台数(実数):chart

ふむふむ。じゃあ、こんどは販売台数の実数だ。

Hmm. Now, actual unit sales.

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Screen Shot 2014-01-28 at 8.41.20 pm

[世界の Android および iPhone の販売台数(実数):chart

それに Android を加えてみると・・・

Now, let’s add Android to this.

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トヨタの例で考えると

かつてはスマートフォンのマーケットシェアを云々することが有意義で、重要な物差しだったときがあった。そんなときはもう過ぎた。これは米国における日本車の販売台数に占めるトヨタのシェアを語るのと似ている。なにがしかのことを語り、過去には非常に有用だったが、もはやそうではなくなった。

There was a point in time where talking about share of smartphone sales was a meaningful and important metric. That time has passed. It’s rather like talking about Toyota’s share of sales of Japanese cars in the USA: it tells you something, and was very useful in the past, but not any more.

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もはやスマートフォンのシェアだけでは不十分

アップルの将来については多くの問題があり、これらのチャートはそれぞれ異なった事柄について多くのことを — たとえば販売の伸びが明らかに減ってきていることを — 物語っている。しかし「スマートフォンのシェア」というだけではこれらの問題を考える有用な方法にはならないのだ。

There are lots of issues and questions about Apple’s future, and lots of different things going on in those charts, including a clear decline in the growth of sales. But ‘smartphone share’ is not a helpful way to think about those questions.

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日本車に対するトヨタの割合か、全車両に対する割合かという例がよく言い得ている。

たしかに iPhone が発表された時点ではスマートフォンとモバイルフォンは別だったかもしれないが、いずれモバイルフォンはすべてスマートフォンになる。

また先進国市場ではスマートフォンが飽和状態に近づき、新興国市場ではモバイルフォンとの競合関係も考えざるを得なくなってきたとき、比較すべきはどちらだろうか?

さらにはアンドロイドとの競合関係を考えるときに比較すべきはどちらだろうか?

Benedict Evans のチャートはひじょうに明快にその疑問を投げかけてくる・・・

★ →[原文を見る:Original Text

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Update:5つのアプリ開発元が占める》

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[いまや消費大国:image

日本はいまや世界に冠たるモバイルアプリ消費国になった・・・

Quartz: “Japan now spends more on mobile apps than any other country” by Leo Mirani: 11 December 2013

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ios_app_store_&_google_play

[アメリカを超えた日本のアプリ購入:chart

アメリカを超えた日本のアプリ購入

昨年アメリカ人が Google Play やアップルの App Store から購入したアプリは日本人の3割強だった。ところが今年の10月になると、人口1億2千7百万の日本人は人口3億1千万のアメリカ人より約1割も多くのアプリを消費したと、App Annie の調査は述べている。1人当たりでは、日本人はアメリカ人の 2.5 倍も多くアプリを購入している。

Last year, Americans spent about a third more on apps from Google Play and Apple’s App Store than the Japanese. By October this year, Japan’s 127 million people were outspending America’s population of 310 million by about 10%, according to a new report from App Annie, a research firm. Per capita, the Japanese were spending 2.5 times as much on apps as Americans.

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テレビコマーシャルで急増したゲーム

なぜそれほど伸びたのか? 1にゲーム、2にゲーム、3にゲームだ。日本人の昨年購入したゲームは 400% も増えた。30% しか伸びなかったその他アプリの 15 倍も増えた。日本以外の国では、ゲームの購入量はその他のアプリのせいぜい2倍だ。この大きな伸びの大部分は旧来ながらのテレビ広告によるものだ。今年大きくヒットしたゲームはいずれもテレビコマーシャルの放映直後に急増した。

What’s driving this growth? Games, games, and more games. In the past year, Japanese spending on games apps jumped 400% and outpaced spending on all other apps (which grew by 30%) by a factor of 15. By contrast, the rest of the world spends only twice as much on games as other apps. A lot of this growth is driven by good old-fashioned television advertising. The biggest hits of the year all saw spikes in downloads after television commercials began to air.

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[日本のデジタルコンテンツ市場:chart

スマートフォンへの移行

この他にも増加した背景には2つの要因が考えられる。ひとつは日本が遅まきながらスマートフォンへの移行を果たしたことだ。日本のキャリアは、簡単なフィーチャーフォンのデータサービス市場(1999 年に開始された iモードなどのような)を世界に先駆けて開発した。しかしスマートフォンを推進したのは遅かった。それもここ数年で大きく変化した。日本の消費者は長年フィーチャーフォンのダウンロードに対しカネを払ってきたが、スマートフォンに移行するにしたがってその消費慣行も持ち込んだ。

Apart from that, two core factors are behind the growth: the first is Japan’s belated shift to smartphones. Japanese carriers built a world-leading market for data services on simpler feature phones (such as i-mode, launched in 1999), but were slow to start pushing smartphones. That has changed over the past couple of years. Japanese customers have long paid for downloads on their feature phones, and as consumers have shifted over to the new devices, their consumption habits have carried over.

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[iOS App Store に追い付いた Google Play:chart

キャリア課金モデル

もうひとつの要因は、Android デバイスの Google Play オンラインストアでは大手キャリアがキャリア課金モデルを導入していることだ。消費者は Google Play に対してではなく、毎月支払う電話料金の一部としてアプリ料金の支払いができる。グーグルによれば、アプリ開発者の収入はキャリア課金が日本で導入されたあと 14 倍も増えたという。日本の Android ユーザーは、昨年までは他の国と同じく iPhone ユーザーの半分未満しか購入していなかった。今年10月には両者の比は同じになり、日本は Android ユーザーが iPhone ユーザーと同じだけ購入する世界でも唯一の国となった。

The other reason is that the Google Play app store for Android devices operates a carrier-billing model with the biggest operators. This means that consumers can pay for their app downloads as part of their monthly phone bill rather than in the app store itself. According to Google, revenue to app developers jumped almost 14-fold after carrier billing was introduced in Japan. Until last year, Android users in Japan, like their counterparts in the rest of the world, spent less than half as much as iPhone users. By October this year, the two groups were equal, making Japan the only country in the world where Android users spend as much as their iPhone-using brethren.

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課金モデルがアプリの命運を握る・・・

★ →[原文を見る:Original Text

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《Update》5つのアプリ開発元が占める(12月13日)

アメリカを抜いてトップに躍り出た日本は成長の可能性が大きいのかと思いきやそう簡単ではなさそうだ。

AppBank: “アプリの売上高で日本がアメリカを抜く。要因はパズドラとLINEの課金か。” by asyunin: 12 December 2013

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5つのアプリ開発元が占める

App Annie はゲーム分野での売り上げが日本市場の売上増に繋がったと分析。中でも5つのアプリ開発元が占める割合が高いとしています。

その中で一例として挙げられているのが「パズドラ」で有名なガンホー・オンラインと無料通話アプリで有名な LINE です。

いずれもアプリは無料で入手できるため、売上のほとんどはアプリ内課金で購入できる「ゲームのアイテム」「コイン」「スタンプ」などによるものと見られます。

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海外のアプリ開発者が殺到する?

ただ、日本の App Store・Google Play で公開されているゲームアプリは星の数ほどありますが、レポートにもある通り、売上の大半は5つの開発元が占めています。

気になるのは App Annie が発表したレポートの影響力。機械翻訳で日本語表記に対応するアプリが増えるかもしれないことが気掛かりです。

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この夏、幼稚園の孫娘に iPad ゲームをダウンロードしてやったぐらいで、ゲームのことはサッパリ分からない。

高学年の孫娘たちは LINE に夢中で、他のものなど見向きもしない。低学年の孫はこれまた Minecraft のマルチプレイに夢中で、顔も知らない仲間とスカイプで実況中継しながら遊んでいる。

日本市場の躍進に寄与した上位5社のゲームがどんなものか、ゲームアイテムやスタンプへの課金だけなのか — その躍進の理由について日本の事情に詳しい専門家にぜひとも解説してもらいたいものだ。

たしかにトップ5が占拠しているところへさらに海外から参入されるのではたまったものじゃない・・・

★ →[原文を見る:Original Text

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watermelon_truck

[トラックいっぱいのスイカ:image

マーケットシェア神話に関する John Kirk の投稿が刺激的でオモシロい。「アンドロイドのマーケットシェアなんてジョークだろ」と。

Tech.pinions: “Android’s Market Share Is Literally A Joke” by John Kirk: 23 May 2013

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「もっとでっけぇトラック」

2人の農夫がスイカを1個5ドルでトラック一台分買った。そしてマーケットへ出掛け、1個4ドルでそのスイカを全部売った。結局のところ、売ったカネを数えてみたら、最初持ってた分より少ないことに気がついた。

Two farmers bought a truckload of watermelons, paying five dollars apiece for them. Then they drove to the market and sold all their watermelons for four dollars each. After counting their money at the end of the day, they realized that they’d ended up with less money than they’d started with.

「だからいったベ!」とひとりの農夫がもうひとりへいった。「もっとでっけぇトラックでなきゃなんねと。」

“See!” said the one farmer to the other. “I told you we shoulda got a bigger truck.”

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John Kirk の議論はこのジョークに象徴される。

マーケットシェアさえ大きければという議論は、でかいトラックの方がいいという考えと変わらないというワケだ。

でかければいいというマーケットシェア神話は、TechCrunch のこの記事に集約されているという。

TechCrunch: “Android Is Winning” by Matt Burns: 14 August 2012
TechCrunch Japan: “Android、世界のスマートフォン市場のシェア64%―トップの座をゆるぎないものに(Gartner調査)“: 15 August 2012[滑川海彦 訳]

「Android が勝利している」

スマートフォン市場の最新の情報が入ってきた。トップはAndroid、iOSは大きく引き離された2位だった。

世界市場でのAndroidの優位は否定できないものとなった。もっとも熱狂的なAppleファンといえどもiOSが2番手でありAndroidがトップであることを認めざるをえないだろう。

“The latest numbers are in: Android is on top, followed by iOS in a distant second. There is no denying Android’s dominance anymore. There is no way even the most rabid Apple fanboy can deny that iOS is in second place now. Android is winning.”

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マーケットシェア神話を打破するため John Kirk は精緻な議論を展開するのだが、随所で使われる譬えがバツグンにオモシロい。

利益を考えずにマーケットシェアだけを云々するのは「でかいトラック」論と変わらないとして、次のような譬えをする。

野球(フットボール、ホッケー)でいえば

利益を無視してマーケットシェアだけを語るのは、野球でいえば、打数の多いチームの方が得点の多いチームより勝つというのと同じだ。利益を無視してマーケットシェアだけを語るのは、フットボールでいえば、ヤードを稼ぐチームの方が得点を稼ぐチームより勝つというのと同じだ。利益を無視してマーケットシェアだけを語るのは、ホッケーでいえば、シュート数の多いチームの方がシュートを決めるチームより勝つというのと同じだ。

Scoring by market share alone and ignoring profit is like saying that a baseball team won because it had more hits when the other team scored more runs. Scoring by market share alone and ignoring profit is like saying that a football team won because it gained more yards when the other team scored more points. Scoring by market share alone and ignoring profit is like saying that a hockey team won because it had more shots on goal when the other team had more goals.

全体の文脈を考えずにマーケットシェアだけを語るのは、無意味であるだけでなく、誤解を招きやすいという意味でもっと悪い。

Market share without context is not only useless, it is worse than useless because it is likely to be misinterpreted.

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また、利益をぬきにしてマーケットシェアだけを考えるのは無意味だとして、次のような譬えをあげる。

ハンバーガーチェーンだとすると

たとえば、アップルがハンバーガーチェーンだと想像してみよう。マクドナルドやバーガーキング、ウェンディーズを合わせたのよりもっと儲けているが、売れたハンバーガーの数では全体の 5% に過ぎないとする。このアップルがハンバーガー戦争で「負けた」と考えるひとが果たしているだろうか?

Imagine, for example, that Apple were a hamburger chain who made more money than McDonalds, Burger King, and Wendys combined, but only sold 5% of the total hamburgers. Would anyone seriously contend that Apple was “losing” the hamburger wars?

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1% の利益を増やすには

世界的にみると Android の出荷台数は約 70% を占め、利益では 29% を占める。ということは Android メーカーはマーケットシェアを 1% 増やしてもたった 0.41%[0.29/0.70 = 0.414]しか利益を増やせないことを意味する。いいかえれば、平均的 Android メーカーが利益を 1% 増やすには、マーケットシェアを 2.4% は増やさなければならないことになる。

Android accounts for approximately 70% of global smartphone shipments and 29% of global profits. This means that the average Android manufacturer creates just .41% of profit for each point of market share (0.29/0.70 = .414). In other words, the average Android manufacturer needs to capture 2.4 points of market share just to increase their market profit by 1%.

かくも利益率が低いため、Android メーカーは:

・製品の差別化が非常に困難
・マーケットシェアを増やすため利益を犠牲にする(坂道を転げおちるだけ)
・製造過程でスケールメリットを達成できない

Such a low fair share profit index may indicate that Android manufacturers are:
– Having difficulty differentiating their product;
– Sacrificing profits in order to buy market share (the “race to the bottom”);
– Unable to reach economies of scale in the manufacturing process.

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モバイル世界を支配するアップルとサムスン

Ben_Evans_Mobile_Dominance

[Mobile is eating the world:Ben Evans

このチャートをよく見て欲しい。それから私が引用した様々な記事のタイトルをもう一度見直して欲しい。どの記事も Android が勝利し、アップルが敗北しているのは、アップルが上のチャートの緑色の部分(アップルとサムスン以外の部分)を支配していないからと主張する。

Take a good hard look at the chart, above, then go back and re-read the headlines I listed at the start of this article. What each and every one of those headlines is contending is that Android is winning and Apple is losing because Apple doesn’t control the green portion of the chart, above.

緑色の部分から得られる利益なんて取るに足らなぬことを考えれば、そんなマーケットシェアが欲しいなんてまともな人間なら考えるだろうか?

I mean, honest to goodness, take a look at the total units sold compared to the paltry profits obtained from those green sales. Who in their right mind would even WANT that market share?

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成功の方程式

マーケットシェア神話の守護神たちは間違っているだけでなく、真逆のことをいっている。マーケットシェアを低く、利益を高く保つことが武器になるのだ。目指すべきはマーケットシェア当たりの利益率を減少させることなく増加させることだ。利益を犠牲にしてまでマーケットシェアを増やすことは、成功ではなく失敗の方程式なのだ。

Not only do the high priests of market share have it wrong, they have it exactly backwards. The company with the lower market share and the higher profits has all of the leverage. The goal is to INCREASE, not decrease, the ratio of profits to market share. Increasing market share at the cost of profits is a recipe for disaster, not a formula for success.

将来についてはいざ知らず現時点では、一般に流布されているのとは違って、スマートフォン戦争においてアップルはいとも簡単に勝利を収めている。

Apple may or may not do well in the future but right now, and contrary to popular belief, they are winning the smartphone wars and winning them handily.

マーケットシェア当たりの利益率:
 3.12% — アップル
 1.30% — サムスン
 0.41% — その他の Android 全社

RATIO OF PROFITS TO MARKET SHARE
3.12% Apple
1.30% Samsung
0.41% All Android

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ジョークだ

マーケットシェアがライバルと比較する際の最善の方法だと考えるのは、全体の文脈を考えていないので最悪の方法だ。マーケットシェアが必ず成功をもたらすと考えるのは、大きなトラックにすれば必ず大きな利益が得られると考えるようなもので、これって間違いなくジョークだ。

Not only is market share not the best way to evaluate the relative positions of competitors but, without context, it is one of the worst. Assuming that market share will always bring you success is like assuming that a bigger truck will always bring you bigger profits. It’s literally a joke.

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数字の議論となるといまひとつピンとこないのが普通だ。マーケットシェアの議論もそうだ。

そんな中で John Kirk の譬えはバツグンによく分かる。

彼の刺激的発言をキッカケに、興味深いマーケットシェア論が展開されているのがオモシロい・・・

★ →[原文を見る:Original Text

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apple-eats-android

[キャリアにとっては・・・:image

少し前になるが、iPhone をブロードバンドのセールスマンに例えた Horace Dediu の記事がオモシロかった。

asymco: “The job the iPhone is hired to do” by Horace Dediu: 24 January 2013

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iPad の場合

[iPhone]に比べ iPad の場合は価格の浸食(erosion)がはるかに進んでいる。それは、フルサイズの iPad でやれることがほぼこなせる iPad mini を導入したせいだ。小型の mini でも、フルサイズの iPad が対象としているマーケットの仕事を十分こなせる(good enough)といっていいだろう。

Contrast that with the iPad where there is a far more marked erosion. That’s due to the introduction of the mini which is good enough to substitute for the larger version for many of the jobs it’s hired to do. We can safely argue that the iPad is good enough in smaller form factors and addressing larger markets.

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iPhone ではなぜ?

それでは同じ現象が iPhone では起きないのはなぜか? iPhone Nマイナスワン(iPhone n-1:ひとつ前の世代の iPhone)ではなぜ「十分でない」のか? たしかに iPhone 4S では iPhone 5 できることのほぼすべてが出来る。それでもなお消費者が新しい iPhone を買うのはなぜなのか?

But why isn’t this happening to the iPhone? Why isn’t the “good enough”? Surely consumers can do almost the same tasks with an iPhone 4S as they can with the 5. Why are they still buying the new phone?

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キャリアの存在

そのナゾを解くカギは iPhone を買うのが消費者だけではないという事実にある。キャリアもまた iPhone を購入し、値段を付け直して(re-price)販売する。キャリアは iPhone を「雇って」ブロードバンドを売らせるのだ。そしてその仕事を最もよくこなすのが最新の機種だ。iPhone 成長のダイナミズム — そしてアップルそのもの — を理解するためにはこの点が決定的に重要だ。

The clue comes from the fact that the consumer is not the only buyer. It’s operators who buy and re-price the product. They are hiring the product to sell broadband and the newest variant is still the best hire to do that job. This observation is crucial to understanding the growth dynamics of the iPhone and consequently, of Apple itself.

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ブロードバンドのセールスマン

以前述べたことをここでまた繰り返したい。iPhone が「雇われる」最大の目的は、プレミアムネットワークサービスのセールスマンという役割なのだ。料金の高いプレミアムサービスを売るので「コミッション」を稼ぐ。非常にうまく仕事をこなすので、割増料金はとても高い。非常にうまくこなすので、iPhone は大量に購入され、それがまたスケジュールにのっとった効率的な生産を可能にする。

I repeat what I’ve mentioned before: The iPhone is primarily hired as a premium network service salesman. It receives a “commission” for selling a premium service in the form of a premium price. Because it’s so good at it, the premium is quite high. Also because it’s so good, it gets bought in large batches which allow Apple to schedule production efficiently.

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iPhone 成長の大前提

このことを理解することによって初めて iPhone 成長の可能性を評価できるのだ。

This understanding gives us a solid basis from which to evaluate its growth potential.

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ブロードバンド売り込みの優秀なセールスマンが iPhone というワケだ。

優秀なセールスマンには高いコミッションを払う。それが高い iPhone 販売奨励金(iPhone subsidy)になる。

この Horace Dediu の持論は別稿でも繰り返されている。

asymco: “The job the iPhone is hired to do, part II” by Horace Dediu: 23 April 2013

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iPhone 奨励金を負担するワケ

スマートフォン利用についての基本的な考え方とは、スマートフォンの方がより多くのネットワークブラウジングにつながり、それがより多くのネットワーク利用へ、そしてより多くのネットワーク収入へとつながる。そして最終的にはネットワーク投資へつながるというものだ。ネットワークブラウジングが増加しないのなら、キャリアにとってインフラ投資をしようとする意欲は遥かに少なくなる。ネットワーク利用が収益をもたらすからこそ、キャリアは iPhone を品揃えに加え、販売奨励金を負担し(subsidize)、そして宣伝するというのが私の仮説だ。このつながりの強さ(resilience)は今でも変わらない。

The presumption behind smartphone usage is that it leads to more browsing which leads to more network usage which in turn, leads to more network revenues and, finally, more network investment. If there is no additional browsing then there is a far smaller economic incentive to network operators to invest in infrastructure. It is this link between usage and revenues which I hypothesize drives operators to carry, subsidize and promote the iPhone. And the resilience of this link indicates that it still works.

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iOS と Android の質的な違い

Android ユーザーの消費するデータ量が少ないというつもりなない。シェアの数字なんて結局は相対的なものだから。そうではなく Android のネットワーク使用はサービスへより多く(あるいは少なく)支払うこととは結びついていないということがいいたいのだ。

I’m not suggesting that Android users use less bandwidth—the share data is after all relative—but rather that Android use itself does not seem coupled to paying more (or less) for service.

もしなんらかの結論を出せるとするなら、ネットワークの使い方はみな平等に造られているワケではないということだ。アプリや広告がどう消費されているかというデータも iOS と Android における質的な違いと一貫している。このデータもだいたいのところ[Share vs. ARPU のデータ — 本稿では省略]と同じようなものだ。

If there is something to be concluded it’s that not all usage is created equal. The data regarding how apps and ads are consumed is consistent with a qualitative difference between iOS and Android. This data is more of the same.

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キャリアもアップルも

利用者の質は様々だといってしまえば陳腐に聞こえるかもしれないが、しかしだからといってその真実味が失われるワケではない。キャリアはそれが真実であることを前提としており、アップルもまたそうなのだ。

It’s something of a cliché to say that audiences vary in terms of quality, but that does not make it less true. Indeed, network operators depend on it being true. And so does Apple.

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アンドロイドはザザ漏れのバケツ」が消費者の顧客ロイヤルティの視点からだとすると、Dediu の「iPhone が為すべき仕事」(The job the iPhone is hired to do)はキャリア側の視点に立ったものだ。

販売ノルマを扱った「NTT ドコモの MOQ(最低発注数量)」もキャリア側の視点から捉えたものだった。

アップルの「低価格」iPhone や新興マーケットを考えるうえで欠かせない視点ではないかと思う・・・

★ →[原文を見る:The job the iPhone is hired to do
★ →[原文を見る:The job the iPhone is hired to do, part II

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android_leaky_bucket

[Android は水漏れのひどいバケツ:image

Android は峠を越えたという Yankee Group の調査が話題になっている

John Paczkowski のまとめが実にオモシロい。

AllThingsD: “Android’s Leaky Bucket: Loyalty Gives Apple the Edge Over Time” by John Paczkowski: 26 April 2013

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Android は峠を越えた

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[スマートフォンの将来予想:image

・・・米国の iPhone 所有者数が 2015 年までに Android フォンの所有者数を上回るのも想像に難くない。Android は既に峠を越えたと、Yankee Group の副社長 Carl Howe は 考える。そしてつぎのような素晴らしい譬えをしている。

[…] it’s not hard to see iPhone ownership surpassing Android ownership in the U.S. in the next few years — by 2015. Yankee Group VP Carl Howe, who figures that Android has already peaked, has a great analogy for how this trend will play out:

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Android は水漏れのひどいバケツ

「アップルとアンドロイドのエコシステムをそれぞれ水の入ったバケツだと考えてみよう。新しくスマートフォンを買うひとは — ほとんどの場合フィーチャーフォンからのアップグレードだが — 2つの大きなバケツにそれぞれほぼ等しく降り注ぐ。そして残りの少量が Windows Phone と BlackBerry のバケツに入る。しかし Android のバケツは水漏れがひどく、5人に1人はこぼれてしまう。アップルのバケツからこぼれるのは 7% だからこぼれる量も少ない。初めに入っている量は少ないかもしれないが、アップルのバケツは Android より増えるのも早いし、増える量も大きい。」
 
“Think of the Apple and Android ecosystems as two buckets of water. New smartphone buyers — mostly upgrading feature phone owners — fall like rain into the two big buckets about equally, with a smaller number falling into Windows Phone and BlackBerry buckets. However, the Android bucket leaks badly, losing about one in five of all the owners put into it. The Apple bucket leaks only about 7 percent of its contents, so it retains more of the customers that fall into it. The Apple bucket will fill up faster and higher than the Android one, regardless of the fact that the Apple bucket may have had fewer owners in it to begin with.”

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顧客ロイヤルティ

教訓:マーケットシェアが急激に増えるのは結構なことだが、プラットフォームに対する顧客ロイヤルティ(platform loyalty)こそが力であり、強力なマジックなのだ。

Lesson: Massive market share surges are great, but platform loyalty is powerful, powerful magic.

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なお、1年かけて1万6千人のスマートフォンユーザーに対して行なわれた Yankee Group の調査のハイライトはつぎのようなもの。

Tech.pinions: “Android’s Leaky Bucket” by Ben Bajarin: 26 April 2013

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調査のハイライト

・iPhone 所有者の 91% は次も iPhone を買う
・その他の 6% は Android への変更を考えている
・Android フォン所有者の 76% は次も Android フォンを買う
・Android フォン所有者の 24% は機種変更を考えている
・機種変更を考えているひとのうち 18% は次に iPhone を買う

– 91 percent of iPhone owners intend to buy another iPhone
– 6 percent plan to switch to an Android device with their next purchase
– 76 percent of Android owners intend to buy another Android phone
– 24 percent of Android phone users plan to switch to another platform
– of those professed (Android) switchers, 18 percent plan on buying iPhones.

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バケツの比喩は傑作だ。

分かりやすい語り口が魅力の Carl Howe を読むのは久しぶりだ・・・

★ →[原文を見る:Original Text

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追記:Tizen 搭載のハイエンドデバイス》

samsung_as_top_android_vendor

[破竹のサムスン:image

いつもはデータを積み上げて緻密な議論を展開する Horace Dediu だが、ときたま一問一答の形で結論だけを述べることがある。

asymco: “Samsung vs. Google: an Interview with Rafael Barbosa Barifouse of Redacao Epoca” by Horace Dediu: 18 March 2013

サムスンとグーグルの関係について Redacao Epoca が投げかけた質問は、なかかか多岐にわたっていて興味深い。

[問1]サムスンが Tizen を作ったのはなぜか?
[問2]Android で大成功を収めているのになぜサムスンは新たな OS を作るのか?
[問3]Android メーカーの中でサムスンが最も成功しているのはなぜか?
[問4]ローエンド OS と見なされてきた Tizen のハイエンドデバイスをサムスンが近々出すといわれている。何が変わったのか? どういう意味を持つのか?
[問5]グーグルとサムスンのどちらの方が(今最も人気のあるモバイル OS としての)Android の成功により依存しているか?
[問6]グーグルは Android を Chrome OS と合体させるだろうか?
[問7]そうなったらサムスンはどんな影響を受けるか?

ここでは[問3]についての Dediu の回答ぶりを見てみたい。

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[問3]Android メーカーのうちでサムスンがいちばん成功を収めているのはなぜでしょうか?

Q: Why is Samsung the most successful company between the Android devices makers?

答:次の3つの理由があると思います。

A: In my opinion it’s due to three reasons:

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1)流通

電話事業で成功するためには多くのオペレーターと良好な関係を結ぶ必要があります。サムスンは(あらゆる種類の電話を販売してきましたから)スマートフォンメーカーになる前からそんな関係を維持していました。サムスンほどの流通網を持つ Android メーカーは非常に限られています。サムスンに比べれば、アップルの流通網はサムスンの半分以下ですし、他のメーカーのほとんどはアップル以下です。

1. Distribution. Success in the phone business depends in having a relationship with a large number of operators. Samsung had these relationships prior to becoming a smartphone vendor [because it sold all other kinds of phones]. Few alternative Android vendors have the level of distribution Samsung has. For comparison Apple has less than half the distribution level of Samsung and most other vendors have less than Apple.

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2)マーケティングとプロモーション

サムスンの 2012 年のマーケティング経費は 120 億ドルで、そのうち 40 億ドル(推計)が広告費です。これほど多くのマーケティング経費を捻出できる Android メーカーは(他のメーカーを含めても)ほとんどいません。アップルの 2012 年の広告費はサムスンの4分の1でした。

2. Marketing and promotion. Samsung Electronics spent nearly $12 billion in 2012 on marketing expenses of which $4 billion (est.) was on advertising. Few Android vendors (or any other company) has the resources to match this level of marketing. For comparison, Apple’s 2012 advertising spending was one quarter of Samsung’s.

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3)サプライチェーン

サムスンはマーケットに大量の部品供給をすることが可能です。その理由のひとつは自前の半導体製造設備を持っていることです。これら設備のほとんどは、長年にわたってアップルに対し iPhone や iPad、iPod の部品を供給することで得られた収入で構築されました。どの Android のライバルメーカーをとっても(たぶん LG を除くと)、そんな部品製造能力は持っていないか、あるいはじゅうぶん前広にマーケットに対し大量供給できるというシグナルを発する — iPhone サプライヤーとしてサムスンがこれまでやってきたように — ことができないかのどちらかです。

3. Supply chain. Samsung can supply the market in large quantities. This is partly due to having their own semiconductor production facilities. Those facilities were in a large part built using Apple contract revenues over the years they supplied iPhone, iPad and iPod components. No Android competitors (except for LG perhaps) had either the capacity to produce components or the signal well in advance to enter the market in volume as Samsung did by being an iPhone supplier.

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Dediu の緻密な議論の背景には明晰な分析と視点があることが窺えて興味深い。

ぜひ残りの回答についてもご覧ください。

★ →[原文を見る:Original Text

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《追記》Tizen 搭載のハイエンドデバイス(4月14日)

[問4]への回答ぶりを追加しました。

[問4]Tizen はローエンドおよび中クラスの OS と考えられてきました。しかし最近サムスンは、第3四半期には — Android が成功を収めている分野で — Tizen 搭載のハイエンドデバイスを出すいっています。何が変わったのでしょうか?この発表は何を意味するのでしょうか?

Q: Tizen was being treated as an OS for low and mid level devices, but recently Samsung said that it will launch a high-end device with Tizen on Q3, an area where it’s very successful with Android. What has changed? What does this announcement mean?

答:これらの製品は発表される数年前から計画されています。私は Android ライン(Galaxy)に代わるものはずいぶん前から計画されていたと信じています。サムスンには Windows Phones ラインもあり、歴史的に見れば Bada、Windows Mobile、Symbian、PalmOS、その他 LiMo などのスマートフォンプラットフォームもサポートしてきました。サムスンが Android 陣営に加わってまだ3年ですし、顕著な成長をみたのはたった2年のことです。ひとつの製品サイクルより短く、プラットフォームや OS の開発サイクルに比べてもずっと短いのです。

A: Planning for these product launches is done a few years prior to launch. I believe alternatives to the Android line (i.e. Galaxy) have been planned for a long time. Note that Samsung also has a line of Windows Phones and historically has supported Bada, Windows Mobile, Symbian, PalmOS and LiMo smartphone platforms. Samsung’s involvement with Android is only about three years old, and arguably only enjoyed two years of prominent growth. That’s less than one product launch cycle and far less than a platform or OS development cycle.

サムスンには長期展望があり、それは Android の寿命より長い期間をカバーしていると私は信じています。[プラットフォームにはいずれも寿命があることに注意。] 電話の寿命は2年未満であることに留意しましょう。特定のプラットフォームに忠実でないユーザーはすぐ別なプラットフォームに乗り換えます。特定のプラットフォームに「留まるかどうか」はユーザーがどんなメディアやソフトを消費するかにかかっています。Android ユーザーの場合は、その消費の度合いが必ずしも高くはありません。同じ現象が Symbian や BlackBerry や Windows Mobile のユーザーについても起きました。何億人ものユーザーがこれらのプラットフォームを乗り換えましたし、これからも乗り換えるでしょう。しかし iOS や Mac OS X、Windows について同じことが起きる度合いはずっと少ないのです。なぜならユーザーはそれら OS のエコシステムに相当の投資をしてしまっているからです。

I believe the company has a long term perspective and that includes a time span beyond the likely lifetime of Android [Note that platforms do have finite lives]. Keep in mind that phones last less than two years. If users are not loyal to a platform then they will very quickly move on. The “stickyness” of a platform depends on media or software consumption by the user. That level of consumption is not particularly high for most Android users. The same phenomenon happened with Symbian and BlackBerry and Windows Mobile users. Hundreds of millions switched or will switch out of those platforms. This happens far less with iOS, Mac OS X and Windows because of the significant investments users make in the ecosystems above the OS.

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facebook_home

[Facebook Home:image

Facebook Home についての Matt Drance の感想がオモシロい

Apple Outsider: “Home Turf” by Matt Drance: 05 April 2013

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モバイル機器

アナタ[注:フェイスブックのこと]はデスクトップのウェブサイトを中心に巨大ビジネスを構築してきた。しかし残念なことに、世界中の誰もがますます時間とカネをモバイル機器に使うようになってきている。モバイル機器のほとんどはたった2社のソフトで動いている。そのひとつはアナタのライバルだ。

You’ve built an enormous business around a desktop website. Unfortunately, people around the world are spending more and more time on mobile devices. The vast majority of these devices run software from only two companies. One of these companies is actively competing with you.

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モバイル OS?

アナタは自らの未来をライバルの手に委ねるワケにはいかない。どうしたらいいのか? 未知の領域に踏み出して自らのモバイル OS を開発し、みんなが乗り換えてくれることを望むだろうか?

You cannot put your future in a competitor’s hands. So what do you do? Do you enter uncharted territory, make your own mobile operating system, and hope people switch?

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トロイの木馬

そうではない。アナタはライバルのシステムを自分のものにするのだ — それも一夜にして・・・。Facebook Home は、アンドロイド体験とそのユーザーベースをグーグルの手から盗まんとして設計されたトロイの木馬なのだ。この1〜2年、フェイスブックをめぐるウワサの中心はフェイスブックが自らのモバイル OS を開発中だというものだった。それもあるかもしれないが、しかし今回の動きはいくつもの点でそれよりはるかにスマートなものだった。

Of course not. You make your competitor’s system yours — overnight. Facebook Home is a trojan horse designed to steal the Android experience, and the Android user base, right out of Google’s hands. The majority of speculation over the last year or two had been that Facebook was working on its own mobile OS. It may well be, but this move is so much smarter on a number of fronts:

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1)時間

Home はフェイスブックのモバイル市場における存在感を大きく高めた、しかも「すべてのもの」を求める代わりに・・・。多くの時間と労力が費やされたかに見えるが、本格的 OS の開発に必要とされるものに比べればはるかに少ない。

1. Time. Home significantly increases Facebook’s mobile presence without being everything. A lot of time and care seems to have gone into it, but it’s surely far less than a full-blown operating system would require.

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2)ユーザーベース

「Home をサーポートする機器をお持ちなら、ダウンロードなさい」と売り込み文句はとてもシンプルだ。おカネはタダだし、乗り換えの煩わしさもない。Blackberry や Windows Phone の売れ行きを見れば、みんなの求めているのが新しいプラットフォームでないことは明らかだ。

2. Installed base. Built in. The sales pitch is very simple: If you have a device that Home supports, download it. No money, no switcher headaches. Blackberry and Windows Phone sales prove that people aren’t looking for new platforms right now.

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3)ソフトウェア体験

フェイスブックのエンジニアがこのプロジェクトから多くを学んだことは確かだ。その体験は Home そのものの拡張だけでなく、もし望むなら本格的 OS の構築にも利用可能だ。

3. Software Experience. Facebook’s engineers have surely learned a lot from this project. That experience will be reapplied not only to expanding Home itself, but to building a full-blown OS if they want.

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4)ハードウェア体験

今回のニュースはソフト中心だが、フェイスブックは端末機器メーカーとも共同作業を始めている。HTC First は「Facebook フォン」ではないが、それはフェイスブックがハードウェアとソフトウェアの統合の複雑さを経験し、キャリアとの提携関係を距離をおいて体験するチャンスなのだ。モトローラの ROKR のことを覚えているだろうか? 15か月後に何が起きたか

4. Hardware Experience. While the software is the real news here, Facebook took the initiative to also start working with a handset maker. The HTC First is hardly a “Facebook phone”, but it’s a chance for Facebook to experience the complexity of coordinating hardware, software, and carrier partnerships from a distance. Remember the Motorola ROKR? Remember what happened fifteen months later?

「HTC が明らかなチョイスだ。サムスンと Android は HTC を滅ぼした。生き残ろうと HTC は必死なのだ。フェイスブックにとって願ってもないすべてを手中にしたのだ。」

HTC was the obvious choice. Samsung and Android have ruined them, and they’re desperate to stay relevant. Facebook likely got everything they asked for.

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慎重だが野心的

フェイスブックはこれまで全く経験のない分野に声高らかにかつ自信たっぷりに参入した。そして自らのペースで影響力を行使するハッキリとした道筋を示したのだ。Facebook Home は数年のうちに本格的「Facebook フォン」が現れることを望んでいる現在のアンドロイドユーザーに後光効果(halo effect)を与えるだろう。これはフェイスブックに経験と自信、信頼性と弾み、そして時間を与えて、これまではとても出来なかったより良い、より広範なモバイル体験を構築することを可能にするだろう。慎重だが野心的な動きなのだ。

Facebook has loudly and confidently entered an arena it has no prior experience in, and has set a clear path to expand its influence at its own pace. Facebook Home will provide a halo effect to current Android users that warms them up to a full-blown “Facebook phone” in the years to come. It gives Facebook the experience, confidence, credibility, momentum, and time to build a better and broader mobile experience than they would have been able to build otherwise. It’s as prudent as it is ambitious.

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銀行強盗

Facebook Home が端末機器の売上に及ぼす影響は今年末までには明らかになるだろう。もし消費者がこの端末には「Facebook Home が搭載されているの?」と聞くようになったら — そう尋ねる消費者は多いと思うが — グーグルにとってもアップルにとってもそれは悪いニュースだ。しかしながら、グーグル対フェイスブックの戦争はグーグル対アップルの戦争よりもっとキビシい。なぜならグーグルとフェイスブックは広告主という共通の顧客を持っているからだ。ユーザーは彼らにとって通貨であり、フェイスブックはまさに銀行強盗をしようとしているのだ。

I think we’ll know well before the end of this year how Facebook Home affects handset sales. If buyers start asking “does it have Facebook Home?” — and I think many will — that will be bad news for both Google and Apple. However, the Google – Facebook war is sure to be more vicious than the Google – Apple war because Google and Facebook have the same customers: advertisers. Users are their currency, and Facebook is about to rob the bank.

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Facebook Home に関する記事こちらも]ではいちばんオモシロい!

こんな記事に出会うからネットサーフィンはやめられない・・・

★ →[原文を見る:Original Text

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《追記》ギークの感想(4月9日)

Matt Drance の記事に対するギークの感想もオモシロい。

John Gruber の場合

Matt Drance on Facebook Home | Daring Fireball

紙をクシャクシャにする音が聞こえるかい? Facebook Home について書こうとした原稿を自分が投げ捨てている音だよ。ともかく Matt Drance の記事を読んでみてよ。

You hear that crumpling sound? That’s me throwing out the notes for the column I was going to write on Facebook Home. Just read Drance’s take instead.

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こんな褒め方もあるんだ。

先をこされたという気持ちとないまざって・・・

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Jim Dalrymple の場合

Facebook Home steals the Android experience | The Loop

フェイスブックにとって素晴らしい一手だ。これまでグーグルがフェイスブックを打ち負かそうと一生懸命だったことを考えると、つい笑いを噛み殺してしまう。

It’s a brilliant move by Facebook, especially since Google is trying so hard to compete with Facebook. I chuckle every time I think about it.

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ギークの目から見ても巧いやり方だということだろう・・・

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