Feeds:
投稿
コメント

Posts Tagged ‘Jason Snell’

blogging

ブログは死んだ、ソーシャルメディアでなければ始まらないという話の一方で、Twitter から逃げ出そうという動きもある。

そんな中で長いだけでなく、短い形のブログもあっていいのではないかというコメントをあちこちで見かけるようになった。

Andy Baio、Gina Trapani、Jason Snell などがそうだが、Marco Arment も同じようなコメントをしている。

Twitter is not a replacement for blogs | Marco.org

     *     *     *

Twitter はブログの代わりではない

ここ数年自分の書くものはほとんど Twitter だけになってしまった。すこしバランスをとる必要があると考えている。

Too much of my writing in the last few years has gone exclusively into Twitter. I need to find a better balance.

幸いこう考えるのは自分だけではないようだ。その意味で2人の記事がすばらしい。

Jason Snell:ツイートより長いもの
Gina Trapani:短い形のブログ

Fortunately, I’m not the only one thinking along these lines. These two pieces are great:

- Jason Snell: Bigger than a Tweet
– Gina Trapani: Short-form blogging

読んでくれる読者が Twitter の方にいるのなら、Twitter を忌避するのは非現実的だろう。しかし書くものすべてを一口サイズの小片にしてしまうのも賢いことではない。その小片たるやざっと目を通したあとは忘れ去られ、ほとんど探し出すこともできず、事実上アクセス不可能な Twitter のアーカイブの深奥に失われてしまうのだ。

I don’t think avoiding Twitter is pragmatic if your audience is there, but it’s also unwise to dump all of your writing into bite-size pieces that are almost immediately skimmed over, forgotten, and lost to the vast depth of the mostly unsearchable, practically inaccessible Twitter archive.

Twitter はあくまでブログの補助手段であって、決して代替物ではない。

Twitter is a complementary medium to blogging, but it’s not a replacement.

Manton のようなひとたちがこの問題に対応してくれているのが心強い。ツールやフォーマット、スタイルをちょっと変えて新しくするだけでも大いに役立つのだ。

I’m glad to hear from people like Manton who are exploring this problem as well. Some simple shifts and modernizations in tools, formats, and styles can go a long way.

壁をいくつか壊し、家具を少し動かすだけでも、ブログはカムバックを果たせると思う。それでみんながよくなるのだ。

By knocking down a few walls and moving some furniture around, blogging is preparing for a comeback, and we’ll all be better off for it.

     *     *     *

Twitter のあり方に対する批判に止まるのか、それとも新しい形のブログの復活につながるのか、なかなか興味深い。

Read Full Post »

[30歳になった Mac:Apple

今回の Macintosh 30周年記念はこれまでとは違っている。

アップルがさまざまな形で大々的に取り上げているからだ。

ホームページのトップを「Happy Birthday, Mac.」で飾り、Mac 30年のタイムラインをフィーチャーする特集ページまで設けられている。

アップルのお偉方がインタビューに応じるなど、これまで過去の記念日など無視してきたのとは大違いだ。

なかでも Macworld のインタビューに応じた Phil Schiller の発言が特に注目を引いた。

Macworld: “Apple executives on the Mac at 30: ‘The Mac keeps going forever.’” by Jason Snell: 23 January 2014

     *     *     *

誰もいなくなった

「自分たちが Mac を出したころコンピュータを作っていた会社は誰もいなくなった」とアップルの世界マーケッティング担当上級副社長 Phil Schiller は木曜日にクパティーノ本社で行ったインタビューで語った。「唯一残ったのはわれわれだけだ。アップルはいまでもコンピュータを作り続けている。しかも他の PC メーカーより早い勢いで成長している。それは繰り返し自らを再発明しようとするアップルの意欲のせいだ。」

“Every company that made computers when we started the Mac, they’re all gone,” said Philip Schiller, Apple’s senior vice president of worldwide marketing, in an interview on Apple’s Cupertino campus Thursday. “We’re the only one left. We’re still doing it, and growing faster than the rest of the PC industry because of that willingness to reinvent ourselves over and over.”

     *     *     *

まごうかたなき Mac

「オリジナル Mac が持っていた重要な特質はいまもハッキリと分かる形で残っている。アップルチームは何年もかけてうまくいかなかったものがあればそれを捨て去って、何度もなんども Mac を作ってはまた作り直してきた。にもかかわらずオリジナル Mac のコンセプトはその多くが生き残り、30年たってもなお Mac はまごうかたなき Mac なのだ。」

“There were so many things of value in the original Mac that it is still recognizable,” Schiller said. The teams at Apple that have built and rebuilt the Mac over the years have had the option to toss away anything that didn’t work—and yet so much of the original Mac concept succeeded that, 30 years later, the Mac remains undeniably the Mac.

     *     *     *

これからも永遠に続く

「Mac には常に変わらぬ非常に重要な役割がある」と Schiller はいう。「その役割が終わることはない。今後もずっとそうだ。スマートフォンやタブレットと併せて、使いたいものを自由に選べるという役割だ。Mac はこれからも永遠に続くというのがわれわれの考えだ。スマートフォンやタブレットとは違うからこそ貴重なのだ。」

“There is a super-important role [for the Mac] that will always be,” Schiller said. “We don’t see an end to that role. There’s a role for the Mac as far as our eye can see. A role in conjunction with smartphones and tablets, that allows you to make the choice of what you want to use. Our view is, the Mac keeps going forever, because the differences it brings are really valuable.”

     *     *     *

1997 年に、アップル創業20周年を記念して限定販売されたのが Twentieth Anniversary Macintosh[TAM]だった。

2人のスティーブに Gil Amelio から贈られたこの TAM が発表されたときは「アップル史上最悪かつ最もぶざまな製品発表」ともいわれたが、1997 年の Macworld Expo キーノートで見るジョブズの憮然たる表情はなんとも印象的だ。

ジョブズが TAM を嫌っていたのは有名で、窓から投げ捨てたという伝説まであるほどだ。(アップルに復帰したジョブズが最初にやったのは、Gil Amelio の机に乗っていた TAM を窓から放り出すことだったと読んだ記憶がある。もちろん真偽のほどは定かでない。)

ことほどさように、過去のマシンや記念日には振り向きもせず、ひたすら未来を志向するのがジョブズ時代のアップルだった。

その意味で今回の30周年記念は画期的だ。

Macintosh 128K 以来の Mac ユーザーである筆者にとっていちばんうれしかったのは、「Mac はこれからも永遠に続く」という言葉を常にアップルの中枢にあり続けた Schiller の口から聞けたことだった・・・

★→[原文を見る:Original Text

     *     *     *

TAM

[Twentieth Anniversary Macintosh — TAM:photo

《追記》TAM もあった!

Mac タイムラインの 1997 年の項には、ちゃんと TAM も載っている!

これまたジョブズ時代には考えられなかったことだ。

併せて「Wired」がフィーチャーされ、テクノロジーの「Rolling Stone」誌を標榜したことが紹介されている。

1984 年の Macintosh 発表当時 Rolling Stone にいてジョブズをインタビューしたのが Steven Levy だった。

その彼がいま Wired で活躍していることを考えると、なにか因縁じみたものすら感じずにはいられない。

Read Full Post »


[新 iPad Retina ディスプレイ(上)と iPad 2 のディスプレイ:photo

アップルの解禁を受けて、新しい iPad のレビューが一斉に登場している。

アップルからデモ機を貸与されて書くレビューといえば、以前なら大手紙に限られていたが、いまや個人的なブログも含め多くの技術ライターたちが書くようになった。

新 iPad の最大のウリである Retina ディスプレイ — 実際に目にしないと分からないといわれるそのすばらしさをいかに説明できるかがそれぞれの技術ライターの腕の見せ所だ。

     *     *     *

選り取りみどりのライターたち

・Walt Mossberg[WSJ]

新しい iPad は HDTV より 100 万ピクセルも多い
New iPad: A Million More Pixels Than HDTV | AllThingsD[1,321 語]

・David Pogue[NY タイムズ]

新しい iPad はほどんど同じ、ただしもっとずっといい
The New iPad Is Much the Same, Only Better | NYTimes.com[1,371 語]

・Ed Baig[USATODAY]

新しい iPad のすばらしいスクリーンは心地よい
Review: New Apple iPad, with amazing screen, is a delight | USATODAY.com[1,368 語]

・Jason Snell[Macworld]

Review: The third-generation iPad Review | Macworld[4,917 語]

アップルが iPad に加えた変更は、より薄く、より軽く、より速くすることではなかった。どの点をとっても、第3世代 iPad は前のモデルよりはるかに良くなった。
But the changes Apple has wrought with this iPad aren’t about making it thinner or lighter or faster, but about making it better. And on nearly every front, the third-generation iPad is markedly better than its predecessor.

・John Gruber[Daring Fireball]

iPad (3) | Daring Fireball[1,795 語]

ピクセル、ピクセル、ピクセル。バッテリー、バッテリー、バッテリー。スピード、スピード、スピード。
Pixels pixels pixels. Battery battery battery. Speed speed speed.

・MG Siegler[TechCrunch]

The New iPad Makes Apple’s Tablet Domination Clearer Than Ever | TechCrunch[2,691 語]

いったん新しい iPad を見てしまうと、もう元には戻れない。
Once you see and use the new iPad, there will be no going back.

・Joshua Topolsky[The Verge]

iPad review (2012) | The Verge[2,322 語]

息をのむようなディスプレイとハードウェアの大幅アップグレードでタブレットの王者は王冠を保持できるか?
With a breathtaking display and big hardware upgrades, does the tablet king retain its crown?

     *     *     *

筆者の大好きな Jim Dalrymple は、つぎのように書いている。

・Jim Dalrymple[The Loop]

Review: iPad third generation | The Loop[1,006 語]

デモ機の貸与

先週アップルの iPad イベントが終わったあと、私は会場を離れ、Phil Schiller と数分会話を交わし、アップル幹部のいる会議室に向かった。そこで新しい iPad と Apple TV を貸与されたのだ。

When Apple’s iPad event ended last week, I walked out of the venue, spoke to Phil Schiller for a couple of minutes and went into a meeting with Apple executives. That’s where I picked up my new iPad and Apple TV.

     *     *     *

ライフスタイルが私の視点

他のみんなはプロセッサやグラフィックチップのスピードテストをやるだろうから、私は異なる視点から — 実際に私が iPad どう使うかという点について書きたい。私のテストラボは私の生活そのものだ。新製品が私のライフスタイルに合うかどうかでそれを使うかどうか決めるのだ。

I know everyone will be speed testing the processors and graphics chips, but I’d like to take a different approach and give you some information on how I actually use the iPad. My testing lab is my life, and how a device fits into that determines if I continue to use it or not.

     *     *     *

実際に見なきゃ分からない

新しい iPad を使い始めて1週間になるが、とても感心している。最初にスイッチを入れて Retina ディスプレイを目にしたとき以来、そのすばらしさに畏敬の念すら覚えている。アップルの解説ビデオを見るだけじゃ、このディスプレイのすばらしさは決して分からない。自分の目で確かめて初めて分かるのだ。

I’ve been using the iPad for a week now and I’m so impressed. From the first time I turned it on and saw the Retina display, I was in awe of how good it was. Trust me, even if you watched the introduction video, you still have no idea how good this display is. You really do have to see it to believe it.

     *     *     *

アップルお気に入りのライターたちがデモマシンを貸与される様子まで触れられていて興味深い。

先日の Mountain Lion 以来、影響力のあるライターなら、大手紙かどうかを問わずレビューのチャンスが与えられるようになった。要はライター個人の影響力次第というわけだ。

定番のガジェットサイト Engadget や Gizmodo の姿はどこにも見えない。

     *     *     *

これだけたくさんのアップルお気に入りライターたちが一度に書くと、どれから読んでいいのか分からなくなる。書く側にしても、読者に読んでもらえるよう腕を競うのは大変だろう。

長文のレビューにいたっては、一読で全部を読んでくれるひとがどれだけいるか。[各レビューの語数参照]

技術ライターが腕を競わされている様子を見ると、Retina ディスプレイの供給をサムスンや LG、シャープに競わせたのが思い起こされる。

新しい Tim Cook 体制の元では、技術ライターといえどもかなかなか大変だ・・・

★ →[原文を見る:The Loop

✂ →[短縮 URL]http://wp.me/pfXBS-1LC
   〈短縮 URL についてはこちらを参照〉

Read Full Post »


[可能性を広げる iBooks Author]

3日で35万冊の iBooks、9万本の iBooks Author がダウンロードされたというニュースはさもありなんと思われる。

世界中が走り出した証拠だろう。

iBooks Author の EULA[end user license agreement : 使用許諾契約]に対するネガティブ報道日本語]がにぎやかだが、事の本質は別のところにありそうだ。

その意味で iBooks Author が未来の出版界に持つ意味を論じた Jason Snell の視点が興味深い。

Macworld: “Why iBooks Author is a big deal for publishers” by Jason Snell: 20 January 2012

Jason Snell の考えを要約紹介した加々美直史氏のエントリーが正鵠を射ているのではないかと思う。

バイオの買物.com 制作者の頭の中: “iBooks Authorは電子書籍ではなくブックアプリを作るソフト。だからePub3じゃない。” by 加々美直史: 23 January 2012

     *     *     *

デジタルの可能性を思いっきり広げよう

一方、アップルが目指しているのは紙媒体に変わる電子書籍を作ろうというものではないようです。紙媒体ではとうてい実現できないマルチメディアのアプリを、プログラミングすることなく作れるようにすることが目標だったのではないでしょうか。

既存の書籍に変わろうというのがePub3。デジタルの可能性を思いっきり広げようというのがiBooks Author。全く違う考え方です。

     *     *     *

紙媒体の電子化に過ぎない従来の電子書籍に対して、インタラクティブなデジタルブックを目指しているのが iBooks Author だというわけ。

未来をどう捉えるかという視点が iBooks Author の評価に色濃く反映してくるようでおもしろい・・・

★ →[原文を見る:Original Text

Read Full Post »


HP TouchPad

Update:Jon Rubinstein から HP 開発チームへのメール》

iPad の真のライバルと目される HP TouchPad が登場した

ビッグネームがつぎつぎにレビューしている。(David PogueWalt MossbergJason Snell

早くから WebOS の可能性を指摘していた John Gruber のコメントがおもしろい。

それぞれのレビューのポイントは何か、イチオシはどれか、要領よくまとめてくれるからだ。

     *     *     *

Walt Mossberg については次のようにいう。

Daring Fireball: “Some Guy With a Goatee on the TouchPad: ‘Simply No Match for the iPad’” by John Gruber: 30 June 2011

ヤギひげのおじさんが TouchPad について曰く、「iPad の敵じゃない。」

Some Guy With a Goatee on the TouchPad: ‘Simply No Match for the iPad’

「一週間ほど使ってみたが、TouchPad の最初のバージョンは、見かけは素敵だし、ユーザーインターフェイスも異なっているが、とても iPad の敵じゃないというのが私の感想だ。バッテリーは短く、アプリの数も少なく、ほかにも欠点いろいろだ。」

“I’ve been testing the TouchPad for about a week and, in my view, despite its attractive and different user interface, this first version is simply no match for the iPad. It suffers from poor battery life, a paucity of apps and other deficits.”

     *     *     *

David Pogue については、次のように要約する。

Daring Fireball: “Pogue on the TouchPad” by John Gruber: 30 June 2011

優れている点:

The good:

「まず、TouchPad は美しい。iPad のように美しい。ケースは黒いつやつやのプラスチックだ。指紋ベタベタが目立つのは残念だけれど。ともかく最初の5分間はメチャ気に入る。」

“First of all, the TouchPad is beautiful. It’s iPad beautiful. The case is glossy black plastic — a magnet for fingerprints, unfortunately, but it looks wicked great in the first five minutes.”

「WebOS も美しい。首尾一貫したグラフィックス、エレガントで、滑らかで、満足いくものだ。明らかにこれはハードウェアとソフトウェアのデザインを同一の企業がやっているせいだ。(これに比べ、Android デバイスは異なるバージョンと異なる見てくれのごちゃまぜだ。)」

“The WebOS is beautiful, too. It’s graphically coherent, elegant, fluid and satisfying. That, apparently, is the payoff when a single company designs both the hardware and the software. (Android gadgets, by contrast, are a mishmash of different versions and looks.)”

まずい点:

The bad:

「超高速チップを内蔵しているハズだが、それが感じられない。回転させると、スクリーンが落ち着くのに2秒かかる。タブレットの世界では無限大に相当する時間だ。アプリをオープンするのにもやたら時間がかかる。例えば内蔵チャットアプリの画面が出るのに7秒もかかる。アニメーションは一部ぎくしゃくして、スワイプしても次にどうなるのかハッキリしないこともある。」

“It supposedly has a blazing-fast chip inside, but you wouldn’t know it. When you rotate the screen, it takes the screen two seconds to match — an eternity in tablet time. Apps can take a long time to open; the built-in chat app, for example, takes seven seconds to appear. Animations are sometimes jerky, reactions to your finger swipes sometimes uncertain.”

私がチェックしたレビューでは、どれもこの点が共通している。

Very strong consensus among all the reviews I’ve read.

     *     *     *

では、Gruber の目から見てイチオシのレビューはどれか? それは Jason Snell のレビューだ。

Daring Fireball: “Jason Snell Reviews the HP TouchPad” by John Gruber: 30 June 2011

私がチェックしたレビューの中ではベスト。ひとつだけ読むなら Snell のものにするといい。すべてをカバーしている。すばらしい UI デザイン、カードをベースとする優れた WebOS のスイッチングインターフェイス、よく作り込まれたハードウェア、欠点、未完成の部分、WebOS 特有らしいラグっぽさ、Flash Player のひどいパフォーマンス、など。

Best review of it I’ve seen. If you’re only going to read one, make it Snell’s. He covers it all: the great UI design, WebOS’s excellent card-based switching interface, the solid hardware, the shortcomings, what seems unfinished, WebOS’s seemingly endemic lagginess, and the miserable performance of Flash Player.

     *     *     *

日頃気に入っているライターの目を通じて見ると全体像がよくつかめる・・・

★ →[原文を見る:on Walt Mossberg
★ →[原文を見る:on David Pogue
★ →[原文を見る:on Jason Snell

     *     *     *

《Update》Jon Rubinstein から HP 開発チームへのメール(7月3日)


[Jon Rubinstein:photo

TouchPad の開発を率いるのはかつて Steve Jobs の副官のひとりだった Jon Rubinstein だ。

Palm CEO を経て HP の傘下[上級副社長兼 Palm Global Business Unit 統括マネージャ]に入った。

Rubinstein から HP 開発チームに送られた内部メールが興味深い。

PreCentral.net: “Jon Rubinstein sends message to HP staff; Addresses TouchPad reviews” by Tim Stiffler-Dean: 01 July 2011

     *     *     *

チームの諸君:

Team,

HP は本日 TouchPad と webOS 3.0 を世界に向けて公開した。HP チームは偉業を達成したのだ。TouchPad を検討し始めてからたったの1年しか経っていないことを考えると実にすばらしいことだ。今日はまた HP にとってモバイル常時接続(connected mobility)のビジョンが具体化する新しい時代の始まりでもある。webOS によってサービスやアプリケーション、デバイスがシームレスに接続されるエコシステムだ。

Today we bring the HP TouchPad and webOS 3.0 to the world. The HP team has achieved something extraordinary – especially when you consider that it’s been just one year since our work on the TouchPad began in earnest. Today also marks the start of a new era for HP as our vision for connected mobility begins to take form – an ecosystem of services, applications and devices connected seamlessly by webOS.

最近の TouchPad レビューを見れば分かるように、コンピュータ業界は HP のビジョンを理解しており、我々と同じように webOS の可能性に期待していることが分かる。NY タイムズの David Pogue は「ここには偉大さの兆候がある」という。(リンクはこちら。)また各レビュー者が webOS 体験に改良すべき点があることを指摘しているのも正しい。しかしいいニュースは、指摘された問題点のほとんどは我々も分かっており、ワイヤレスで行なわれるソフトウェアアップデートやアプリカタログアップデートを通じてすぐにも修正されるだろうということだ。webOS を本来あるべきプラットフォームにまで持っていくためにはまだやるべきことがある。しかしこれは短距離競争ではなくマラソンなのだ。

If you’ve seen the recent TouchPad reviews you know that the industry understands HP’s vision and sees the same potential in webOS as we do. David Pogue from the New York Times says “there are signs of greatness here.” (I’ve included links to David’s review and others below.) You’ve also seen that reviewers rightly note things we need to improve about the webOS experience. The good news is that most of the issues they cite are already known to us and will be addressed in short order by over-the-air software and app catalog updates. We still have work to do to make webOS the platform we know it can be, but remember…..it’s a marathon, not a sprint.

そうした気持ちから Richard Kerris[世界 webOS デベロッパ担当]は、約10年前に発表されたある製品がつぎのような評価を受けたことを昨日教えてくれた。
「・・・ソフトウェアは全体としてノロノロしている」
「・・・良質で使えるアプリはない。だから長続きすまい」
「・・・とにかく理屈が通らない」

In that spirit, Richard Kerris, head of worldwide developer relations for webOS, reminded me yesterday of the first reviews for a product introduced a little over ten years ago:

“…overall the software is sluggish”
“…there are no quality apps to use, so it won’t last”
“…it’s just not making sense….”

かかる評価が MacOS X について書かれたのは信じられないことだ。MacOS X というプラットフォームはその後誰にも想像できないようにシリコンバレーの風景を一変させることになったのだから・・・

It’s hard to believe these statements described MacOS X – a platform that would go on to change the landscape of Silicon Valley in ways that no one could have imagined.

我々の状況がよく似ていることは明らかだ。しかしひとつ大きな違いがある。David Pogue のように webOS を見たものは、それが偉大な可能性を秘めていることを理解していることだ。彼らは私同様、チームの熱心な仕事ぶりと情熱を理解しているし、HP の webOS に対するコミットメントによってその可能性が現実のものとなることを理解しているのだ。

The similarities to our situation are obvious, but there’s also a big difference. Like David Pogue, our audiences get that webOS has the potential for greatness. And like me, they know that your hard work and passion, and the power of HP’s commitment to webOS, will turn that potential into the real thing.

     *     *     *

批判を受けた開発チームを鼓舞しようとする気持ちがよく表れている。

批判については OTA[Over The Air]アップデートで早急に改善されだろうという点が興味深い。

HP TouchPad は目の離せない存在になりそうだ。

Read Full Post »

Jason Snell[Macworld.com]が WWDC を総括しているのがオモシロい。

これまでのアップルの過去の遺産(弱点)を清算し、意欲的な新しい一歩を踏み出したのが WWDC のキーノートだった。まるでゴッドファーザーの一場面を思い出させるようだったというのだ。

Macworld.com: “WWDC: Apple goes to the mattresses” by Jason Snell: 09 June 2011

     *     *     *

初めて iOS 5 を見直す

iOS は最初の iPhone が出荷された 2007 年以来のものだ。その後アップルは気が狂ったように次々と新しい機能を追加してきた。iOS 5 にも新しいものは多々ある。しかし 2007 年時点では意味があったけれど今日では明らかに時代遅れとなってしまった機能を、アップルが見直そうとしているように思えるのは今回が初めてではないか。

The iOS has been with us since the day the first iPhone shipped in 2007, and in the intervening years Apple has been furiously adding new features. With iOS 5 there’s still a lot that’s new, but it feels like the first time that Apple has doubled back to fix features that made sense back in 2007 but are clearly antiquated today.

     *     *     *

見直しリスト

現在の通知機能(push notification)は、別々のポップアップアラートが出たり、アンロックするとスタックがホームスクリーンから消えてしまうなどメチャクチャだ。しかし iOS 5 に Notification Center を取り入れたことで完全に見直された。Safari on the iPad はいまやタブ・ブラウジングをサポートする。Reminders アプリのおかげでとうとう To-Do リストもシステムサポートされた。カメラアプリも写真を撮るのにやっとハードウェアボタンが使えるようになった。修正され、見直されたものをリストアップすると非常に長いものになる。

The current system of push notifications (individual pop-up alerts and a stack on the home screen that’s dismissed when you unlock it) is a mess, but it’s been completely overhauled in iOS 5 with the introduction of Notification Center. Safari on the iPad now supports tabbed browsing. There’s finally a built-in to-do list, courtesy of the Reminders app. The Camera app finally lets you press a hardware button to take a picture. The list of fixes and re-thinks is remarkably long.

     *     *     *

最大の見直し iCloud

最大の見直しについてはまだ触れていないかった。iCloud、すなわちアップルのオンラインサービスの最直近の見直しだ。MobileMe が必ずしも失敗作だったわけではない。しかしそれとほとんど同じものを無料で提供する他のウェブサービスには太刀打ちできなかった。アップルファミリーの厄介者を片付けるには死んでもらうしかなかったのだ。

And I haven’t mentioned the biggest re-think of all: the latest reboot of Apple’s online service, iCloud. MobileMe wasn’t a bad product, though it always had a hard time competing with other web services that offered most of its functionality for free. But for Apple to settle all family business, it had to die.

     *     *     *

遅れていたセットアップ

Android フォンや HP WebOS フォンのセットアップは信じられないほどカンタンだ。ユーザー名とパスワードを入力するだけ。メールや住所録、カレンダーも自動的に設定される。電話を新しく替えるときは、古いデータは自動的に復旧される。iPhone や iPad の場合はもっと込み入ったことになる。iPhone/iPad ユーザーがすべて MobileMe を使っているわけではないからだ。99 ドル払った者だけの特権なのだ。

When you set up an Android phone or one running HP’s WebOS, getting up and running is incredibly easy: enter in your user name and password. Your e-mail, contacts, and calendars are automatically configured, and if you’re replacing an old phone, all your old data is automatically restored. The iPhone and iPad experience was much more complicated, because Apple couldn’t count on MobileMe being there for every iPhone and iPad user—only the ones who paid $99 for the privilege.

     *     *     *

iCloud ですべてが変わる

無料の iCloud ですべてが変わる。初めて使うとき iPhone を Mac につなぐようユーザーにいわなくても済む。セットアップはめちゃカンタンになる。アップル ID さえ入力すれば、住所録もブックマークも、メール、カレンダーやその他も自動的にアクセスできる。長い間 iOS の弱点とされてきたものがこれでなくなるのだ。

With iCloud being free, everything changes. Not only will this allow Apple to stop asking you to plug in your iPhone to a Mac before you use it, but it makes set-up vastly simpler. You can put in your Apple ID and automatically gain access to your address book, browser bookmarks, e-mail, calendars, and the rest. It boots one of iOS’s longstanding weaknesses right out the door.

     *     *     *

iCloud を中心に据えた

さらに重要なことは、iCloud を OS X および iOS と徹底的に統合したことにより、いまやハードウェア・ソフトウェア総合体(hardware/software synthesis)の一部となり、アップルが更なる偉大な製品を作ることを可能にする点だ。コアビジネスに加えてオンラインサービスを行なうことの意味を、アップルが理解していたかどうか私には分からない。しかし iCloud はアップルの付加的部分にはならないだろう。iPhone、iPad、Mac のすべてのユーザーが体験できる、アップル体験の普遍的部分になるのだ。

More importantly, deeply integrating iCloud into OS X and iOS means that it’s now part of the hardware/software synthesis that is at the core of Apple’s ability to build great products. I’m not sure Apple has ever understood what it means to be an online-services company, selling various online features off on the side of Apple’s core business. But iCloud isn’t going to be some ancillary part of Apple: it’s going to be everywhere, part of the experience of every iPhone, iPad, and Mac user.

     *     *     *

厳しい試練

これまでアップルのオンラインサービス(eWorld、iTools、.Mac、MobileMe)がパッとしなかったことを考えると、懸念はいくつもある。しかし iCloud は結局大成功に終わると思う。アップルを代表するフロントであり、中枢であり、脇役ではないからだ。いまや iCloud は OS や物理的ハードウェアと並ぶアップル製品の枢要な部分となった。それは隠しようのないことだ。iCloud の使い勝手(iCloud experience)は、アップルが造り出したすべての製品と同じように、これから厳しい試練を受けることになるのだ。

Given Apple’s shaky history with online services (eWorld, iTools, .Mac, MobileMe), this might be cause for some serious concern. But I think iCloud will end up being a big success, specifically because it’s now front and center, rather than off to the side. There’s nowhere for it to hide; iCloud will be just as much a part of Apple’s products as the operating systems and the physical hardware. The iCloud experience will be subject to the same brutal scrutiny as all the other aspects of Apple’s product-creation process.

     *     *     *

自ら選んだ道

途中さまざまな障害もあるかもしれないが、アップルはそれを乗り越えるだろう。いや、乗り越えなければならない。

There might be some bumps along the way, but I believe Apple will get this right. In fact, Apple must get this right.

これはアップルが自ら選んだ道だ。古い遺産を清算し、新たなビジネス路線を打ち出すのだ。その過程は流血の惨事とはならないだろうが、ゴッドファーザーですら分かるような攻撃的手法をとるだろう。

This is the path Apple has chosen: It’s getting rid of its old liabilities and striking out in bold new business directions. Although Apple tends to settle old scores without shedding as much blood, it’s still an aggressive approach that even the Godfather would have understood.

     *     *     *

盛りだくさんのイベントを咀嚼するのは大変だ。自分なりの考えをまとめるには時間がかかる。

おもしろい意見もぼつぼつ出てきそうだ・・・

★ →[原文を見る:Original Text

Read Full Post »